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2014年1月

2014年1月28日 (火)

多忙になる前に

役所の幹部人事は、通常国会の開会前と閉会後に出ます。多忙な時期を避けての人事異動ですね。同様に、私も「国会が始まって多忙になる前に」と、親しいA氏を通じて、20年ぶりの業界紙B氏と、3人で集まる席を設けていただきました。

「きゃあ~、Bさんお久しぶりです。ご一緒したのは2件の海外出張時くらいで、お会いするチャンスが少なかったですものね!」と最初から山本はハイテンションです。山「ドイツのホテル朝食の席で、やりとりしたの覚えていますよ~。『Bさん、昨日の取材で出てきた~って何ですかね。あの社は~のはずだし、~なんですよねえ?』と持ち出したら、Bさんがこう対応して。『そこまで気づいているなら教えてあげるか。うち単独記事で書くつもりだったけど、仕方ないな。あれは~ということ。昨日の資料の~に載っている。じゃあうちと日刊工業だけで載せるということで。同行のC社のやつには内緒ね』っていってくれて」。B「そうだっけ、覚えていないよ」。

A氏はサポート役に徹してくれています。A「山本さん、コース料理以外に、△も食べる?」。山「食べる食べる。それで、シンガポールにご一緒したときは、最終日のレストランでBさんが歌なんか歌いだしちゃってびっくりでした」。B「あ、俺△は止めておく。3回もあたったことがあるから」。山「えーっ、△と相性が悪いんですね、きゃははっ。それで歌を歌ったのが、御社のシンガポール支局開設につながったって、どういうこと?」。…話は尽きませんでした。

翌日夜。体調がおかしい。吐き気と下痢。これは…? ウエブで調べました。△、つまり「牡蠣」と入力して。そうしたら。牡蠣のノロウイルスによる症状が、ぴったり自分に当てはまりました。ノロウイルスって大規模感染で子供とか病院で広がるから社会問題になっているけれど、牡蠣であたるっていうごく普通の、よく聞く現象の原因だったんですね…。

ちなみに、一緒に食べたAさんは腹痛があった程度だそうです。体重差を考えると、症状の差も当然かなあ。幸い週末、安静にして回復。仕事に影響を与えずにすみました。やっぱり正解でした。「多忙になる前に、牡蠣にあたっておこう」って選択…(?)。

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2014年1月24日 (金)

名刺で思うところ、その2

国会が始まりましたが、仕事が忙しくなる前にと、名刺やら資料やらの片づけ第一陣を終了しました。かなり古い名刺も、メールアドレス確認など含めてチェックです。私が駆け出し記者だったころに交換した名刺には(もちろん私が渡したはずの名刺も)メールアドレスが入っていません。そういう時代だったですよね。あ、年齢が分かるかな? メアドのアルファベット表記を大文字にしているものもありました。これはたぶん、大文字でも小文字でも区別なく、届くはず。会社が合併してしまい、アドレスの組織名が明らかに変わったものは、もはや使えませんね。企業人は転職も少なくない中、大学人はかなり長いこと、その組織名の名刺で通じるので助かります。ある大学では、メアドのアットマークの前は、「名字.名前」のフルネームアルファベットで統一しているということが発覚。これは便利。フルネームさえわかれば、名刺交換したことのな相手でもメールが送れてしまう。ただ、同姓同名の可能性が低い小規模組織に限られることでしょう。

それにしても、「考えた方がいいんじゃない?」と思うのは、メールアドレスが異常に小さい名刺です。社名や氏名も小さく(名刺の白地部分が広い)しているものもありますね。フリーとか小規模企業に多い気がします。オシャレだと思ってそうしているのでしょうけれど、小さい字が読めない年長者の連絡を拒否しているみたいです~。住所はともかく、社名、氏名、電話、とくにメアドは大きく書くべし! 「コミュニケーションは、自分勝手な発信ではだめ、相手のことを考えて」といってまわっているのが、ここでも当てはまると思うのです。

