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2007年1月23日 (火)

知財本部で教員を【守る】という発想

「知的管理の人材育成 岩手医大・岩手大が連携 私立と国立間で交流」を19金の
日刊工業新聞、大学・産学連携面で掲載しました。これ、文科省の知財本部事業関連でいうと、すご〜くおもしろいニュースだと思いませんか? 岩手大は知財本部採択校で進んでいるので、少し遅れている地域の大学を支援する、という発想です。岩手大は工・農学部、岩手医大は医・歯・薬学部と理工系で重なりがない。ので、「2大学がからむ産学官連携の共同研究などを進めて、知財管理もしっかりしていこう
」となれば、岩手大にもメリットあり、ですよね。知財本部事業が07年度で終了、その後は「地域連携に集中します」と絞り込む大学も少なくないと予想されるので、よい取り組みだな、と感じたのです。

岩手医大の取材で感心したのは、「知財で稼ぐつもりはないが、ベンチャー役員と大学教員の両立による利益相反など、知らずに危険なことをしてしまうケースがある。大学は、先生方を守らなくてはいけない」という考えだったことです。知財で稼ぐのは大規模校と一部の大学に限られるけれど、「教員を守る」ためにルールを整備するということは、多くの大学で意識する必要があるんですよね。

以前、大阪大の教員が役員を兼務するベンチャーの件で、一般紙の社会部が騒いだことがあります。でも実はそれは、「阪大がスタンスを明確にしていて、認めている範囲内での活動だったから、問題ないんじゃないの?」という結論だった、と思い出します。昔と違って、大学も不祥事の片鱗が週刊誌に出て、騒ぎになる危険性はとても大きくなっていますよね。「よいのはどこまでか、気を付けなくてはいけないのは何か」くらいは、どの大学も押さえておかないと…という時代なのだと感じました。

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