論説委員の兼務になります!!
4月から大学・産学連携担当の編集委員のまま、論説委員を兼務することになりました。どちらの名称も「それってどんな仕事?」とよく聞かれますので、説明しますね。私が社内確認したうえで理解しているのは以下のような具合で、念のため大手一般紙の科学部長にも聞いた感じでは、間違ってはなさそうです。編集委員は「経験豊富なベテランの記者」と理解したらよいと思います。現場での仕事を持っていますが、年齢やそれまでの経歴によって働き方は少し違います。記者から上がった中堅(私はこれでした)は、それまでの通常の記者に対し、「編集委員になったんだから、もっと働きなさいよ」というようなプレッシャーをかけられるケース、といえますかネ。管理職を経て、この肩書きで現場に復帰したケースでは、もう少し余裕を持って動いているような気もします。所属は通常の記者と同様、編集局の各部です。 一方、「論説委員」は専任の場合、編集局とは独立した「論説委員室」に所属して、社の言論をリードする立場として、社説や一面など重要なコラムの執筆を業務としています。傾向として、編集局の仕事を兼務していない論説委員の場合、けっこう上位の管理職から執筆する立場に戻る形となることが多く、全体に年齢が高めです。それから部長や編集委員が、論説委員を兼務することもあります。私はこれにあたります。 どちらが格上かというと、論説委員が上です。よくいうと、大局的にものを見る論説委員と、日々の現場を見ている編集委員といえるでしょう。ですが、「取材される側にとってどっちがいいか」は微妙なのでご注意くださいね。論説委員なら社説に取り上げてくれる可能性は高いのですが、逆にいうと普通の記事にしてくれる可能性が低い。「論説委員ねえ。彼らは記事、書いてくれないからねえ」との感想を示した知人がいて、笑っちゃいました。現場の記者、編集委員だと「これは一面だ!」とがつがつ取材する案件であっても、論説委員だと「ふーん。そのうち参考にするか」で終わってしまうことが、けっこうあるみたいです。私の経験では、弊社の論説委員(論説委員室の所属)が「これ、論説懇(論説委員向けの懇談会)で出てきた話で、どこも(どの社も)書かないと思うから、取材してみたら?」とネタを紹介されたことがあります。これは、一般紙でも弊紙でも、論説委員が、面倒な取材に自らかけずりまわるようなことはしない、ということを示しています。だから、すぐ記事にしてもらいたいならば、その分野の担当が長い編集委員に伝えた方がよい、と判断してください。 怒濤のごとく案件が押し寄せて、異常に長く感じられた、この3月末の記者クラブ幹事業務でしたが、これは現場担当ならではの仕事です。セ・リーグの開幕延期問題の大臣ぶら下がり会見(前回のブログで書きました)で、たいしたことのない質問を投げかけただけで、「で、できた…」とほっとしている、情けない私。セ・リーグとパ・リーグの二つがあることは知っていたんですけどね。昨日もすごかったですよお。中学校の教科書検定(もちろん弊紙には関係ない話題です)で、意見の相反する「子どもと教科書全国ネット21ほか」と「新しい歴史教科書をつくる会」の会見が続いて、韓国メディアが押し寄せてきたのです。司会として仕切れるのか? と恐怖でした。もしかして、激しい質疑応答でぐちゃぐちゃになって「幹事、なにやってんだよ!!」と怒鳴られたらどうしよう、って。 あああ、長かった3週間。明日からは記者クラブ幹事が別の社に交替です。「現場が一番いいでしょう」ってよくいわれるし、確かにそう思います。同時に現場ならではの怖さを併せ持ちながら、4月から新しい役目も担ってまいります。
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