科学技術コミュニケーションの記事化タイミング
「科学技術コミュニケーション」のまとめ記事を2月5日(月)付3面に掲載しました。これは、科技の重要性をもっと社会にアピールしよう、そのために一般社会と科学技術の研究者の橋渡しをする「科学技術コミュニケーター」を育てよう、という活動です。05年度に国の大きな予算がついて、各種の大学や科学館でこのための講座が本格化しました。でも、私はそのころ、この活動に懐疑的で、記事にするのを見送っていたのです。「科技コミュニケという新たな職業を打ち立てよう」「博士号取得者(ポスドク)をその担い手の一因にしよう」という雰囲気が当時はけっこう強かったのですが、それについては、私を含め周囲のマスコミ人はこぞって否定的でしたから。
マスコミ人は科技報道も、ジャーナリストとしての姿勢が基本だと皆、考えています。多くのマスコミは理工系出身者をとくに意識して採用しないのはそのためです。日刊工業新聞でも理工系出身の記者は、科学技術部で3割、編集局全体で1割くらいかしらん。だから、科技コミュニケを学んだ博士号取得者が科学記者を志望して来ても、一般紙だったら「最初は地方支局のサツ回りからいってらっしゃい」でしょう。専門家としては扱ってくれません。志望者とのズレが大きく、うまくいかないのでは、と思いました。また、職業として考えると、マスコミはもちろん、科学館の職員だって、たいした人数を採用できません。「新しい職業に」とあおっては学生が泣きを見る、と不安で記事にはできなかったのです。
けれども、この活動の手伝いを頼まれて、私自身、東工大大学院生のマスコミインターンシップの指導を手掛けました。理科教育の担い手である小中高の先生向けに、お茶の水女子大でサイエンス・ライティング講座の講師も務めました。そして、まさに現場の人間として、受講生側のプラス効果を感じたのです。さらに今回、数機関を取材してまわっての結論は、「一部は科技コミュニケのプロに育っていくけれど、多くは今いる社会人(職業人)の科技コミュニケスキルをアップする取り組みになっている」ということでした。これなら就職問題は生じません。よい形になっているのを実感し、「記事にするタイミングだ」と判断したのでした。
「そのうちにいい記事に」と思いを暖めているケースは、ほかにも少なくありません。まあ、「実は書くタイミングを逃してしまい、どうしようかと本気で困っている」というケースも、中にはあるのですが…。
マスコミ人は科技報道も、ジャーナリストとしての姿勢が基本だと皆、考えています。多くのマスコミは理工系出身者をとくに意識して採用しないのはそのためです。日刊工業新聞でも理工系出身の記者は、科学技術部で3割、編集局全体で1割くらいかしらん。だから、科技コミュニケを学んだ博士号取得者が科学記者を志望して来ても、一般紙だったら「最初は地方支局のサツ回りからいってらっしゃい」でしょう。専門家としては扱ってくれません。志望者とのズレが大きく、うまくいかないのでは、と思いました。また、職業として考えると、マスコミはもちろん、科学館の職員だって、たいした人数を採用できません。「新しい職業に」とあおっては学生が泣きを見る、と不安で記事にはできなかったのです。
けれども、この活動の手伝いを頼まれて、私自身、東工大大学院生のマスコミインターンシップの指導を手掛けました。理科教育の担い手である小中高の先生向けに、お茶の水女子大でサイエンス・ライティング講座の講師も務めました。そして、まさに現場の人間として、受講生側のプラス効果を感じたのです。さらに今回、数機関を取材してまわっての結論は、「一部は科技コミュニケのプロに育っていくけれど、多くは今いる社会人(職業人)の科技コミュニケスキルをアップする取り組みになっている」ということでした。これなら就職問題は生じません。よい形になっているのを実感し、「記事にするタイミングだ」と判断したのでした。
「そのうちにいい記事に」と思いを暖めているケースは、ほかにも少なくありません。まあ、「実は書くタイミングを逃してしまい、どうしようかと本気で困っている」というケースも、中にはあるのですが…。
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