片づけの一環でもう一つ、ご報告です。年末に「PCを買い替えなくては。でもWin8が不安」というブログを書きましたが、PCに詳しい知人の強力援助により、買い替えなしになりました! HDとメモリーと(CPUもだったかな?)を中古で計5000円で購入、部品交換で性能アップ、「これであと5年は使えるよ。Winは転換期だから、今動かない方が絶対にいい」といってもらいました! ということで家PCでサクサク進んでいます。持つべきモノは友、と実感しています~。

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2014年1月15日 (水)

本日は要チェック記事が多数で

2014.1.15付に自分の記事が、4つの面に5つも載る珍しい展開になりました。出稿したのは少し前、というものも含んでですが。掲載紙から記事の切り抜きをするハサミの音も軽やかです~。まず総合3面に「東京五輪向けに夢ビジョン発表 文科省」。2020年に向けて日本社会の構造転換を促すプランで、スポーツや文化の項目はパスして、科学技術案件に特化して執筆。ちょっと恣意的な記事かしらん。次が「建設・エネルギー・生活・流通・サービス」12面で、「総延長1.6の巨大な壁 中部電浜岡原発 追加工事進行中」。12月に科学技術の論説委員会の視察に初参加しての記事です。科技の論説委員ばかりですから、「原発見学? 4回目かな」という人が多い中で、私は初。いろいろ思うところがありましたが詳細は、原発ですからね、控えておきましょう。。

3つ目は科学技術・大学19面。「フェムト秒単位のX線吸収 XFELで分光測定 東京農工大など」。先日の北大の発表に続く、理研播磨のX線自由電子レーザー(XFEL)、SACLAを使った成果です。XFELならではの研究が、いよいよ本格化と感じます。4つ目、同面下にコラム「迅速性を旨に 小野さん」は、早大発ベンチャー、オスカーテクノロジーの小野社長登場です。5つ目は「中小・ベンチャー・中小政策」29面、「鳥取に新工場完成 ウッドプラテクノ ウッドプラ製 パレット月産2万枚」。東大発ベンチャーものです。大学発ベンチャーは設立や技術の話だと科技・大学面ですが、経営の内容になるとこちらの面にもっていかれます。というわけで、多数の記事という意味で「紙面に貢献したなあ」と思っているところです。

でも、同日付は別の話題がもりだくさん。弊紙3面にもある、経団連次期会長に東レの榊原会長で内定。気になります。半年前に、とある有力学会の次期会長に、榊原氏が就くって書いた(オリジナル、小さなスクープ)からです。当ブログにも当時、紹介しています。それがこうなって…同学会は今、他の方の再選定大わらわだろうなあ。それに都知事選に脱原発掲げて、細川・小泉連合が参戦表明の件。がぜん、おもしろくなってきました。変人ペアなどいろいろ意見はあるものの、「選挙がおもしろくなってきた」こと自体には、多くの人で反論がないのではと思います。それと、文部科学記者会の他社が昨日、力を入れていたのは、東京五輪の組織委員会会長に森喜朗氏、の件。同会長人事に経済人の期待があったものの、難航したという内容に、経団連会長人事とあわせ、思いを巡らせます。

というわけで、残念ながら私の5つの記事は、世間の注目案件に直接、つながるものではありませんでした。でも、新聞はそういうもの。さまざまな情報が載っていることが重要なのです。とよい点を強調して、私がスクープや前線参戦となっていない点はごまかすといたしましょう。

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2014年1月10日 (金)

新名称はキャッチーでないと

「『バイオコンビナート』構築へ 木材から化学品製造 バイオマス高付加価値化 製紙工場フル活用 神戸大・日本製紙など産学連携プロ」を、2014.1.8付に掲載しました。ポイントの一つは、バイオマスはかさばって集荷などにコストがかかるので、木材チップを原料とする既存の製紙工場設備を活用しようということ。もう一つのポイントが、バイオエタノールやそこからの汎用樹脂ではコスト競争に弱いので、各種の高付加価値の精密化学品を誘導するよう化学会社プラントを結びつけようということ。石油コンビナートならぬ【バイオコンビナート】を構築しようという、新年らしい夢のある、そしてまんざら夢で終わらない、ユニークな話だと自負しています。 

