一面コラムで書く案件は
1面コラム「産業春秋」はベテラン記者らで順番に書いているコーナーです。最近、私が手がけたのは、まず記者会見を受けて4月23日(金)付の大学面に「国際人育成で連携 早大など4大学 英語教育の質アップ」を掲載。その後、5月5日(水・祝)付の産業春秋に書いたというパターンです。
内容は、英会話とコミュニケーション力に長けたグローバル人材を養成する「国際教養系」と呼ばれる(というか自称している)4大学の連携です。数ある大学間連携の中でもちょっと変わっていると思って参加したのですが、「へえ~」というのがあれこれ出てきて。通常の記事には書きにくい、「ね、聞いて聞いて」という話をにおわすような書き方を、コラムでしてみました。
たとえば、国際教養大学と早稲田大学国際教養学部、立命館アジア太平洋大学の3校は、2000年代の新設で、とにかく英会話力が長けた人材育成を手がける、と実利主義てきな点が同じ。でも、これに設立から約60年、年長者も昔から憧れていた国際基督教大学(ICU)も加わったのが意外で。「私たちは新興勢力とは違います!」と、はねつけたりしないんだ~、と感心しました。それに、国際教養大学と立命館アジアの学長は、東京外国語大学など国公立の老舗外国語大学の学長経験者です。古典文学を訳したり、世界各国の地域社会研究をしたりするのが本流だった、伝統的な外国語関係の大学のトップ経験者が、イマドキの英語教育の大学トップになっているというのも、おもしろい。「伝統的な研究を学生にさせたって、社会に出てから何も役にたたないじゃん。それよりとにかく、英会話で外国人と渡り合える人材養成の方が大切だし、受験生も確保できる」という考えかな~って。そのものずばりでは、書いていないですよ。でも、私の感想を雰囲気として漂わせる、という形にとどめています。でも、こういうニュアンスを込めた解説は、通常の記事ではできないもので、かつ読者に「伝えたい」ところところです。
この欄はけっこう便利なのです。産業~大学・産学連携にかかわるテーマなら、ある意味、何でもいい。通常の記事としては仕立て上げにくい、という時でも、この欄ならちょっと書いてあげられる。取材先の皆様、そういうテーマであれば、「コラムで書いたりできませんか」とご提案下さい。小さくて軽い欄でも、まったく載らないのに比べれば、記事は効果があるでしょう? ましてやこの欄はなんと、1面なのですから!
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