カガクギジュツ食堂のお母さんの仕事
ニッカン村でカヨちゃんちが家族経営をしているカガクギジュツ食堂のお話を、2010年2月4日に引き続いて書こうと思います。毎日の料理サービスの元締めをしているお母さんに、とある事情ができて、カヨちゃんが時々、お母さんの仕事を代わりにするようになりました。食堂の代表としていろいろな調整をしているお父さんも、それぞれの分野の食材を探してきて〔おいしい記事〕に向けて腕をふるっているきょうだいも、その事情で忙しくなっています。
でも毎日、お母さんの仕事をしているのではないので、なかなかカヨちゃんは慣れません。ある時、ほかの食堂のお母さんたちが「どうしてあんなにばたばたしているのかな~」と不思議に思うことがありました。そうしたら、その後の村の打ち合わせで食堂ごとの〔成績、のようなもの〕が発表されました。でも「確か、前に出席したときは、カガクギジュツ食堂は一番というくらいよかったはず」と思いながら聞いていました。
そうしたら、「クルマ食堂70点、エネルギー食堂80点…」という具合に来た後に、「カガクギジュツ食堂、30点」といわれたではありませんか。ええっ、さんじゅってん?! どうして?? と泡を食っていると、すかさず村長さんが「カヨちゃん、どうしたの~? 理由をいってごらん」と声をかけてきたのです(…現実はもちろん、普通の尋ね方でしたが…)。各食堂のお母さん、お父さんが居並ぶ中でもう、しどろもどろです。でも、少し前にうちのお父さんとおしゃべりしていて、その理由をなんとなく推測できたので、なんとか説明をすることができました。…そして、その前に各お母さんたちが必死に仕事をしていたワケにようやく、気づいたのでした。チュウカンカンリショクとも呼ばれるお母さんたちの大変さを、カヨちゃんは身を以て知ったのでした。
でももちろん、いいこともあります。お母さんの料理手配の仕事を知ることで、自分の料理をどうすれば、もっとよい仕上がりになるか、分かる面があるからです。それから、カヨちゃんを含む年長きょうだいの調理場は別のところにあるので、お母さん、お父さん、年の離れた弟、妹とはさほど頻繁に会っていませんでした。そのため今回、「お父さんにあれこれ質問をしてまとわりつくと、嫌がられるかも」と不安だったのですが、お父さんはカヨちゃんが思っていたより、ずっと親切な人だということを発見しました。弟や妹の性格も、それまでよりよく分かるようになりました。これからもなるべく、前向きに皆でがんばって、食堂をはんじょうさせていきたいと思います。 おわり
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