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2007年8月10日 (金)

論説懇で出たネタを一面に書く工夫

某大学の学長・副学長ら5人と、一般紙さんの論説委員に私が加わった5人の懇談会が,少し前にありました。記者一般を対象としたパーティ形ではない、ちょっと珍しい形です。「学長が日々、考えている国の問題とか意見について、大所高所に立った視点から論説委員らに書いてほしい」ということでしょうか。人数が絞られていたので、普通なら一般紙ではないうちは「落ち」でしょう。でも、専門記者として長い私は、おそらくこの大学については、オリジナル記事で30回、発表ものも30回くらい書いてきている。え、サバを読んでいるだろうって? 実は自分でもよく分からないレベルなのですが(笑)。学長にもたまたま、直前にインタビューしていたので、呼んでくれたのでしょう、うれしかったです。最初は年長の論説委員に遠慮して控えめに。話題は法科大学院、教職大学院…。うーん、このテーマは私はほとんど取材していないt…。でも、せっかこうお声をかけていただいたのだから、と頭を巡らせて、途中からそれなりに(控えめにと意識しつつ)口を挟むのでした。

そして、「今日はニュース記事になるような、新しい話は出ないのかな。食事がおいしかったからまあ、いいか」と思った終わり頃に、出ましたわ、新しい話。取材の席ではないので、メモはできずに学長の言葉を暗唱する。論説の方々は、社説のネタに活用することはあっても、こんな個々のニュースは書かないだろうな。でも、あの人はよく署名記事を見かけるから、うちより先に記事にされちゃう可能性があるかも。この内容では、一般紙さんはともかく、うちならもうちょっと追加情報がとれると一面に持っていけそう。でも、この具体的な話を含む広いテーマでの取材を打診した時、広報さんが「これは秋に会見で発表する予定ですので、申し訳ありませんが…」と断ってきたから、広報さんに確認するわけにはいきません。黙って書くしかありません。そうだ、理事のA先生ならこの件の情報を、電話で話してくれるかもしれない。名刺、たしかあったよね…。

頭がぐるぐる回っているうちに、「本日はどうも」と皆は席を立つ。大学の施設の外に出て、論説の4人は私の先を歩き、おっとと、私のそばに学長が。広報さんその他はさらにその後ろ。ムムム。学長と話しても、他の人には聞こえないくらいの距離、かな? 「学長、先ほどの○ですが、××はされるんですか?」などQ&Aを3つほど。やった、聞けたぞ! で、翌日出稿、翌々日一面掲載に。広報さんからのメールも、「調整中の案件だったので驚きました」とはあるけれど、当然ながら抗議ではなかったし。ほぼ満点の動きができました。

この手の動きは、企業担当だった時に先輩の指導も受けて身に付けました。ずっと科学技術や大学の担当だったから、今回みたいな場合も、どうしたらいいか分からなかっただろうなあ。一般紙さんも、科学技術など専門記者は少なくないのですが、基本は入社まもない頃の地方支局やら社会部やらの経験だといいますよね。それと同じで、記者らしい分野の担当を経験して成長し、そのうえで専門記者になるということが大切なのでしょう。取材先の先生に頼まれたりして、「科学記者になりたい」という学生に会うことがありますが、「うちでも最初は支局担当だよ。それに業界担当もぜひ経験を。そのうえで、科学技術や大学の専門記者になるということを考えて」といっているのは、こんな理由からなのです。

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