取材申し込み者に科技コミュを指導する
少し前に大学院生の科学技術サークルを取材しました。後で聞くと、「私たちを取材してください」と各紙に売り込んでいたけれど、反応があったのは弊紙だけだったそうです。私はメールやりとりのうえ、「まあ、大ネタではもちろんないけれど、この活動にフォーカスすれば、囲みの読み物記事で書けるだろう」と判断して、会いました。
でも、相手の大学院生が「こんなサークルです」みたいなPRに終始しかけてね。一方、とある科学技術コミュニケーションの機関ともかかわっていると分かったため、助言することにしました。「あのねえ。記事に取り上げてもらうには、ごく普通の紹介ではだめなのよ。そう思わない? でもね、ここの活動についてなら新しい話でしょ。…写真とかある? あればそれを活用してもらえば、目を引く記事になる、でしょう?」 と【指導】してあげちゃいました。通常の社会人の売り込みなら、そんなことはもちろん、しないのだけど、科技コミュでの非常勤講師をその直前に手がけていたため、その姿勢がキープされていたのでしょう。
先週は恒例のインターンシップ生受け入れで、とある一日を私が連れて回りました。見た目は細くておとなしそうな感じですが、けっこう積極的で。午前中の取材で、特殊な素材・製法の産学連携を聞いたのですが、最後に「そのサンプル、いただいてよいですか」と申し出て、もらって帰っていました。私としては「どうするの? それ。ただのフタだけど」と思いましたが、後でインターンのおしゃべりをするときに周囲に見せている様子で。そう知るとうれしかったりして。同席取材の内容については後に解説するようにしているのですが、ランチの席では、取材について矢継ぎ早の質問が飛んできて、食べる暇がなかったくらいです。それから、取材相手に向けた質問も、取材の真っ最中にひるむことなく出していましたね。ただそれがちょっと方向違い(誤解しての質問)だったから、「明日もほかの記者と行動するのなら、質問は全体の取材の最後にした方がいいと思うよ。あさっての方向の質問でも、終了が一区切りした後なら、取材先も記者も笑って受け止めてくれるから」と助言しました。
それでは次回は、取材される方も、取材する方も学生としましょうか。混乱につぐ混乱を実体験させるというのも、科技コミュの指導としてはいい方法、かも?
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コメント
大変「貴重な?」体験でしたね。
現代っ子(私もそのつもりです:笑)って
自発的行動よりも能動的行動が多いので
現場でも困ることはありますね。。。
要は「ゆとり世代」がいよいよ社会に潜り込んできた証拠なのでしょうか?
でも、学校では学べない貴重な「授業」を受けられた学生さんは「幸せ者」ですね…
投稿: watoson | 2011年9月29日 (木) 00時44分
「能動的」ではなくて「受動的」でしたね(汗)失礼しました。
投稿: watoson | 2011年9月29日 (木) 09時39分