日刊工業新聞の科学技術マンガ
日刊工業新聞で最近、楽しみにしている記事(?)は、月曜日の先端技術面に掲載の科学技術マンガ「キラリ 研究開発」です。ご存じですか? 理系・女性漫画家の「はやのん」さんが、研究開発にかかわる現場に出かけていって、はやのんさん自身が主人公としてマンガに登場し、分かりやすく技術を紹介するコーナーです。新技術の大学研究室に行ったり、応用物理学会の取り組みを紹介したり、科学技術館の立体ドームシアターの実体験をレポートしたりしています。
連載前に「どんなかな」と思っていたのと違った印象がいろいろありまして。まず、マンガというわりに、文字が多い。まあ科学技術を説明するのだから、当然ですか。でも、その文字だらけの状況がちっとも気にならないのが意外です。当然ですが、記事ほど文字だらけではないからでしょう。それからマンガの絵が、よく工夫しているなあと感心します。「ベテランの研究者が次世代の人材育成をサポートします」説明するコマでは、黒髪や茶髪っぽい若い人が駆けだしている後ろの方で、髪が薄かったり白かったりする年長者が手を口にあてて応援していたり、手を振っていたりしているのです。新聞記者はテレビの記者と違ってどうしてもビジュアルにうとくって。「原稿、一面のトップで大きく使いたいのだけど、何か絵や写真はない?」とデスクにいわれて、つい「うーん、この話だと難しいですね」と即答してしまうのですが、(せっかく大きく扱うための写真で声をかけてくれたのだし)もっと頭を柔軟にしてイメージ写真など考えてみるべきですね。
それからはやのんさんが、実際の感覚のままにびっくりしたり、知らないことを恥じたり、慌てたり、カワイイうえにちゃんとオチもついている。私は新聞の記事とブログとで、このへんのことをかき分けているけれど、はやのんさんは一体型という具合でしょうか。
このはやのんさんをひっぱってきたのは、科技部の若手記者でした。「こんな人がいるよ」と聞いて、取材としてお邪魔したところ、書ける場を探している、と持ちかけられたとか。「記者はどこへでも出かけていけるのが一番の強み」と昔、いわれました。記事対象としてぴったりの相手ばかりではなく、ちょっと違うかな?と思う相手でも興味を持って会いにいくと、思わぬ展開になる可能性があるんですね。
ちょっと残念なのは、ご自身が物理出身なので物理系のネタが多いこと、かな。まあ我々も、例えばバイオ担当記者がエレの記事を書くというのはけっこう辛いので、あまりいえませんが…。それから掲載が月曜日なので、新聞休刊日などと重なって、けっこうお休みが多いこと。今、切り抜きを見ていて気づいたんです。次回は12月1日だということを…。スミマセン。少し間が開きますが、12月からぜひ、みてみてくださいね。
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