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2008年11月14日 (金)

基本データを用意せずに会見とは…

先日、国立H大と私立K大の連携協定の発表に出たときのこと。両大学が得意なあるテーマから包括連携に発展させたもので、その背景を説明するのに、「K大には~センターがあって」「H大では…のプロジェクトがあって」「××という名称で国の助成金を得て」と話してくれました。話して、です。つまり、紙に書いていない。よく分からない名称を記事に書くわけにいかないんですけどねえ。仕方がないので終わってから、発表者に近づいて尋ねたのですが、なんか今回の会見をあまり重要だと思っていないのが見えてしまって、がっかりしちゃった。

発表者の大学幹部は「今日はチャールズ皇太子夫妻が来るんですよ」とうれしそうな顔をして、質問を事務方に後に押しつけて歩き去ろうとする。まあK大の広報なら発表好きだから、資料をそろえた事務担当者がいるかと思ったら、これも期待はずれ。そうかあ、チャールズ皇太子夫妻の大イベントにかかりきりなんだ。だいたい、この手の発表は「相手大学との調印」と「マスコミ向け会見」を一遍にやってしまう設定なので、どっちつかずになりがち。さらにそんな大イベントがあるなら、会見はこの日を避ければよかったのでは? もしくは学長同士の調印だけにして、マスコミ向けには資料配付だけとか。朝9時から呼び出されたこちらとしては、あんまりおもしろくなかったなあ。

発表の際、メーンのリリースのほかに用語説明や基本データがあるかどうかは大きいです。研究成果のリリースでは、わりと充実した用語解説が付いています。それを載せないと、ボツになると分かっているのでしょう。文科省の発表で「いいな」と思うのも、参考資料がわりとちゃんとしていることです。注目の新事業の採択で、全国のどこの大学・地域が採択されたか、日本地図で表していたりすると、「このまま紙面で使おう」って判断します。普通の取材でも、「これについてはデータがありますので、後でお渡ししましょう」といわれると、さすがって思います。独自じゃなくて国の統計などでもいいのです。適度に資料を用意する手間を踏んでもらえると、こちらも相手の気持ちに応えたくなるものです。

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風邪がようやく終盤戦です。本当に2週間、ずっとマスク女でした。なんて免疫力が低いんだろうと落ち込んでいたんだけど、「今年の風邪は長引いて大変な人が多い」と知って「私だけじゃないんだ」と元気になったりして…。今日が締め切りのコラムでも、風邪の話を導入部に使ってやろうっと。

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