« 世界遺産になってもならなくても | トップページ | たまには若い人 »

2013年5月20日 (月)

もんじゅの質問で下村文科相が

下村博文文部科学相の閣議後会見では、しばらく私が幹事として最初の質問を発する役割を負っており、17(金)の朝(参議院内で9時前)は何を聞こうかと前日に考えました。もんじゅ関係がこれだけ取りざたされている以上、触れないわけにはいきません。日本原子力研究開発機構における高速増殖炉もんじゅの点検もれに対して、原子力規制委員会は15(水)の会合で、「内部体制が整うまで、試運転再開の準備も中止」と命じる方向にしました。「再開」の「準備」すら「中止」って、いかにヒドイかというのかよくわかりますね。

これを受けて、原子力機構を所管する文科省は16(木)に、「保全計画見直しなど必要な措置を取るように」という是正措置要求を機構に出しました。文面見るとたいしたことをいっていないのだけど、独法通則法に基づいた対応なので、けっこう重いとのこと。うーん。それって、一般社会の人にはわからないよね。激しく報道されている部分からすると、規制庁が機構に厳しい指導をしているけれど、文科省は何もしていないように見えませんか? ということで、この点をマイルドな言い方で(弊社には社会部がないので、強い口調で質問することは一般に、あまりありません)聞いてみることにしました。

ところが会見の冒頭、大臣からの発言で、機構理事長が辞任したと発表。新しい話だったので一気に各社とも色めき立ちました。ええええ~、これを受けて私の質問、どう変えたらいいの? 辞任って自分から「辞めることにしました」という話だから、更迭したってことじゃないんだよね? 焦りますがよくわかりません。仕方がない、用意したままで問いかけることにしました。 

ところが最初、私の意とするところがうまく伝わりませんでした。大臣がじろっと(気のせい?)みて、「どこに対して?」などと聞き返され、やっぱり失礼な質問だったということかしら、とドキドキ。「一般社会からすると、文科省の対応はあまりはっきりしていない印象があるかと…」などとうろたえてしまい、「そんなことはありませんか?」と、親しい相手との一対一のインタビューみたいな言葉(会見ではあまり使いませんよね)まで口走ってしまいました。

少し間があいて、16(木)の状況を詳しく説明してくれました。つまり昼に文科省が機構の理事長を呼び寄せ、文科省次官から是正を求めたとのこと。その数時間後に、理事長が次官に電話で、辞意を示し、その後に大臣がそれを了承したという流れだったそうです。そうなんだ~、じゃあ文科省が何もしないで、理事長が辞めるって言ってきたわけではないじゃないですか。一般人としては、「文科省がちゃんと動いた結果なのね」と思うじゃないですか。ということで、いちおうは私の質問は意味をなす結果となりました。

週末、自宅で反省しているとふと、気づきました。大臣会見って、HPからユーチューブに飛んでやりとりが全部、世界に(日本語ですが)発信されているんじゃなかったっけ?! 恐れながらPCを開いたところ…。恥ずかしがって私の声は小さく絶え絶えで、院内会見のため録音状況が万全でなかったこともあるのでしょうか、私が何をいっているかほとんど聞こえません。よかったような、情けないような。ちなみに編集はされていないのだそうな。最初に「幹事の○社△から、質問です」と名乗る人もいるのですが、私は「幹事から質問です」しかいっていなくって、よかったかも。明日からの閣議後会見(週2あります)はもう少し、マトモな世界発信を心がけることにいたしましょう…。

| |

« 世界遺産になってもならなくても | トップページ | たまには若い人 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: もんじゅの質問で下村文科相が:

« 世界遺産になってもならなくても | トップページ | たまには若い人 »