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2011年3月19日 (土)

大震災を受けての大学記事と記者クラブ幹事

大震災の中で大学関連の情報として、どのようなものが提供できるのか? 通勤の電車の運行状況をにらみながら、記者クラブ幹事としての活動を行いながら、走り続けた週でした。15(火)付は14(月)に多くの電車が動かず、出勤を見合わせた科学技術部員が多かったため、いまいちな紙面でしたが、仕方がない。でも、16(水)付から3日間、私が科学技術面の頭(トップ)の記事を書きました。実をいうと残念ながら、私が出社前から、紙面の企画で頭をフル回転させていいたうわけではありません。デスクがね、すばらしかったんですよ。「山本はこんな感じで、何かニュースがないか集めて」「△記者はこの話を、HPでチェックしてから、関係者に電話取材を」「原子力関係の会見は、▽記者の対応で」と矢継ぎ早に指示を出してくれたのです。その結果、とても質のよいページができました。今春の人事移動、科技部は小幅だったので、このハイレベルの体制でこれからも、皆様によりよい記事を提供することができるに違いありません。ちなみに3日間の面トップの見出しは…。

16(水)付 「山形大 東北大・宮教大など支援 医療チームやコメ提供 他大学との調整役も」 17(木)付 「東大にみる節電対策 計画停電受け数値目標 電力使用、都内最大級」 18(金)付 「国大協が物資提供呼びかけ 全国の大学が支援 東大は8トントラック手配」 です。

ちなみに、18(金)付を作った17(木)の、長く充実した一日をここに記録します。デスクとの朝の打ち合わせで、「すでに火、水とこちらのアイデアは出し切ったので、あとは何でもいいから大学関係を出して」といわれ、お任せ状態。「HPに載っているミニ情報を転載するだけでは情けないけれど、そうはいっても何かあるかなあ」と思案する。親しい学長、副学長、広報に電話をするも、「会議中です」ばかりなのでメール攻撃に変更する。途中で「そうだ、A副学長には、16日付の山形大の記事のヒントをくれたことのお礼を言わなくちゃ」と電話したところ、本人がすぐに出てくれました。前回と同じだわ。するとA先生が今度は、「国大協が物資提供に動いている」との情報をくれるではないですか。これはいける! ありがとうA先生! 任期がこの3月末までなんて、超残念です~。最後に大きな協力を感謝します。で、デスクに「面トップ、国大協で書けそうです」とメールで伝える。電話は、単純な確認報告では、やりとりの効率がイマイチだと感じていて、最近は社内メールのような仕組みをよく使っているのです。続いて国大教に電話取材です。データのファクスを頼む一方、先の複数の取材先に「国大協の呼びかけに対し、貴大学では、どれくらいの提供をするか、具体的にお教え下さい」と再び連絡しました。

その後、文部科学省の文部科学記者会(記者クラブ)主催の、鈴木寛副大臣の会見(定例ですが、鈴木副大臣は地震後初)を運営しました。記者クラブの幹事は持ち回りで、別に偉いわけでも何でもない。のですが、たまたまこの3月末の3週間の幹事が日刊工業だという時に、大震災が「大当たり」となったのはすごいことです…。私からは「災害復興の資金として、子ども手当を回すというお話が出ていますが、副大臣のお考えはいかがですか」という質問をしました。弊紙としては子ども手当は関係ないのですが。幹事は会見の最初に、クラブに詰めている一般紙・テレビの記者間で関心が高い質問をすることで、質疑応答の口火を切るという役割があるのです。その後、4月予定の全国学力一斉テストの実施についての質問が出て、鈴木副大臣が延期の方向を述べ、「あ、これは一般紙さんにとってはネタなんだな」と思う。弊紙としてはこれもまた、関係ないのですが。会見40分ほど。当然ながら、いつもより長いですね。

その後、メールチェック。「あっ! さっきは会議でつかまらなかったB副学長から、メールが入っている」。添付ファイルをチェックすると、国大協の呼びかけに応じて提供する物資リスト一覧が。やったあ、数値がほしかったのよ~。ほかの大学では「今、詰めているところ」とか、「当大学だけの数値を出されるのはちょっと(目立ちすぎるので勘弁してほしい)」とか、情けない(こちらとしては)返事が多かっただけに、感激です。B先生、ありがとう。後に、別の小規模大学からも、学長を通じて広報から提供物資データをもらうものの、残念ながら時間切れ。「すみません、どこかで[小規模大学だってこんなにがんばっている]という形で活用を考えますから」とのメールで勘弁してもらう。情報は、よいものをスピーディーに。どちらか一方ではだめなのですよ。

文科省側が主催する会見で、再び仕切るのが二つ。就職問題懇談会では、座長の浜口道成名古屋大学長が、会見の中心です。私は初めての先生だったのですが、お話が魅力的で。一般紙さんも、就職以外にも震災と大学のかかわりで質問をしてきて、実をいうと私は涙ぐんでしまったくらい心に響いた発言があって。これは後日、社説に活用するので、詳細はそのうちに。続く文科省・厚生労働省で定期的に実施している、大学生内定率調査の結果発表。会見を終えたあと私は、名刺交換だけでなく、浜口先生のコラム用に顔写真撮影もしてしまいました。

席に戻ると「大規模停電が実施されるかも、っていっていますよ」と同僚がいう。弊社のブース(クラブ内の各社の一角を指す)にはテレビがないので皆、ニコニコ動画のNHKニュースを活用。これは便利でした。「でももう、帰宅ラッシュまで間がないから、[急いで帰ろう]という人が押し寄せて、電車は死ぬほど混むのでは?」と考える。まもなく、私が利用している電車の運行情報に、その現場にいるツイッター愛用者らの書き込みがあるサイトでは、悲鳴に近い書き込みが。思った通りだわ…。

東京でも大揺れした11日(金)のことも、「何時間もかけてでも帰宅せずにいられない、帰宅した方がいい人は、幼い子どもや高齢者をかかえる共働きくらいなもの。なのになぜこんなに多くが歩いているの?収容受け入れを表明してくれた、近場の施設で泊まるのが正解じゃないの?」と思っていたのですが、それと同じ。いくら情報を入手しても、その情報をどう使って、実際にどう動くかは、自分の判断しかないということでしょう。

夕食をコンビニ弁当で済ませる。内閣府からの記者クラブへの連絡がとどこおっていて、若手の同僚が帰るに帰れず困っていた。ので助言して、一般紙さんにヘルプを頼むことで、まもなく同僚も出られるように手配する。私の退出は20時。体力にあまり自信がない私は、「これだと睡眠時間はどれくらいかな? 体力消耗時にのみ使う栄養補助食品を使おうかな?」と思案しながら。電車はまったく混んでおらず、座れてしまって驚き。さらに「何時間も立ち往生したときのために」と持っていた文庫本が面白すぎて、なんと乗り過ごしかけたという話でした…。

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