コラムにもニュース性を忍ばせて
科学技村術振興機構(JST)の中村道治理事長のコラムを、13年11月26月付の科学技術面に載せました。20日付で同面に書いた「新たな研究開発法人制度創設 文科省・有識者懇が最終提案」を受けて、その後のメディア定例記者会見で中村理事長が触れたのをすくい上げました。
これは最先端の研究を行う法人を、通常の独立行政法人とわける新制度で、「来年の通常国会に法案提出をぜひともしたい」と下村文科大臣と山本科学技術担当大臣は意気込んでいます。行政改革推進本部などでは「研究のためだから、とお金の使い方が野放図にならないか」と反対論が根強く、どうなるのだろうという状況ではありますが。
「じゃあ、どんなところが、これまでとは別格の研究開発法人になるの」というと、理化学研究所や産業技術総合研究所の名が挙がっています。先端的な基礎・基盤研究の研究者を多数、抱えて、研究成果を出し続けているところですから、なるほどと思いますよね。それに対して、JSTは「ファンディング(研究資金配分)によって、全国の大学の優れた研究者らをバーチャルネットワークでつないだプロジェクトを多数、運営する」とういう活動が中心です。先の文科省の有識者懇談会で、中村理事長は講演しているので、「対象かも」と思うものの、JSTは研究者を直接、雇用しているわけではないから、「対象外かも」と考えます。JSTは、どうなるかもっとも微妙な法人といえるかもしれません。
よって、その渦中のJST理事長が、新制度の対象となることを望んでいる、というコラムは、ある種のニュース性を持っていますよね。「JSTが新制度の対象となることが決まった」というニュース記事とは違います。でも、重要な当事者が話題の案件についてどう思っているか、というのは報道する意味があるでしょう?。 それでコラムを活用したのです。このコラム、楽しい息抜きの内容が好ましいと普段は思っているのですが、たまにはこんな使い方もするのです。
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