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2011年7月

2011年7月25日 (月)

財布紛失の対策

身内が財布と携帯電話を同時に、置き引きでなくしました。それも自宅の東京から遠く離れた、台風真っ最中の岡山で。警察から電話を借りて連絡してきたのですが、驚いたのは警察ではお金をまったく貸してくれないということでした。確かに身分証明書もない人に、お金を貸していたら、踏み倒しを含めて、きりがないのでしょうけれど…。パン一つ買うお金もなくて困ったそうです。新幹線の切符は、東京のJR駅で代金を支払えば対応してくれるということで、何とかなったのですが…。

これを聞いて、落とし物が多い私は、震え上がってすぐ対策を講じました。もともと、自分の至らなさを自覚しているため、財布も携帯も最低限の貴重品・情報しか入れていないのですが、通勤カバンに少額の紙幣をしのばせることにしたのです。海外行きの場合は盗難が多いから、スーツケース、手元のカバン、それにウエストポーチやミニショルダーバックに貴重品を分散させていますよね。国内でも、これに近い意識を持つことにしました。東日本大震災を受けて、大勢の人がリスク管理策を見直しつつあると思いますが、こちらは災害に比べて格段にリスクの可能性が高いのですからね。しっかり押さえることにいたしました。

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2011年7月12日 (火)

リリースの「しばり」が【やぶへび】に変わる時

情報提供機関がリリースを出すとき、「しばり」というのを付ける時があります。具体的には、「△の会見を○日に行います。報道は会見以降にしてください」など付けて、報道の動きを「縛る」ものです。具体的には文科省が、白書のように長大な調査資料を発表する時、記者は資料を読み込んで先に調べたり、会見の質問を考えたりする時間が必要なので、設定されます。先に資料は配付します、でもまだ報道しちゃだめですよ、という形になります。

クラブに加盟している各社はこれを守る義務があり、別の記者がこれを知らずに、しばりの解禁日時より先に書いてしまった場合でも、クラブ総会が開かれ、厳しく追求されます。本社の部長名で詫び状を出したり、厳しいときはクラブを使ってはだめ(登院停止)の言い渡しがされたりと大変です。数年前、文科省クラブでも登院停止1週間が某社でありました。

でもね、このしばり、スクープ対象になるような案件では、運用が複雑なのですよ。下手をすると【やぶへび】になって、縛ったつもりが翌日、全紙に掲載されちゃったりすることが起こる。少し前に微妙なA大学のケースを見かけたので、「大学人は知らないだろうなあ、お気を付けて」との思いから、その説明をしますね。

報道機関の間の了承事項として、「トップ人事(と合併)はしばりが効かない」というのがあります。例えば、ある業界記者クラブで「社長交替の発表を明日、します。発表時以降の報道を願います」とB社が連絡してきた場合。これはしばりが効かないので、B社がそれなりの存在感がある社であれば、各報道機関の記者は大騒ぎ(とはいえ各社、自社の動きを隠した形)で情報収集に動きます。現社長など情報を持っていそうな人の自宅へ夜、話を聞きに行く【夜回り】などをして、確証が得られた報道機関が、翌日付に記事を書くことになります。つまり、B社の広報は「しばった」つもりで連絡したことが、【やぶへび】になったわけです。そこで、重要案件はしばりではなくトタ(しばりなし、即記事化OKの意味)というのが基本となります。

もう一つ。「しばり」の申し出があったけれど、クラブ加盟社ですでに独自の取材でその内容を知っているとか、原稿を出稿しているとかいう記者がいると、「しばり解除」の申し入れがクラブの幹事にされます。「しばりは無効だと、クラブ員に知らせてください」という訴えで、これは通ることが多いです。すると上記と同じで、「知っている社があるので仕方ないです、しばりは無効です。ほかにも知っている人がいれば書いていいです。これから取材して書くのもアリです。たいしたことがないと思えば、発表まで待ってもいいですし。各社、ご自由に」という状態になります。重要案件であれば大勢の社が、情報提供機関の意に反して、記事を載せてしまうというわけです。

