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2014年10月

2014年10月27日 (月)

JREC-INの「研究人材のための5分間キャリアアップ」

  • 研究者向けポータル「JREC-IN」が科学技術振興機構(JST)の運営であり、その中で「研究人材のための5分間キャリアップ」というコンテンツがオープンになりました。テーマ7「研究成果を広報する」で私も登場です。ブログや講演会お知らせなどではなく、きちんとしたウエブのコンテンツで自身が登場するのは初めてです。取材されて話した内容が文字になる、というのも珍しいこと。大学の卒業生としての登場くらいだったのではないかしらん。今回同じテーマのトップバッターは、パフォーマンスの手法で一般にも知られる佐藤綾子氏(日本大学芸術学部 教授)です。一緒に並んでよいのかしら~?

    私のコーナーは「正確性よりもわかりやすさを重視 コンパクトにまとめたリリースを」です。
    https://jrecin.jst.go.jp/seek/html/yomimono/tokuhon1/entry/18.html

    今回の感想として、取材を受ける立場だと、「どのような話の流れで発言が再構築される
    のかわからない」という不安を、どうしても持つものだということが出てきました。「こんな内容で」というのは事前に聞いていたのですよ。でも、インタビュアーの個々の質問に対しては、その答えをその場で懸命に考えるのが精一杯で。「全体の流れの中で、この質問と答えはどう位置づけられるのか」なんてことまで思い馳せることはできないものですね…。
  • もし、皆様が取材されて、変に書かれる心配がある時などは、「こんなニュアンスは強く出さないでもらえると嬉しいのですが」と、相手に伝えてよいと思いますよ。
    「こう書いてやるぞ」と狙ったいじわるな雑誌などの記者は別として、普通は記者はもちろん、
    「インタビューイーに嫌な思いをさせたくはない」と思っています。でも、初対面だったりして理解しきれない時もある。だから、取材された本人から言い出してもらえると、双方とも安心感アップにつながるなと感じました。

    「相手のことを思って」「顧客の立場になって」とよくいいますよね。記者もたまには、こんな逆体験はプラスといえそうです。

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    2014年10月24日 (金)

    記事とは違うところでの写真

    科学技術面の記事の下、工学院大学の先進工学部開設記念パネル討論会のご案内の広告(2014.10.24)。私もパネリストの1人として、司会含めた5人とともに顔写真が紙面に掲載です。ノーベル化学賞の根岸英一先生と一緒の並びで、なんだかすごそう(笑)。討論会は11.2に新宿キャンパスで、入場無料で大学HPからのお申込みとなっています。

    この件、同大キーパーソンの先生が、20代のころからのお付き合いで、お声をかけていただきました。といってもお会いしたのはたぶん、10数年ぶり。休日の開催で勤務時間外なので個人活動として引き受けたところ、後に「日刊工業で案内を出したい」といっていただいて。珍しく私が仲介することになりました。記事とは違う形でも、顧客にも社にもプラスがもたらせられるのは嬉しいことです。

    写真については実は、掲載が難しいかも思う段階がありました。一つは、「本業は記者なのだから」という理由。「なんでもかんでもやっていて、それでも記者なの?」といろいろな人に変に思われるような目立ち方はよくない、ということのようです。

    もう一つは…、最初に私、間違いをしたんですよ。別の大学からのオファーだと勘違いしてしまったのです。今回の話がくる直前に、別の理工系私立大学がやはり新学部設立の発表がありまして。こちらも「まああ私、学生時代に△学長の授業を受けていたんですよ~。○大学の教授にいらしたでしょう」なんて広報さんと盛り上がっていました。ですので、最初の依頼メールでそちらの大学の話だと勘違いしたのです。10数年ぶりのやりとりということで許容頂けたのだと思うのですが、申し訳ありません…。

    これで、もし気に障っていたら、写真、なかったかもしれません。6人分の顔写真が並ぶ中、あやうく私だけ「白抜き」になるところだったかも?!

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    2014年10月22日 (水)

    「国立大改革、最終章」の産業競争力会議

    国立大の学部長以上の幹部は注目してください! 何にかというと産業競争力会議の議論です。以前にもブログで少し書きましたが、すごいことになりつつあります。日刊工業新聞の記事では「国立大改革 最終章の議論 競争力会議 交付金削減で淘汰も」(2014.10.22、2面)がそれです。