私が執筆するときに注意を払ったのは、この【バイオコンビナート】という言葉を前面に出すことでした。取材の途中では【バイオリファイナリー】という言葉も使われていたのですが、これではイマイチ。リファイナリーって、石油化学に強い人しかわからないけれど、コンビナートならたいていの人に、なんとなくは通じるからです。記事の見出しは本社の整理部というセクションの社員が付けるんですよ。記者は基本、見出しを付けない(これ、一般の人にはあまり知られていないようです)。記者は、整理部に「これを見出しにとってね」と伝わるよう(イコール、読者にもポイントが伝わるよう)、原稿を書くのです。実際、バイオコンビナートという言葉が見出しになりましたが、果たして読者に注目してもらえたでしょうか。

新しいものやことでは、「どんな名前を付けるか」は重要ですよね。周囲に対して、「これ、何だろう?」と引き付けたり、「この名称ならぴったり」と理解や普及を進めたり、「これ、聞いたことがあるよ」とより広い対象にアピールしたりすることになるからです。取材でも「もうちょっと工夫した方がいいのに」と思うことが時々、あります。国の事業とか、大学のセンターとかでは、ほかのと混同しそうだったり、長かったりする名称がみられます。多方面に配慮した結果、コンパクトな言葉にはしきれないのだとは思いますが…。

例1、ベンチャーにて。取材した「ユニバーサルビュー」の例です。近視などの矯正用として、就寝時のみ装着する特殊コンタクトレンズを、主事業としています。これ、元々は米国の技術なので、そこで使われている「オルソケラトロジー」という言葉を当初、使っていました。でも、「それ何?」って感じですよね。初めての取材でしたから、「その名称、絶対変えたほうがいいですよ」とはいえず…。記事にするにあたっては少し迷いました。この名称を普及させるため、書いた方がいいかな、と。でも結局、使いませんでした。実は今回のブログ用に、正しい言葉をウエブ検索で調べたのですが、入力するのに「オルケ」って最初の三文字さえ間違えたほどです。それが最近、「ナイトレンズ」との名称を付けて使っていることが分かりました。それはいいですよね! その製品の特徴を表していて、覚えやすく、他と混同することもありません。同社の発展に、この名称は大きな役割を果たしてくれることでしょう。

例2、大学にて。東京大学が数年前、国際的には「トウダイ」は浸透していないことから、ユニバーサル・オブ・トウキョウの意味で「UT」を策定しました。ロゴもグッズに付けたりして展開したのですが、浸透しませんでした。外部デザイナーに頼んでも、うまくいかないものなのですね。

例3、企業にて。産学連携の連載で、とある主要業界トップへ初取材でした。「やっぱりこの業界に行かないでいてはまずいよね」という重要な業界です。少し前に統合してさらに巨大になった社なのですが、広報さんは「統合してから、別会社のように思われることがあって…、△だなんて呼び間違えられるんですよ」とぼやいていました。ええっ、△、それはひどい。という感じ。製造業で同社の新社名を知らない人はいないと思いますが、たしかに就職活動の学生にはわからないかもしれません。

話は戻って、バイオコンビナートの件。この取材、実は2年くらい前にキーパーソンと名刺交換をして、目を付けていたものです。チャンスがうまくつくれなかったため、今回ようやく、【思いを叶えた】感じです(笑)。私がいうのもなんですが、「ずいぶん時間があいてから、記事にとなることもあるんですね」(取材される方の代弁のつもり)。ほかの場面でもそう、名称がキャッチーだと相手の記憶に残って、数年後に新たな展開…なんてことが出てくる、かもしれません。

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