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2011年9月

2011年9月29日 (木)

産学連携学会の業績賞を受賞しました!

 本当はタイトルに「!」を入れるの、恥ずかしかったのですよ。というのは、表彰式が6月で、だいぶ遅くなったからです。いいわけは後回しにして、まずはその内容から。

第8回産学連携学会学会賞(平成23年度)業績賞 山本佳世子氏 (日刊工業新聞社) 授賞理由 (…学会の総会で承認された文書内容)

「11年以上、日刊工業新聞の記者として産学連携・大学関連の記事を執筆され、その数は1000件以上に及ぶ。この事は世の中に余り知られていないが、日本における産学連携の発展に大きく貢献したと言えよう。また、日本で産学官連携を専門に取り扱う新聞記者として唯一の存在であるばかりか、産学連携をテーマにした博士論文により平成22年度に博士号を取得する等、産学連携に対する真摯な態度を併せ持たれておられる事も、評価しなければならない。以上の事から、同氏は業績賞に値すると考える」

学会の功労者(学会活動に功労のあった個人・団体が対象)と論文賞(産学連携学会論文集に投稿した論文が優秀で、貢献した個人・グループが対象)と違って、業績賞は6年ぶり?くらい、個人では初めてです。産学連携の具体事例で優れたもの向けには、すでに内閣府の産学官連携功労者表彰とか、弊社のモノづくり連携大賞とかあって、そこで表彰事業が行われているでしょう。そのため、「業績賞」はそれらとは違う、もっとユニークな活動を対象にしよう、というのが学会の判断だったそうです。その意味で、私の活動はユニークで似たものはないということで、選んでいただきました。

ちなみに、「授賞理由」のうちの「1000件以上」というのは、産学連携の記事に限ってのものです。産学連携とは別の大学関係(国際化とか教育とか)の記事も、近年は増えていますが、それはカウントからはずしての1000件です。「1000件というのはすごいですね」と何人かに声をかけてもらいました。私も常々、取材先に「数で示せるとアピール度大なのですよ」といっていましたが、自分の場合においても実際に感じた次第です。

この賞が嬉しいのは、「地道に専門性と独自性を高めていくことで、社会にちゃんと評価してもらえる」という一例になるかな、と思うからです。記者に限らず、その分野の本流ではない(今回の場合は産学連携本部の教員など)立場であっても、その人にしかできない取り組みが、きちんと評価される-。そういう前向きな気持ちを、若い人にも持ってもらえればと思うのです。

それで、最初に戻って、ブログアップが遅れた理由を説明します。一つは、表彰式(学会の佐賀大会で6月)の後、送られてきた表彰状の名前表記が違っていて、直してもらったこと。これも、取材先が名前の間違いを気にするように、自分の場合においても実感することになりました。それからブログの写真アップがうまくできるか自信なくて、先送りにしていたこと。結局、とりあえずアップできましたが、レイアウトをもっと工夫をしたいと感じて、次回以降、努力します。そんなわけで皆様、ご報告が遅くなって申し訳ありませんでした!

                                                        、Img031_6

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2011年9月20日 (火)

取材申し込み者に科技コミュを指導する

少し前に大学院生の科学技術サークルを取材しました。後で聞くと、「私たちを取材してください」と各紙に売り込んでいたけれど、反応があったのは弊紙だけだったそうです。私はメールやりとりのうえ、「まあ、大ネタではもちろんないけれど、この活動にフォーカスすれば、囲みの読み物記事で書けるだろう」と判断して、会いました。

でも、相手の大学院生が「こんなサークルです」みたいなPRに終始しかけてね。一方、とある科学技術コミュニケーションの機関ともかかわっていると分かったため、助言することにしました。「あのねえ。記事に取り上げてもらうには、ごく普通の紹介ではだめなのよ。そう思わない? でもね、ここの活動についてなら新しい話でしょ。…写真とかある? あればそれを活用してもらえば、目を引く記事になる、でしょう?」 と【指導】してあげちゃいました。通常の社会人の売り込みなら、そんなことはもちろん、しないのだけど、科技コミュでの非常勤講師をその直前に手がけていたため、その姿勢がキープされていたのでしょう。