    「大学の機能分化」は普通の教員でもかなり納得していると思いますし、これを強力に進めよという方向性に変わりはないです。ですが昨日の、産業競争力会議の第1回「新陳代謝・イノベーションWG」の資料と、内閣府官僚のレクはなかなかのものでした。「機能分化のための法改正の検討」でまず、「法律で規定しちゃうんだ?」と驚きです。さらに、「世界水準の研究大学を『特定研究大学』としてしていべきではないか」って、どういうことだと思います? 「指定されない大半の大学は、研究は適当でいいから。それより地域拠点型大学として何ができるかが存在意義ですよ」ってことでしょう。

    さらに「類型ごとの評価指標の確立」というのは、「今は国立大の研究者はおしなべて、『論文で評価』と思っているけれど、地域拠点型大学はそんなの関係ないですから。地域の産業や社会に求められる役割をしているかどうかで決まるのですよ」って具合でしょう。

    これまでは国立大は皆、どこも「基盤的経費の運営費交付金が削減されてきて辛い」という悲哀を共有していました。ですがこれからは、「改革に乗り出せない国立大は、改革派の国立大と違う大幅な削減率となり、改革推進大学とは別の存在になっていく」という感じでしょうか。お、おそろしい。でも、おもしろい…。「少子高齢化での学生数減と、税金の有効活用を考えた時、反対は今、ポストを持っている大学人だけであって、社会の多くは賛同するのではないか」という意味での「おもしろい」です。

    こういうこと、どのくらいの大学人がわかっているのでしょうかネ? ある大学の改革派vs保守派の内幕を聞いた時、改めて思いました。保守派は「もう今のようなひどい状況は耐えられない」というけれど、何もしなければもっとヒドイ目に遭うという意識がないようで…。「これからは社会とのつながりが弱い文系をはじめとする分野の学術は、旧帝大プラスαの研究大学に集約するということだ」というのが、正しい理解だと思いますよ。内閣府の官僚は、「改革の最終章」と口にしているんですよ。知らないでいて大丈夫? って心配してしまいます。

    このWGの議論は年内にまとまります。2016年度からの国立大中期目標・中期計画に向け、この機能分化を各大学に浸透させていくのが2015年といえそうです。「淘汰」と官僚は何回か口にしていましたよ。10年前の国立大学法人化の時を思い出しますね。実際にいくつか統合があったでしょう。私はまだ今ほど見識が高くなかった担当なりたてでしたが、国立大学は教職員の首切りがないので、「リストラの嵐になる企業の統合に比べると、統合・合併もたいしたことはないのね」と思った覚えがありますが。

    ここ1、2年が改革に踏み出せるかどうか、各大学最後のチャンスといえるでしょうか。私も筆を奮わなくては、と昨日のレクで大いに刺激されました。「日刊工業新聞にはこんな記事が載っている」「難しいこと、大切なこと、対立する立場、異なる意見、すべてを鑑みたうえで、山本はこんな主張をしている」と注目される記事を、書きたい。大学改革を法人化少し前から取材してきた私としても、その意味で仕上げの「最終章」になるのかもしれない-。そんな思いに奮い立つのです。

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    2014年10月20日 (月)

    安心・安全のコミュニケーションをトンちゃん食肉勉強会で学ぶ

    生活クラブ生協のメンバーに誘われて、「豚肉学習会」に参加してきました。すばらしい会でしたわ~。この生協と40年前から連携している山形県の平田牧場のミートセンター担当者(豚肉の切り分けを日々している方)が講師です。「安心・安全のためにどのような取り組みをし(豚舎の条件がよいなど)、それが価格(高め)に影響している」ということがよく分かって、「科学技術での、安心・安全コミュニケーションでも学ぶところ大だなあ」と思いました。

    Photo 例えば、各部位を実演でばらしながら、「それぞれとれる量が違うので、廃棄削減のためにもビジネスのためにも、余りがちの挽肉を多く購入してほしい」といわれると、「なるほど~」です。挽肉は一般に、素性のわからない原料が混入しやすく「避けたい食肉」と思っていただけに、「信頼できるところを選んで、挽肉を買うというのが、もっとも重要なのね」と知りました。

    それから「皆さんは安全か、と尋ねてくるが、『安全です』という返事をもらって安心するだけではだめ。口先の安全などいくらでもあるでしょ。それに確固たる基準があるものではなく、人によって安全・安心のとらえ方は違う。だから私たちはその判断ができるよう、管理の情報をなるべく多く出すようにしているので、消費者側も賢くなって自分できちんと判断してくださいね」といった話も、感心しました。すべてのリスクコミュニケーションで当てはまることだな、と思いました。

    最後に「豚肉消費は落ちているが、挽回は皆さんの口コミの力でお願いします」。営業アピール的なところももちろん、ちらちら見られました。でもそれは、「消費者と生産者が議論し、理解・納得し合って、食生活と食ビジネスを豊かにしていきましょう」という姿勢が根本としてある、と実感できたのでまったく問題ありません。うーん、「日刊工業新聞、ご購読いかがですか」という話になったときも、このような双方の豊かさに向けたものだという意識でコミュニケーションするのがよさそうですね。

    それにしても。最近、プライベートが充実しています。週末の活動をなんとかして「仕事関係のブログにつなげられないか?」と頭をひねっています。ワークライフバランスというか、「よく遊び、よく働け」ですよね!

