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2010年7月

2010年7月29日 (木)

寸劇 「編集委員Bのプロデュース」

登場人物: 山本、某クラブ中堅記者A、同じクラブの編集委員B

シーン1: 文部科学記者クラブ                                  山本「あらAさん、珍しいわね」 A「山本さんに相談が。大学ネタなんですけれど。~地域で~の研究開発が盛り上がっていて、僕も大分取材して書いてきたんですが、今度C大学が~をするっていって。背景には~とかあるんです」 山本「おもしろいわね。でも、あなたそれだけ知っているなら、私のこと気にしないで、書いて構わないわよ」 A「いや、でも大学面に向く話だし」 山本「そおお。じゃあ、一緒に取材行きましょうか。

シーン2:C大学応接室                                       山本、先にC大学にネタの取材を一通り終える。そこでA「僕、大学関係の取材は珍しいので、せっかくなのでいくつか聞いていいですか」。質問がたくさんあり、山本は眠気を感じる。携帯電話の着信に気づいたふりをして、お手洗いに入り、軽く体操をして戻る。山本「まだ質問している~。Aさんてば、記事も鬼のようにたくさん書いているのに、分野外のことにもこんなに熱心だ」と感心する。

シーン3:2つのクラブ近くのレストラン                              山本「たまにはこんなおしゃれなレストランで、ゆっくりランチもいいですね。いつもは文科省の地下の食堂ですから」 実は山本は、この日は実家もリッチなBがおごってくれるのではないかと密かに期待をしている。 B「いやAがさ、山本さんって先生みたいでちょっと恐い、っていうからさ。いわれてみると先生みたいな面もあるかなと思ったけど、でも恐いってタイプじゃないだろう、じゃあ一度、食事でも一緒に行こう、って声かけたんだよ」 A「山本さんとは一度、取材先で一緒だったくらいですからね。Bさんの仲介のおかげです。Bさんが今春、クラブに来てくれて、仕事の仕方がすごく変わりましたよ。Bさんは『つまんない発表ものは俺がやるから、おまえはオリジナルでがんがんスクープを飛ばせって』」 山本「そうなんだ~、Bさんて親分肌なのねえ。そのエースのAさんを連れてC大学まで出向いて、記事は私が書いてしまって、すみません」 B「いやあ、その替わりという訳ではないけれど、今度さ、Bの△を手伝ってくれない?」とプライベートな話が持ち出される。 山本「ああ、△ね。いいですよ、それくらい。…ねえBさんってば上手ですね。Aさんにどんどん仕事させて、こういうところでお返しをするのね…。了解、手配しておきます」。 

山本はこの時、この日の支払いはBが持ってくれることを確信する。山本はAのネタ提供というメリットを得た。一方、Aは山本の△の手伝いでメリットを得る予定である。Aはまじめで恥ずかしがり屋なので、これは山本とAの間だけでは成立しなかった。成立のポイントは、Bのプロデュースである。つまりBのおごりで山本はメリットを得た。そのためBの願いを聞いて、Aを手伝うことにした(おごってくれなかったら、拒否するつもりだった…のではないが)。では、Bはどんなメリットを得たのか? Bは、Aが気持ちよく、鬼のように仕事をしてくれることで、日々のメリットを得るのである。山本は、Bはスバラシイ先輩だと感心するのだった…。 (幕)

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2010年7月26日 (月)

取材の夢

若い頃よく見た取材中の夢を、久しぶりに見ました。1対1で何かを取材していて、「あれについても聞かなくちゃ。このことも確認して」と、質問項目を頭の中で数え上げて、その結果を受けてどんなふうな記事に仕立てるか思案をしている状況です。それで、「よしっ、これだけ情報が集まれば、書ける!」と奮い立ったところで目が覚める、というパターンです。内容までわりあいと具体的で、目が覚めた時点で「見出しはこうだな」と思っているくらいのこともありました。誤って原稿にしちゃわないかと、少しだけ本気で思ったほどです。

駆け出しの頃、「一度の取材で、必要なことは全部、その場で聞いて帰る」という形で鍛えられました。経験が浅いうちは、取材時に分かった気になって帰るけれど、デスクに指摘されて不足が分かり、電話をかけなおすも相手がなかなかつかまらない(まだ当時はメールが一般的でなかったし)、となりがちです。それを乗り越えるよう、課題として与えられていたわけですね。もうそんな指摘を受けることはたまにしかないのに、夢を見るなんて、よくある「学生時代のテストが白紙となった夢」と同じで、当時の苦しみが表に出てくるのでしょうか。

