« 日傘は取材があってもなくても | トップページ | 「ロミオとジュリエット」の舞台で、若手とベテランを思う »

2014年8月 6日 (水)

STAP関連の会見場所の余裕

衝撃の笹井副センター長の死亡ニュース。私もキャッチは早かったのですよ。文科省記者クラブに出社した10時過ぎ、理研からクラブに入った情報でしたから。「笹井さんが?」「なくなったのは確かね?」「理研が午前中に紙を出すって」と各社が騒ぎます。一般向けにメディアのフラッシュニュースが流れたのはその30分後くらい。でも後に、実際の死亡自国は11時3分だったので、最初の理研からクラブへの第一報の時点ではまだ息があったのですね。今まさに、の錯綜状態だったと実感します。

理研広報室長が記者クラブに来ての説明は、Img_0540_3
時間の後ろ倒しが重ねてあって。記事は同僚が執筆なので、私は自分の小型カメラでの撮影役となりました。「もうテレビカメラで場所がないかも」といわれて、「人の多いメディアは席取りで待つ時間があるかもしれないけど、幸い勝手知ったる記者クラブの会見室なのに、そんなの嫌。締め切りが迫っている別の原稿を書いてからにするわ」と決断。満室の中、遅くいっても「ドアのこちら側なら平気」といった判断により、無事役目を果たしました。その前には、会見室満席の記者&カメラ側の様子を撮影する(掲載の写真がそれです)余裕もあったというわけです。

実はSTAP細胞騒動のまだ初期の頃。3月中旬の理研の不正中間報告は、場所が変な貸し会議室みたいなところで、騒動始まったばかりだったのでメディアがもっと押し寄せてものすごい混雑でした。今回と同様に「席がないかも」といわれ、「会見って3時間くらい?」と話していた私の顔は引きつりました。最悪の場合は床に座ろうと(スカートじゃないもん)覚悟したけれど、会見室内でパーティションでひっそりと区切られた物陰に、折りたたみ椅子があるのを見つけ、なんとか広げられた時はほっとしました。

その時は、理事長らを撮影するカメラマンを手配していたので、私は会場の混み具合を自分のために撮っておこうと考えました。でも、無理でした。だって、テレビカメラがずらっと並んだ後ろ3列目にようやくパイプ椅子を広げ、そこからはもうどこにも動けない。話にならない画像しかとれない状態でしたね。

……実は今回、笹井副センター長に対する感想、ブログに書こうかとかなり迷ったのですよ。でも、やっぱりやめました。私は笹井副センター長に直接、会ったことがないから、擁護するにしろ非難するにしろ、結局のところ「よく知らない第三者が勝手を言っているにすぎない文章になる」と思ったからです。そして改めて思いました。新聞記者は実際に当事者に取材し、自分で見聞きして実感したことを文章にするからこそ、周囲からの批判も怖れずに、自信を持って書くことができるのだ、と。             

| |

« 日傘は取材があってもなくても | トップページ | 「ロミオとジュリエット」の舞台で、若手とベテランを思う »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: STAP関連の会見場所の余裕:

« 日傘は取材があってもなくても | トップページ | 「ロミオとジュリエット」の舞台で、若手とベテランを思う »