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2006年9月22日 (金)

シンポ掲載希望の相手とのズレ

取材時に、取材先との意識のズレが明らかになることが時々ありますが、たいていは解決できるものです。困るのは「シンポジウムを取材して、記事で紹介をしてほしい」というケースです。先日も一つありました。

大きなシンポジウムは、大学など主催者にとって大事なイベント。それが記事になれば、シンポ開催で社会発信に務めていることがPRできます。助成資金の出所官庁に対しても胸が張れる。大学幹部にしても、マスコミの取材はまんざらではないし、学長コメントなど入るとかっこいい。だから、希望するのはよく分かります。でも新聞社としてはですね…。

「こんなシンポジウムが開かれました」という記事は、特別にそのテーマが話題になっている時でないと難しいのです。例えば、早大の研究費不正受給が騒がれている時に、研究不正のシンポが行われた場合、などです。これなら多くの読者が興味を持つからです。でも、プロジェクトの中間報告といった程度では、「数限りなく開催されているシンポジウムの中で、なぜこれが取り上げられるの?」と社内でも、読者にも、問われます。裏を返せば、そういう記事は読者の興味を引かないということです。専門雑誌の編集でしたら、読者分野が特定されていますから、シンポ紹介でも読まれるのでしょうけれど…。あとは、マスコミ自身が共催者だとかからみがある場合です。日刊工業新聞の場合、シンポ開催のお知らせマメ記事を載せて、あとはご興味のある方が参加してください、と促す形で終わるのが一般的なのです。

一方、記者としてうれしいのは、新しい動きがあって、それをまずニュース記事で紹介し、その後にシンポ開催をお知らせするパターンです。または、シンポの内容を盛り込んで、ニュース記事を書くことです。新聞ですので、新しい話が(読者が、おっ、と思うような)ニュースが第一なのです。広報活動に慣れていない皆様、その辺を考慮してぜひ上手な売り込みをしてください。

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