世間は私学も公的存在と見ている
かつて広報を担当していて、同世代同性友人となったA大学事務職員のBさん。教員ではなく職員で、担当が変わってからも交流がある唯一の相手とあって、Bさんとランチするために、A大学に取材アポを入れる傾向がある…私です。先日、久しぶりに訪れました。
最初に驚いたのは、A大学の敷地内の芝生で、ちっちゃい保育園児が大勢、遊んでいたことです。ピンクの帽子、赤の帽子で分けている、1歳と2歳といったところでしょうか。それぞれ30人ほど。す、すごい光景ですね。ベビーカーの母子くらいならほかの大学でも見かけていて、「大学も近隣の人に愛されないと、危ない実験をするなとかいわれるから、オープンにしているのだな」と思っていましたが、こんな光景は初めてです。さすが新興マンションが続々と建ち一時期、小学校整備など追いつかないので、マンション新設を制限したという区だけのことはあります。
取材後のランチでBさんにさっそく、その話をしたら、もっとすごい光景を彼女は知っているのだとか。その保育園児たちは、保育士さんの押すリヤカーに、詰め込まれてやってくる。しかも、そのリヤカーが何台も何台も続いてくる…のだそうです。次回の取材ではそれを目撃すべく、取材の時間と調整したいなと思ったほどです。
それから久しぶりにあった友人との定番の話題として、東日本大震災の時、どうだったかという件が出ました。その日は学生500人くらいが大学に泊まって、学会まで開かれていたので出席者までいたのだとか。食堂があるので炊き出しをしてもらえたのはラッキーだったけれど、なんと夜中の2時に、「職員(の一部だったけど)皆さん、起きてください。朝食のおにぎりを握ります。ノルマは1人100個」とたたき起こしたのだそうです。えーっ、100個オ? 私なんて、この10年で5個しか握ったことがないのに。学生も別に怪我しているわけではないし、自分たちで食べる分なのですよ。だからBさんの説明にすかさず、「学生にやらせれば?」というと、「眠っているのを起こして?」というのが彼女の逆の問いかけでした。うーん。国立大と違って、それなりの学費をいただいている私学としては仕方がないのかも…。
ところがもっとありまして、B「学生がツイッターで、○時に炊き出しです、なんて公開したものだから、近くで帰宅難民になっていたビジネスパーソンまで来ちゃって。そのうち、近所の人まで『私たちもいいですか』って。電気が通じているうちは自宅でご飯を炊けばいいだけなのに、断れなくて、『どうぞどうぞ』って」。ひ、ひどいわあ…。私学といえども、世間は大学を公的存在だと見ているようですね。国立大とは段違いながら、私学も国のお金を受けているとはいえ…。区民館か何かと同じ感じ。気の毒です。そうそう、それでいうと国のお金の受け方が断然、違っている公立大学の取材を先日しました。では、これについてはまたいずれ…。
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コメント
国立は貧乏ですが、
私学はお金持ちですよね。
今の学生は「ゆとり世代」だから、
やってもらって「当たり前」のような
感じがします。
3.11の翌日となれば、ホントにみんな大変だったのを今でも思い出します。
「このゆとり連中」におにぎりを作らせるくらいの事をしても罰は当たらないと思うなぁ…。
どうせなら、被災地ボランティアに生かせるべきだろう。
投稿: watoson | 2011年11月 8日 (火) 22時45分