「記事化の時期を逃した」と思っても
14(火)大学面で、文科省の「先端融合領域イノベーション創出拠点の形成」事業について、「文科省の先端融合革新事業 初年度案件 第2段階突入 継続獲得 競争率3倍」を書きました。ブログでも前々から書いているように、以前から注目してきた事業です。案件を絞り込む「再審査」と名付られた、ある種の評価の結果発表が1月末にあって、それはすぐに記事にしたのですが、それに続く解説記事をどう書くかに迷っていました。
だって、これまで国から年3億円+企業から3億円、という巨額の資金をもらって動いていた1グループが、再審査の結果で二極化します。「継続」OKになったところは、年7億円+7億円、「来年またエントリーしたら再審査してあげるけど、とりあえずはちょっと…」という低い評価のところは、年6000万円+6000万円になってしまうんですよ。「これまでにない残酷な事業」って関係者が口にしていたくらいです。継続となったグループのリーダーに、コメントをもらう試みもしたのですが、辛い他グループを思ってか、淡々としたものでした。ましてや評価が悪かったところは、とてもコメントなんて出してくれないだろうなあ、と思って迷ったのです。
それで遅くなってようやくの記事ですが、「発表直後ではないからこそ、聞けた話」が入ったのが今回の特徴です。文科省の担当官に、評価が悪かったたけど、なんとか首がつながっているという阪大、岡山大、東大、名大のすべてのグループが、「1年後に再審査の再エントリーをし、継続を勝ち取りたいと考えている」と聞いたのです。本当ですか? って聞いちゃいましたよ。だって予算が5分の1になるんですよ。この景気下では主力参加企業の多くが「撤退」を主張するだろうと思っていましたから。評価が出た直後ではなく、それから時間がたって関係者の様子が、浮かび上がってきたという意味では、よいタイミングになったのです。
記者は瞬発力が大切ですが、日々いろいろ抱えて、まとめ記事を書くのが遅くなってしまうことは時々、起こります。でも今回、「記事化の時期を逃したなあ。失敗しちゃった」と思いつつも、話を聞きに行ったからこそ、この大きな変化がつかめた。私は基本的に、粘りが足りない面があるんです。それだけに「やっぱり取り組んでみよう」ともう少し、粘る姿勢を心がけていきたいと思ったのでした。
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