「イノベーション担当記者です」と宣言したい気分
さらに3.20付の2面社説では「急進的イノベーション 産学官の好循環を起こそう」で、経済同友会の委員会がまとめた報告書を取り上げ、野路國夫委員長(コマツ会長)の意図を解説しました。「大企業は大学に、国は大企業でなくVBに研究開発資金をもっと出し、成長した大学発VBを吸収するなどの形で大企業の発展を実現させよう」という大胆な提案です。ドイツのフラウンホーファー研究機構が、大学と企業をつなぐ公的研究機関として産学官の中心的位置を占めている状況に、訪問調査でいたく感激したとのことでした。
3記事とも日刊工業新聞らしいテーマで、私の気持ちも強くて、それなりに大きなスペースを割いて書きました。記事の時期が重なったことから、「取材の担当分野を尋ねられたら、『イノベーション担当です』って、産学連携よりも幅広いいい方で宣言したい気分だなあ」とちょっと自負しているところです。
一方、個別の企業の産学連携について取り上げてきた、科学技術・大学面での連載「大学活用法 企業の産学連携戦略」が年度の区切りをメドに終了となります。私の執筆割合が多かったこともあり、「2年で終わらせるの、もったいない」と残念なことしきりです。この企画は、それまで取材したことのない企業の産学連携や研究の担当者にアタックできる貴重なチャンス。そのため私は企業人の多い懇親会にも積極参加し、「御社の産学連携の状況はいかがですか」とツテ構築に励んできました。最近では、ある旧帝大の親しい産学連携教員に、オススメ企業を紹介してもらい、「きゃああ、5社も教えてもらっちゃった、大漁だわ」と喜んでいたのに…。活用できなくなってしまって、申し訳ありません!
何事もそうですが、新しいテーマで動きを始めたら、それまでのテーマで見直すものも出てくる…ということで、ご理解いただけるでしょうか。常に新しいテーマで読者を、社会を刺激していけるよう心がけますので皆様、新年度もどうぞよろしくお願いいたします
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