先週は恒例のインターンシップ生受け入れで、とある一日を私が連れて回りました。見た目は細くておとなしそうな感じですが、けっこう積極的で。午前中の取材で、特殊な素材・製法の産学連携を聞いたのですが、最後に「そのサンプル、いただいてよいですか」と申し出て、もらって帰っていました。私としては「どうするの? それ。ただのフタだけど」と思いましたが、後でインターンのおしゃべりをするときに周囲に見せている様子で。そう知るとうれしかったりして。同席取材の内容については後に解説するようにしているのですが、ランチの席では、取材について矢継ぎ早の質問が飛んできて、食べる暇がなかったくらいです。それから、取材相手に向けた質問も、取材の真っ最中にひるむことなく出していましたね。ただそれがちょっと方向違い(誤解しての質問)だったから、「明日もほかの記者と行動するのなら、質問は全体の取材の最後にした方がいいと思うよ。あさっての方向の質問でも、終了が一区切りした後なら、取材先も記者も笑って受け止めてくれるから」と助言しました。

それでは次回は、取材される方も、取材する方も学生としましょうか。混乱につぐ混乱を実体験させるというのも、科技コミュの指導としてはいい方法、かも?

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2011年9月 9日 (金)

声の大きさ、大小どちらがよい?

本社デスク業務を、うちのデスクの夏休みフォローでしたところ、電話の音声聞き取りにちょっと苦労がありました。こちらが使った電話の不具合らしくて、普段は記者クラブ電話でのやりとりなどで問題のない、落ち着いた話し方をする同僚の声が聞き取りにくくいのですよ。さらに、顔を合わせたことのない支局記者の声も厳しかったです。「原稿の~が不足だけど、時間がないので電話口で話してくれれば、こちらで追加します」といったはいいものの、相手の声が聞き取りにくくて、「□で、○で、△なんだよね??」と繰り返してもなお、心配なくらいでした。

これは、手元の電話の不具合の問題だと思うのですが、考えてみると取材先などの電話の調子だってさまざまですよね。となると、電話の声は少なくとも、静かで落ち着いているより、大きめがよさそうです。

声の大きな人って、原則的に好きですよ。豪快で、表裏がなさそうだから。論説のYさんは、もちろん取材情報の内緒話で声を潜めることもありますが、通常の電話は周囲に丸聞こえです。「もしもし、Aくんいる? Yだけど」ときて、隣の席の同僚が受話器を取ったとしても、「もしもし」の段階で「Yさんからの電話だな」ってわかるくらいです。声が大きすぎてうるさいなら、受話器を遠ざければよいのだから、秘密の話以外では大きめの声がよいかもしれません。

では、話すスピードはどうでしょう? 最近、電話取材を何回かした(まだお会いしたことはない)某大学理事は、明瞭に聞き取れるので問題はないのですが、とっても早口でした。内容に対して熱心に説明しているためか、その後の外出が迫っていてわさわさしているのか…。そして、相手が早口だとこっちも早口になっちゃって、すごいアップテンポに。これ、声の大きさでも同じですね。声の大きい人と遊びに行くと、こっちの声もいつのまにか大きくなっちゃっていることに夕方、気づいたりします…。さらに電話は、顔を合わせない音声だけでのコミュニケーションだから、なおさらその影響が大きいのかもしれません。 理事には「文科省にも頻繁にいらっしゃるとのことですから、ぜひ一度、記者クラブに寄って下さいね」とお願いしています。取材対応や内容に加え、早口の…情熱家? というわけで、どんな方かなあ~といつか顔を会わすことを、楽しみにしているのです。

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