桜満開のハイソな講演会に出席
4月20日付科学技術面に「緊急時の国の判断とは 社会・専門性の両立 ペディントン英主席科学顧問『安心感、分かりやすく』 科学的根拠に基づく政策 詳細データは不要」の読み物記事を書きました。震災直後、各国政府は在日の自国民に避難呼びかけをすべきか判断が割れていました。氏の科学的根拠(エビデンス)に基づく判断で「英国民の退去は不要」としたことで一躍、有名になりました。「日本にも、こんな立場の科学者の首相アドバイザーが必要だ」との議論も、科学技術振興機構(JST)などで進められています。その氏の来日に合わせて開かれた、講演会の内容を記事にしました。
この講演会、駐日英国大使館、日本化学会、英国王立化学会の共催で、桜満開の英国大使館大使公邸で開かれました。厳選100人、招待状(メール)を受け取った人から先着順で英語ウエブ申込みをしないと入れないと様子を聞いていたので、即対応しました。当日の参加者は、科学技術関係の機関の理事長やら著名教授やら、大御所がずらり。普段なら「挨拶に呼ばれたけど後は聞かないで帰ってしまう」レベルの人たちが、最後まで(懇親会まで)ずっと出席して、質問したりするのですから、いかに重要な講演会だったのか分かるというものです。
内容はさすがに興味深いものでした。これは紙面で書いたものですが、「日本でも科学者らが判断しようとデータを求めたが、入手できず動けなかった」とJST社会技術研究開発センターの有本建男センター長がいうのに対し、ペディントン氏は「緊急時には詳細なデータは不要。公開されているシンプルな情報で、きちんとした試算をし、合理的に判断することだ」と返答して、目からウロコでした。
東京理科大の技術経営(MOT)の伊丹敬之教授の話もユニークでしたね。「グリーンイノベーションを率いる化学産業がこれから主役だ」という主張。10数年前には「なぜ世界に立ち遅れたのか 日本の化学産業」というヒット本を書いて、化学業界関係者を泣かせたor怒らせた(本人もいっていた)人とは思えません~(笑)。当時私は、化学業界の担当記者になったばかりだったので、とても有益な本でしたよ。その後、伊丹先生の息子さんは二人とも化学分野に進んでお仕事をしているというのですから、これもまた自身がおっしゃっていたように「罪滅ぼし」で、おかしかったです。
あらかじめ「この講演会はすごいものになりそうだな」と見えていたので、私も張り切っちゃいました。服装そのほか、「現在、考え得る限りの最高のオシャレお仕事スタイル」で参りました。ジャケットの色はいわゆる桜色。若い人が活用する色なので悩ましくて、着る時を選ぶようにしています。でも実はこの色、子どもの頃のコンプレックスが絡んだ色なのです。…「桜でんぶ」という、白身魚のほぐしたのものを桃色に着色し、甘く味付けたふりかけがありまして。幼稚園生のころ、大好きだったのに、母が「こんな着色料がたっぷり入った食品は、いけません!」ってほとんど食べさせてくれなかったから…。今、その反動? ということで、かわいすぎる服装もたまにはお許しくださいませ。
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