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    2014年10月14日 (火)

    青色LEDノーベル賞で産学連携イノベーション浸透へ

    産学連携関係者にはよーく知られていたのですよ、赤崎先生・豊田合成の共同研究による青色LEDの産業化が、大学の知の社会活用としていかに大きいかということは。でも、一般の人は知らなかった。だから、今回の2014年ノーベル物理学賞受賞で、「大学の基礎技術を核にした産学連携で、照明の大革命というイノベーションが起き、ノーベル賞でもそれが評価されたのか」という印象を一般社会に残せたのは、すばらしい好機だと私も嬉しく思っています。

    この間、ノーベル賞以外の案件もあって、私の執筆の取材・記事もフル稼働です。

    ◎7(火)。ノーベル物理学賞発表日。夕方、早稲田大学の小保方博士論文の会見出席。メーン執筆は仲間に頼んで本社へ。夜のノーベル賞で8(水)付は編集局挙げての対応です。

    ◎8(水)。「日本の科学技術力の課題に解説を」と急ぎの発注が来て執筆。掲載は翌週にずれこみましたが、13(月)付3面「日本の科学技術イノベーション ノーベル賞受賞も基礎弱体化 多様性独自性 世界と競える政策再考を」に。
    昼に別件で文科省内取材。夕方、科研費のレク。
    その後に本社で夜のノーベル化学賞。私がメーン担当だったので、皆と強力しながら、蛍光顕微鏡話を和訳・執筆です。

    ◎9(木)。ノーベル賞以外もあります。10.10のオリンピック50周年に向けての横断企画「どう変わる産業・経済 2020東京五輪」での記事掲載です。科技面に、文科省の「対話型政策形成で革新創出」を掲載です。スポーツものというより、イノベーションがらみですよ~。前の日に「ニュース」として出していたのは、ノーベル賞におされてうんと小さくなりましたので、こちらで復活です。
    朝、自宅から原稿を送信。掲載は10(金)「なぜ ド~なる Q&A 学位取り消しの意味は?」です。実は私と、デスクを含む周囲の早稲田大に対する見方にズレがあってショック。これはまた後日、社説で採り上げる予定。
    午前、ノーベル賞決定翌朝にアポを入れていたJSTで取材。
    午後、以前から調整していた外取材で、某大学の理工学部長取材。予想していなかったことだけど、弊紙購読までもらってしまった、ラッキーです。

    10(金)はJST執筆ラストスパート。弊紙は土日休刊ゆえ13(月祝)の3面に「青色LEDでノーベル物理学賞 産学連携 熱意の賜 特許出願から赤崎氏支援 JSTの「委託開発」活用」はシッカリ書きました。「当時の慣習そのままに研究費数百万円の見返りで基本特許の権利を企業に渡していれば、(技術移転先の豊田合成からのロイヤルティー)56億円の公的な還元はなかった」として、「大学の基本特許は単独所有が基本と強調されるのはこのためだ」としました。

    どうです、大学の産学連携部局の皆様。この記事を手に、「真のイノベーション創出で正当な還元を得るには、連携相手の企業のいいなりではいけないんだ!」と心を強くされたことでしょう。豊田合成についても、「この分野に実績がなかったのによく不退転の決意で取り組んだ」というJSTの産学連携理事のコメントで書いています。この技術移転にかかわったコーディネータの話は、さらにコラムで書くべく準備中。若いURAやコーディネーターらの励みなればと思っています。

    もう一つ、執筆は科研費。これは15(火)付「科研費 分野別採択数ランキング 文科省が初公開 新分野 私立・地方大など健闘 旧帝大 伝統的分野強み」に掲載です。これも記事分量は多いし、表も入れたしで大わらわに拍車がかかりました。

    …というわけで、もう何がなんだかわからない。ミスだけは気を付けなくては、と言い聞かせていました。PCも本社とクラブと自宅とずっと持ち歩きで疲れました。でも、嬉しい悲鳴ですから、ね。とくに産学連携や「基礎研究とイノベーション」のところで私らしいものが書けたことは大満足です。「これ、私が書きます! 私ならではの視点で書けます!」という案件だと、少々の大変さもがんばれちゃいます。私だってやるときはやるのです。一つ前のブログみたいに、「半年先の休みの予定を立てているばかり」ではないのですよ~!

