新連載「大学活用法 企業の産学連携戦略」
企業が大学・公的研究機関をどう活用しているか、その手法や成果を採り上げる新連載「大学活用法 企業の産学連携戦略」を4/6付から始めました! 初回はアステラス製薬で、文科省の先端融合イノベーション事業による京都大学との「AK(アステラスと京大)プロジェクト」では、同社がこれまで年3億円を投じてきて(文科省と同額のマッチングファンドの仕組み)、標的分子が見つかる効率は10倍になったという話を紹介しました。今年度からは年7億円にアップしていますからね~、成果が高くて当然ではありますが、でもやっぱり耳目を引きますよね。
2回目の13日付の日産自動車は打って変わって、完全に人材育成にフォーカスしている事例として採り上げました。早稲田大学とは日仏の博士学生を、相手国への留学と両国でインターンシップを体験させるプログラム(1年もので一人300万円かかる)で、年3人ずつの実施を予定、とこれも太っ腹ですよねえ。なぜ、大半は自社に入社しない学生(各種プログラムがあり、早大生の延べ1000人超の教育にかかわってきた)の教育に力を注ぐかというと…。その理由はぜひ、紙面をご覧ください。3回目は総合電機、4回目は素材とバラエティ豊かに進めていく予定です。
この企画、「ずうっと暖めていた」というと聞こえがいいけれど、実は「手がけなくてはいけないとずうっと気になっていたけれど、なかなか着手できずにいた」いうものでした。「産学官」連携といっても私の取材先は大半が「学」で、時に「官」が入る程度で、産はなかなか足が向かなくて…。かつては化学や食品の業界担当記者をやっていたけれど、担当ではない分野で、それも公的機関でなくて一流の会社へ出向くというのは、なかなか勇気がいるものなのですよ。たぶん、多くの記者がそうだと思います。相手とちゃんと会話のバランスが取れるだろうか? 広報に「何も知らないんだ」とばかにされないだろうか? たいした手持ちの情報がない中で、読者の興味を引く情報を引き出せるだろうか? って、それはそれは大変なのです…。
とくに連載開始当初は、それなりの内容でないと、読み続けてもらえません。今回はどうしたかというと、それまでの大学取材で同席してもらった会社や、シンポジウム出席で産学官連携の熱心さをキャッチしていた企業からセレクトして動き始めました。これならなんとか、「御社のこと、まったく知らないんですう~」と身をくねらせる(笑)ことなく、やりとりができるだろうと思ったからです。でもって、走りながら、次の情報をあちこちの取材先から仕入れていく魂胆です。それから会社名も、当初はだれもが納得の超大手を選んでいます。でも、必ずしも業界トップではなかったりもして、それは「トップにばかり尻尾を振るのはちょっとネ」と、記者として気張るというのが理由です。そして、そのうち中堅どころにもアタックしてまいります。そちらの方が「へえっ、意外だね」という話が出てきそうでしょう? といううわけで皆様、「新連載、△社がおもしろいヨ。具体的にはね…」とお声をかけてくださいね!
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コメント
産学連携戦略の連載をすべて拝読したいのですが、掲載された日付がお分かりでしたら教えて頂けませんでしょうか?どうぞよろしくお願いいたします。
投稿: | 2012年10月25日 (木) 10時33分
記事にご関心を持って頂いてありがとうございます! 記事の問い合わせは、弊社代表電話(03/5644/7000)でそのようにいっていただき、社内担当部署に転送という形がよいと思います。よろしくお願いします。
投稿: 山本佳世子 | 2012年10月25日 (木) 18時48分