最近多いのは、特定の夢というより、しなくちゃいけない仕事を抱えて、十分に眠れないパターンです。私は夜、「明日の朝起きて、自宅で原稿を書こう」と判断することがよくあります。でもそういう忙しい時は、夜も9時くらいまでは書いていたりして、頭が興奮しているせいか、なかなか眠れない。夜中に何度も目が覚めるし、寝ているはずなのに、「ああ、あの原稿を書かなくちゃ」「いやまだこれは時間があるから大丈夫」とか頭がぐるぐる回って、どれが夢だかうつつだか。「もうこれでは、どうせ眠れない」と、6時起きのつもりだったのに4時半に起き出す羽目に。あああ、貴重な睡眠時間がまた減ってしまった…。「枕が変わると眠れない」というほど繊細ではないけれど、すぱっと心を切り替えてシッカリ眠れるくらいの強さもほしいところです。

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2010年7月16日 (金)

取材で持って行くデイパック

夏になると鞄の中身が膨れあがりませんか。私の場合、オシャレする日を除いてデイパックなのですが、この季節にはPETボトルの飲み物、雨晴兼用の傘、サングラス(最近、メガネの上からかけられるものを入手して愛用中)、汗ふきタオルetc…。上着だって、どこで冷房のキツイ列車やオフィスに当たるか分からないので、念のためくるくる巻いて突っ込んであります。というわけで、荷物でぱんぱんです。

今でこそ、スーツ姿のビジネスマンで、デイパックを使う人も少なくないのですが、流行出す前は恥ずかしかったんですよ。でも、私はなで肩で、ショルダー型の鞄は肩に止まってくれないし、肩こりがひどいのでなるべく、体に負担のない形にしたくて。デイパックだととにかく背中に全部背負ってしまい、バランスはいいし、遅刻しそうな時には走るのもOK(みっともないので、なるべく時間には余裕をと心がけていますが)なので、もはや手放せません。鞄に対する条件は、A4資料をはじめ何でも入って、比較的多様な場に持って行けて、手を通す部分が半袖の腕にも痛くなくて、あと見た目もまあ気に入っているもの、かな。ある種の占いだと思うのだけど、「鞄の好みは異性のパートナーに対する好み」なのだそう。それを聞いて以来、「そうよね、お財布しか入らないブランドバックが好きなお嬢さんたちとは、私は違うのよ!」と開き直るようになりました(笑)。あと、親しい人には男女問わず、「鞄にはどんな条件を求めるタイプですか?」って聞いてみたりするのです。

昔のことですが、まだデイパックが一般的になる前で取材に背負っていった時のこと。年配の社長がそれを見て、「いやあ、買い出しを思い出すね」って。…社長、それ戦時中のことですか? 私の鞄に、じゃがいもは入っていませんから!

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2010年7月 8日 (木)

朝は5時起き

ここしばらく、毎朝5時起きとしているのは、集中して手がけなくてはいけない案件があるからです。本業ともちょっと違う、例えば弁理士試験の勉強だとか、そんな雰囲気のものです。私、夜に弱いんですよ。疲れちゃって持たない。うちは始業の定時が10時なので、9時に家を出るまで時間が費やせるのです。がんばれば、けっこう時間が取れるものなのですね。出勤時にはもう、一仕事した感じで気分がいいし。冬は5時というのは相当、寒いけれど、夏なら日は昇っているしそれほど辛くありません。ただし夜はその分、早く帰ります。残業がめっきり減りました。懇親のお誘いも受けません。今月中に一区切りして、早く元に戻したいと思っています。

早起きが定番になって困っているのは、それ以降のスケジュールがずれてしまうことです。まだランチまで間があるのにもう、お腹がグーグーいっていて、席でナッツなんかつまんでいたりする。お昼寝も、以前は午後取材の移動時などに限っていたのに、最近は記者クラブにいる場合は、休憩室で15分ほど眠るのが定番になってしまった。取材先からの電話で、それらが分かることがあるかもしれません。11時くらいに、電話に出たと思ったら口をもぐもぐさせていた、とか。16時くらいに電話をするも席をはずしていて、返答の電話がしばらくなかったり、とか。取材先の皆様、どうぞ暖かく見守ってくださいませ…。

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