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    2014年10月 6日 (月)

    「ガチャリックスピン」ライブと半年先の遊び思案

    女性ロックバンド「ガチャリックスピン」に縁があって、昨日はツアーの最終ライブにいってきました。5年前の発足時どころか、中心メンバー(リーダーのベース・KOGAちゃん、ドラムのはな)が以前にやっていたバンド時代から知っているので、お台場の1000人会場がソールドアウト(完売)というのは感慨深いものがありましたワ。バンドのHPはこちらです。tp://gacharicspin.com/index.html

    そして、半年先のゴールデンウイークの大きなライブとして、「渋谷公会堂で予定が決まった」との発表がありました。新しくてオシャレなライブ会場ではないけれど、全国老若男女が知っている場所としてはブランド力がありますねえ。合わせて私は、「そうだよね~、半年先の予定を立てるのって、当然だよね」と意を強くしたのでした。

    というのは、夏続きで9月にとったお休みも一段落。季候のよいこの秋の遊びの予定を詰めるのと同時に、「やっぱりこのプランは、次のゴールデンウイークに回そうかな」と思案もします。大きな旅行に限らず、近場の遊び予定も半年先の分で、案を練っているわけです。

    仕事、大事にしているんですよ! だからこそ、仕事に悪い影響を与えないように注意しながら、有休含め遊びの予定を立てているのです、って。私はライブにしろ旅行にしろ、「これが趣味」って明確なものはなくて、いろいろおもしろそうなことにちょっとずつトライしたいタイプ。ので、「遊びの予定を立てるのが趣味」みたいな具合です。それでも、「半年先の日帰り予定まで今から組むなんて恥ずかしいかな。いかにも、仕事大嫌い人間みたいで」と気にしていました。だから、「ガチャリックスピンだって半年先を固めているじゃ~ん」と嬉しかったわけです。

    「渋谷公会堂を押さえてのライブとは違うでしょう」って?。まあねえ、でも、同じってことにしておきます。先々の楽しい予定を糧に、仕事にも励みますから、お目こぼしくださいね~。

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    2014年10月 3日 (金)

    JR東日本の新幹線が難しい

    50歳を迎えた新幹線。実は同い年で、私もまもなく…というところ。今夏はJR東日本の路線を3回利用したのですが、かなり難しくて辟易してしまいました。路線をはじめいろいろありすぎて、頻繁に利用する人以外は混乱必至でしょう。「新青森行きと山形行きの車両が連結されていて、途中で切り離される」ことくらいは以前から理解していたのですけれどね。昨今増えている外国人など、間違えて大騒ぎというケースが多いのでは、と気になります。

    東北新幹線を使った時は、「はやぶさ」と「はやて」はどう違うのか? かかる時間差はどのくらい? 全席指定? 自由席もある? ウエブのえきねっとだと割引もある? それを入れてどれが安いのか? 調べることがありすぎて、嫌になってしまいます。「鉄道マニア以外には利用してほしくないのかなあ」と思うくらい。サービスや情報はやはり、「過ぎたるは及ばざるがごとし」ですねえ。

    北関東のT市へ出向いた時は、隣接のM市と規模も知名度も似ているため混乱しやすいのもありました。「目的地はTよね。Mでなくて。T、T」と呪文のように唱えて、当日朝、券売機に向かいました。そうしたら「上越新幹線」「長野新幹線」etcが出てきて、「ええっ。どっちだろう。長野方面、上越方面…。こっちかな?」とボタンを押すと、ハズレ。駅名に「T」はなく、もう一方の方の選び直しとなりました。JR東海道の感覚で、「新幹線券売機は簡単だから」と当日の購入だったので、ちょっと焦りましたよ~。

    ホームも、東北とか山形とか秋田とか上越とか各新幹線兼用でしょう。おまけに、愛称が氾濫しています。「とき」「ときMax」「こまち」「やまびこ」…、「なす」「たにがわ」ってこっちの方面だよね? などなど。ウエブページ「新幹線の列車愛称をまとめてみました」というのも見つけたのは、今になってからです。次回、活用させてもらうことにします。http://matome.naver.jp/odai/2138138545634045301

    都心から地理や鉄道に弱そうな相手が、来ることになった機関の皆様。メールやりとりで、こんなふうにご提案いただけると嬉しいです。「新幹線は何駅からのご利用ですか。選択肢にはこんなのがありますよ」ですとか、「この時間帯で1人なら、自由席でも問題ないでしょう」ですとか。そんなコミュニケーションをしていただけると、評価は急上昇。記事や講演や、そのほかどんな活動でもきっとプラスに効きますよ~。

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