「理系のための就活ガイド」刊行!
大企業の研究開発本部、人事部、中小企業、大学教員、大学キャリアセンター、大学院生、学部生、文部科学省など、あらゆる立場から理系の就職活動を解説する--。そんなほかにない情報源となることを意識して執筆した書籍が、このほど刊行になりました。
「理系のための就活ガイド」(定価1200円、税込1296円、丸善出版)です。
アマゾンはこちらです。http://www.amazon.co.jp/%E7%90%86%E7%B3%BB%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E5%B0%B1%E6%B4%BB%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89-%E5%B1%B1%E6%9C%AC-%E4%BD%B3%E4%B8%96%E5%AD%90/dp/4621088580
「研究成果や理系の人の魅力を、専門外の人に伝える手助けをしたい」という思い。これは、研究者向けに書いた私の初著書「研究費が増やせるメディア活用術」の時と同じものです。そのうえで今回は、一般の文系学生向けとは違う【理系学生ならではの就活技術コミュニケーション】にフォーカスいたしました。
理系修士から産業専門紙の科学技術記者になり、社会科学系の博士研究をした私が、常に関心を持っていた関心事についても、力を入れて執筆しています。「文系と理系の違い」「理系の強さと弱さ」などです。そのため単なる就活テクニックの本ではなく、「理系の素養を持つ人材は、どのような姿勢で社会とかかわっていくべきか」を意識して書きました。
本のご紹介を周囲にするのに、「本文中で採り上げた人がまっさきに連絡すべき人だよね」「贈呈はこの先生と、この人と、それから…」と、本業の合間合間にするわけですから、意外に時間がかかっています。連絡がまだいっていない方、どうぞご容赦くださいね。
その中で、あるグループに挨拶メールを送ったところ、「一斉メールなんてしなければいいのに。どうしたって、『本業にずいぶん余裕があるんだな』って思われるよ」といった感じのコメントをもらって、ちょっとショックを受けました。
そうかあ。うーん。でも、かなり親しいグループに対しては「黙っているのは失礼だ」と私は考えたのです。逆の立場だと想像して、全然別のところで「えっ、そんなことがあったの、知らなかった…」となると、ちょっと悲しいな、と。私の執筆活動は土日の大半を費やして進めたので、「昨日はDVDを2本も見ちゃったよ」とか、「東京マラソン、完走しました」とか、「天使のような子供たちに囲まれて幸せ」とか、それぞれのプライベートと同じ位置づけですし。もちろん、そのグループの外側のグループに対しては、個別の口頭の挨拶にとどめていて、いちおうは思案しての行動なのです。
その後、別の本(「学者のウソ」掛谷英紀著、ソフトバンク新書)を、その本を推薦してくれた大学人A先生と話していて、私の件についてもちょっと納得しました。著者は技術系の研究者ですが、社会科学系に対しても洞察鋭く切り込みます。私は「40代半ばで筑波大講師、そう大御所でないで立場で、これだけ厳しいことが書けるのってすごいですね」といいました。するとA先生は「大御所になっちゃった人にも、これからの出世を狙っている人にも、社会人になって10年前後の人にも、書けやしないよ。彼くらいの年齢・立場で、『仲間うちの誰からも好かれる必要なんてあるもんか』と開き直った人しか、本質的なことは社会に発信できませんよ」という答えでした。なるほどねえ。
それで、自分のことも振り返りました。本業をおろそかにしているわけではない。でも、脇目をふらず本業一筋、とすべき職業人でもない。【記者】ですもん、いろいろな【外】とつながる活動が重要ですし、多少のはみ出しに対する批判まで、怖れていてはおかしいですよね。本業もプライベートも、やはりその心意気で取り組みたいと思います。
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