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2009年10月

2009年10月29日 (木)

求む、カタール情報

いつもと違う状況で情報集めにあせっています。11月中旬に、「第一回国際教育改革サミット(World Innovation Summit for Education=WISE)という国際会議に出張することになりました。場所は中東のカタール。日本人にとっては数年前のサッカーの試合で知るようになった、首都ドーハに行きます。ところが情報不足で、不安だらけなのです。

会議のHPを見ながら、仲介者の欧州PR会社とメールのやりとりを進めていますが、いろいろ調整が遅れている様子。ガイドブックは「地球の歩き方」の一部分程度、JTBの「旅の図書館」にもいったけど、最近のものはごく少々、20年前のパンフレットじゃあねえ…。中東は国によって大分雰囲気が違うから、カタールについて「実際のところ、イスラム教の厳格さは国によってどの程度? 外国人女性が現地で一人で動いて本当に大丈夫? 破傷風のワクチンが、PR会社は必須というけれど、駐日大使館に電話したら不要だと明言されて…」といったあたりが分からなくて。不安、不安、不安。うーん、こんなことは珍しい。

実は先日、珍しく私の担当分野で、政府の外国援助関係の機関Jへ取材にいく機会がありました。それは別のアラブ国Eの話だったので(まだ記事にしていないので、念のため伏せ字です)、帰り際に「実はカタールに出張が」と聞いてみたんです。そうしたら「カタールは資源があって豊かなので…、援助対象でなくて分からないですね」って。そうなんだ、E国には日本人の観光客が山のように行っているので、そちらの方が豊かな気がしたけれど、違うんだ~。って関心はしたけれど、肝心な疑問点の解決策にはなっていないわけです。

検索か何かでこのブログに飛んできて、「カタール、行きましたよ。それほど心配ないですよ」と重工系・プラント系のビジネスパーソンが教えてくれるとか、「私もこの会議、出席しますよ」と大学関係者や記者が連絡してくれるとか、期待しています。というわけで、今回は情報提供のお願いでした。

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2009年10月15日 (木)

ガツンときて再認識するお金の大切さ

各種予算の見直しが進んでいますね。親しい地方の産学連携パーソンからも「補正予算での施策で、夏休み返上で計画書を作成したのに、振り回されて…」との声を聞きました。振り回されたのは気の毒だったなとは思うけれど、でも今回の件はある意味、お金の大切さを再認識するよい機会なのでは、と思います。教育・研究関連の競争的資金もここ数年で格段に増えて、「何でもいいからとにかく応募しよう」という安易なケースが増えていたわけですから。

かくいう自分も、同様の個人的体験がありました。今回のブログの本当のテーマは…コンタクトレンズです。数年ぶりに買い換えたら、思いの外、低価格化が進んでいて拍子抜けしてしまいました。「なくしたら大変だという心配も不要だな」と思ったら、1カ月もしないうちに洗面所で流してしまったのです。中学生で使い始めた時は、周りに使っている人はいなかったから、「こんなに高いものを、お父さんは買ってくれたんだ」と感謝し、「絶対になくしちゃだめだ」と心に刻みつけていたのです。その甲斐あって約年、一度もなくさなかったのです。それだけに今回、洗面台の栓をするのを怠って流してしまった、というのが情けなくて。「お金の神様からの、ちょっとしたお仕置きかも」と思いました。

しかしまあ、お金の厳しさが身に染みると、ぎすぎすしてしまうのも確か。私の場合、もっとも頻繁に見る夢は今も変わらず、コンタクトレンズ関係の場面なのです。落としたのが見つかったものの、触っているうちに二つ、三つ、四つと増えて「どれが本物なのだろう」と迷っているのとか、コースターみたいな巨大なレンズを無理やり目に入れようとしているのとか。ああ、かわいそうなワタシ。今は天国にいるお父様、こんな私を不憫に思って、流してしまったコンタクトレンズの件はお許しくださいませ~。

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2009年10月 8日 (木)

官庁の会見主催者が記者クラブだという意味

民主党政権に替わって、大臣会見などを記者クラブ加盟のマスメディア以外にもオープンにすることについて議論されていますね。これって表に出やすい論点としては、「記者クラブ加盟社は、役所の会見出席を既得権益にして、フリーなどの記者を閉め出している。けしからん」ということでしょうか。これに対しては、マスメディア側は「名ばかり記者は排除しなくてはいけないが、ジャーナリストとしてきちんとした実績があるならば、参加を了承するしかない」というのが、ほぼ共通の答えかなと思っています。

ただ、あまり議論の全面には出てこないけれど、私が一般の人に理解してほしいと思うのは、役所の記者会見は、役所が単独主催者ではないということです。「役所が主催して、クラブのメディアがそれに乗っかっている」のなら、「だれでも乗っかかれるようにすべき」でしょう。官庁や企業でも活用しているウエブなどの情報発信は実際、そうなっていて、だれでも入手できるわけです。でも、そうすると発信が一方的で、発信者の都合のよいものだけになってしまう。そこに気を付ける必要があるのです。

役所での会見は、記者クラブの主催か、クラブと役所の共催となっています。記者側は、役所側の事情を考慮はしますが、役所側のいいなりにならないよう、マスメディアとして採るべき行動を意識して、運営をとりしきっているのです。会見の回数を増やしてくれだとか、資料が不十分だからもっとしっかりしたのを出してとか、別の予定も入っているけれど会見の時間はもっと取るよう別の日に動かすとか。持ち回りでするクラブ幹事は、こういった調整をやっていて、各社がビシビシと「こんな状況じゃ問題ですよ」と幹事社に言ってきて、幹事をやっている間はまともな取材をする暇がないくらいになるわけです。役所以外の機関が会見を希望してくる時には、クラブとして受けて会見を実施してもらうのがさわしいのか、「独自にホテルなど場所をとって、(そちらからの一方的な情報発信でいいですから、ご自由に)会見してください」とすべきものなのか、そういう判断をすることもありますし。記者教育を受けていない、興味がある会見の時だけ顔をつっこみたいという人にも、自由にどうぞという訳にはいかなのでは、と思うのはそういう訳です。

「そうなんだ~」という情報を文章にして、だれかに伝えることはとても楽しいことです。ウエブでは、いろいろな人が好きに発信して、「ちょっと怪しいけど、まあそんなものかもしれない」と別の人たちがその情報をもらっていっていますよね。でも、お金を出して入手する情報の場合は、そういうレベルではすみません。マスメディアがこれまで、一般社会に比較的、信頼されてきたのは、「相手のいいなりに情報を出しているのではない、しっかりした意識を持って行動している。記者はそういう教育を社内でみっちりと受けてきている」と思われているからだし、実際そうだと思います。ウエブ時代にあってなおさら、我々記者はそのことを忘れてはいけないですね。記者クラブ問題から派生して、そんなことを考えました。

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