さらに。これらは普通、「明日、△について発表します」という連絡であり、△の詳細な内容は伏せているのが普通です。新社長がだれか、とかね。ところが、先日の某大学のリリースは△についても載せて居るんですよ。上記のような事情でしばりが解除となったら、報道の各社とも調べる努力もなしに「△が決まった」と書けちゃうわけです。下手したら連絡があった1時間後には、ウエブ版で全国配信~って感じ。記者からすると「ネギしょったカモ」。ヘビにもカモにもお気を付けて。

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2011年7月 7日 (木)

家庭教師の頃を思い出す

午後一に都心の予定がある中で、どうしても数日に郊外の大学で取材する必要があり、午前中のアポを入れたケースがありました。「午後△時に○で次の取材があるから、うーんお昼ご飯が食べられるか微妙だなあ」というケースです。取材相手の学部長も午後が控えているということでしたが、「最新のAについてだけでなく、Aはとても画期的な試みですから、これにからんだ大学院教育全体のお話もお願いします」と伝えていました。そうしたら学部長は、ほかに2教授も同席させてくれて、おかげさまでばっちり取材することができました。

取材の後半、なんとなくおいしそうな香りがただよってきました。取材するソファの後でがたがたと音がする。これは職員さんが…お弁当を用意しているのでは? 音がするということは、コンビニ弁当ではない箱形の、ちょっとリッチなお弁当では? いやいや、これは次の昼食を兼ねた、別の先生たちの会議用かもしれない。ぬか喜びに注意せねば。「先生(学部長)、ではAの××の今後についてお願いできますか」「じゃあ、この後は食事をしながらにいたしましょう」。「お、これはラッキー」って、口にしたのは私ではありません、同席の別の教授でした。同じ思いですねえ。それで、お弁当をいただきつつ、社説に使える情報をばっちりいただいて、慌ただしく部屋を後にしたのでした。

うれしいですね、こういう形は。用意された食べ物のことではないですよ、「時間がない中、我々のチャレンジングなAに興味を持って、取材に来てくれるのだから」と、動いてくれた学部長の気遣いがうれしいのですよ。

学生のころ、いくつか経験した家庭教師のアルバイトを思い出しました。「勉強なんか大嫌いだ!」と暴れる小学生を相手にしたときは大変でしたが、自分の出身高校の賢い女子生徒を見たときはラクチンでした。家庭教師をつける家は余裕がある(当時、時給1万円をもらっているという同級生がいて、皆で色めき立った覚えがあります)からでしょう、休憩時間にくるおやつが素敵で、楽しみでなりませんでした。今日は大きなショートケーキ! 先週はなんとかという有名ブランド和菓子。それで来週は何だろう~、って。…こんなことを思い出すってことはやはり、「うれしかったのは学部長の気遣い」だけではないようですね…。

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2011年7月 1日 (金)

文科省近くの新型信号機

桜田通りに面していて、文科省と財務省の間の坂を横切るようになっている横断歩道に、新型信号機が取り付けられました。これ、黄色(緑の点滅)になると「信号が変わります」ってアナウンスするんです。その次に来る言葉は、初めて聞くとびっくりしますよ~。「渡らないで下さい」という厳命なのです。黄色なんだから普通、「お急ぎ下さい」とかいうものだと想像していると、ばしっとやられますよ。

さらにもっとすごいのがあるのです。急いでいる時、回りを見回して車が来ていないのと、あと待っている人があまり多くないのを確認して(大勢が待っている時はさすがに、失礼だなと思って思いとどまる)、赤でも渡ってしまうことがあったのですが、そうすると、「あぶない! 信号は赤です!」っていうアナウンスが入るんですよ。これは効きますね。恥ずかしいから、次からはなるべくしないようになります。こちらの動きをキャッチするセンサー、どこについているのかなあ。

最初、私だけの感想かと思って不安だったのですが、同僚とおしゃべりした後、見知らぬ通行二人組みが同様の会話をしているのを聞いて、「ブログに書こう」と判断しました。これって、最新式の信号機の流行なの? もしかして、文科省だから? だって、子どもの交通教育(朝夕の登下校マナーとか)の指導にも、関係しているだろうから。今度、別の省の建物近くで調べてみよう。国土交通省とか、警察庁の近くの信号機だったら、とても顔をあげられないくらいヒドイことをいわれるのかもしれない…。

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