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2009年12月15日 (火)

「連携協定 成果はいかに」の新連載

12月8日から日刊工業新聞の大学・産学連携面火付で、新連載を始めました。「連携協定 成果はいかに」です。国立大学法人化前後に連携協定の記者会見が急増。「協定の署名でトップが集まるからって、ついでに会見するのは止めてくれないかなあ。いいかげん同じような記事ばかり書くのも飽きたよう。ちゃんと成果を出してくれるのかな、連携しました、だけで終わっちゃうんじゃないかしらん」と思っていました。それでいつか、検証記事を書かなくてはと心に秘めていた、というわけです。成果を問う以上、ある程度の年数は置く必要があると思って、我ながら、ずいぶん長く暖めてきた企画だと振り返ります。最初の2回は私が執筆、3回目(1月の分)からは全国支社・支局の記者に書いていってもらいます。「これがうちの自慢の連携!」というのがありましたら、ぜひ売り込んでください。

8日の第1回は、東京大学先端科学技術研究センターと新日本石油の、新エネルギーの連携協定です。実は4年前の協定締結会見に出席(マスコミは6社くらいいた)して記事にした案件です。なんでも、研究に入る前にその技術と社会のかかわりについて、連携メンバー以外も入った30人くらいで議論をし、将来の形を描きつつ、共同研究を検討していく、その仕組みが新しいという話でした。その後、当時の先端研所長に会ったら、「この仕組みの新しいところを、ちゃんと理解して書いてくれたのは、山本さんだけですよ」といわれまして。ほかの社はのフツーの「連携協定締結」で書いていたということです。そうでしょう、専門記者の私だから書けたんですよ。そう、ほくそ笑んだことはいうまでもありません。それが頭に残っていたので、初回にご登場願ったのです。内容的にも、初回にふさわしい、しっかりしたものでした。

第2回の15日付は、東京工業大学と三菱化学の、化学プロセスや機能性材料での組織連携です。「写真を使いたいので送ってもらえませんか」といって、取材先にいくつか見させてもらいました。その時におっと! 三菱化学の研究者であるA氏が写っているではありませんか。一年ほど前、半分プライベートな場で講演をじっくり聞くチャンスがあったA氏です。出身地の紹介があり、もしかしてと思って尋ねると高校が同窓と分かりまして。年度は少し離れているのですが、A氏が後日、高校時代の卒業アルバムまで持ってきてくれて、先生の名前で盛り上がった仲なんですよ~。さらに、私の大学時代の同窓生も同社研究所に勤めていて、女性だから目立つかもと思って口にすると、彼女とA氏は以前の研究室が非常に近くて、やりとりしていたと判明。A氏をきっかけに久しぶりに、その女友達に再会するという展開にまでなっていたのです。

大企業の研究者ってもちろん、たいへんな人数がいますよね。私が知っている数人の知り合いではひっかからないだろうと思っていただけに、接点があれこれと見つかったことは驚きです。A氏と大学同級生のつながりに続き、今回の取材相手とA氏との関係と、2回ですからねえ。やっぱり、どこへいっても人はつながっているということで、変なうわさが伝わらないよう、品行方正で(?)いくことにいたしましょう。

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