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2013年2月22日 (金)

女性や外国人など多様性についての記事の工夫

2月22日の一面コラムで、橘・フクシマ・咲江さん(人材コンサルティング会社社長の著名人)を採り上げました。女性リーダーのシンポジウムでユニークなお話をされていたので、それを活用しました。いわく、「男女や国籍など多様性の要素はその人の個性」。そして個性を要素比率で考えると、「女性8割、男性2割のタイプの人」「米国人5割、日本人5割の考え方をする人」という具合にとらえられる。そうすると、「女性はみな、こう」だとか「米国人だからね」といったラベルを貼っての決めつけではなく、「女性でも、米国人でも、こんなタイプの人がいるんだと自然に認識できるようになる」というという話です。

このところ私は女性の社会活躍後押しの関連で、有識者のコメントを意識して採り上げることが続きました。1/25の22面、女子美術大学の横山勝樹学長(専門は建築)インタビューでは、「男性が多い建築と、女性の活躍も目立つ美術の違いを、どうとらえていますか」と質問を入れました、答えとしては「例えば飲食店の設計で、建築系では全体図面から入るトップダウン型で手堅く進める。それが本学では料理メニューやテーブル、時にはメニューの字体の関心から始まるボトムアップ型だ。これは収拾がつかなくなる危険性があるが、成功すると非常に魅力的なものとなる。そんな違うやり方があるおもしろさを広く知ってほしい」とまとめました。

それから2・11の19面、本の話のインタビューでは、情報・システム研究機構理事(前お茶の水女子大学学長)の郷通子先生です。マリー・キュリーの伝記話から「かつて男性組織では異質なものを排除する力が働いたが、今は異質なものが新たな展開の呼び水になる時代。若い女性には、思う以上の力が発揮できますよ、と伝えてあげたい」としました。

近年の大きな流れとして、「社会の多様性を高めて、女性のほか外国人、高齢者や障がい者など、少数派(マイノリティー)の活躍を推進することは、とくに単一性が高い日本社会では大切なこと」というのがあります。とはいえ、多くの人は「優秀でがんばっている少数派のことは応援してあげたいけど、能力もやる気もない人を優遇するのは嫌だなあ」と思っているでしょう。私だってそう感じます。多数派である男性で日本人で壮年で健常な人だとなおさらでしょう。私は声高に主張するタイプではないし、攻撃的な主張はうまくいかないことも多い。だから記事を通して、対象者である少数派を励ますだけでなく、多数派に対して「少数派をこんなふうに活用したり応援したりできるのか」と気づかせたいと思うのです。自然な形で社会の変化を進めるために、「へえっ」と思わせるようなユニークな記事を書く。れを心がけているのです。

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