2015年3月29日 (日)
理研のトップ交代を中心に、3月年度末は12月の年末に続き、理研モノで大わらわです。各紙で書いていますので、「これは弊紙にユニークな視点です!」という点に絞って紹介します。
まずは2015.3.23付で、運営・改革モニタリング委員会の会見と、新理事長で調整中の松本前京都大学総長の人柄の記事。「文科省上層部のある幹部は…」という表現で、「ノーベル賞受賞や技術の専門分野は関係ない」というコメントを入れ、文理融合博士を育成する京大の「思修館」(全寮制で話題になった)立ち上げをさして「松本氏は、科学技術だけでなく人文社会系の視点を重視しているのがよい」という評価を書きました。まだ松本氏の解説は出ていない時期だったので、支局からのメモも使って、弊紙読者に「へえっ」という内容を提供できたのではないでしょうか。
24日付は前日の野依理事長会見を受けて。まだ退任は「見込み」であり何度、記者が聞いても「人事については答えられない」と最後まで突っぱねた、さすがの(さすが野依氏らしい、との意味)会見でした。倫理教育の不足などを組織の問題に挙げつつも、「責任は研究者にある」を繰り返した点は、各紙とも注目し、違和感を記事で書いていましたね。一方、「(研究不正で)大学を含め組織の長が引責する例は皆無だ」という発言は、あまり記事で見られませんでした。私は「なるほど確かに、東大や東工大など最近の不正発生の機関でも、トップ辞任という話にはまったくなっていないよね」と思って、そのコメントを使いましたが。一般紙は「理事長の責任を追及するのに筆が鈍る」と思って、使わなかったのかしらん。
25日付は文科省の人事発表を受けて、松本新理事長の話と、4月に「国立研究開発法人」に移行する区切りで「トップ刷新には適切なタイミングと文科省は位置付けている」という解説記事です。この日は日本原子力研究開発機構の理事長人事も出て、ついこの間まで三菱重工業副社長だった児玉敏雄氏が就任というので、こちらも弊紙としてはしっかり扱う必要があります。ということで、同僚のヘルプも得て、記事は合わせて18×24レベルの大きな形になりました。
26日付は社説、「理研トップ交代 社会の要請、もっと意識を」です。要点は「強い信念は組織トップとしても研究者としても重要な資質であり、科学者は論理の正しさをめぐって主張をぶつけ合いもする。この点で野依氏には突出した強さがあった。ただ、これがSTAP細胞問題の説明責任にはマイナスに働いた」という私の見立てを述べました。4月からは研究開発型の独立行政法人がそろって国立研究開発法人へ移行し、大学も学長リーダシップ発揮を後押しする改正法が施行となることを挙げて、「正当性を一方的に主張するだけでは、社会との断絶が深まるばかり。相手が理解できる言葉や表現を選ぶ必要がある。トップには、組織や科学コミュニティーだけでなく、一般社会からの視線を常に意識してほしい」という感じにまとめました。最初、私は「コミュニケーション」という言葉を使っていたのですが、最終的には「説明責任」という言葉になりました。産業経済紙の社説には、コチラの方がマッチするようです。
そして30日付。と、もっていくつもりだったのですが実は、年度末の社長交替ラッシュのあおりで、解説記事がペンディングになってしまいました。うーん、「本社からの急な発注にもかかわらず、なかなかいい切り口で書けたな」と思っていただけに残念です。なんとかまた形を変えて復活させたいと思案しています。そしてこの記事が、ラストになりますよう、「またぞろ…」となりませんように。ラストスパートは、そんなに長く続けられるものではないのですから!
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2015年3月15日 (日)
仕事の体力勝負に自信がない私は、健康について関心が高く、昔はライフサイエンスの技術担当記者もしていました。なので、ここしばらくは良好なるも、長年苦しんだ胃痛とピロリ菌についても、よく情報収集しわかっているつもりでした。ピロリ菌除菌はうまくいかず、3回もしたうえでようやく完了。ところが1年前、社の健保の郵便検診では「陽性」。もう一回、秋にやったところでも「陽性」でショックは消えず。胃痛も少しあったので先日、胃カメラをいたしました。
実力のある専門病院で、死ぬほど辛い胃カメラ(鼻からも私は口からと同じくらいきつい)も10分弱で終了の手際のよさがしばらしい医師です。胃カメラの結果は問題なく、ピロリ菌の話をしたところ、意外なことが判明しました。いわく、「郵便検診は血液の抗体を見ているでしょう? それでは、以前かかった患者は陽性で出る(こともある)よ。うちでは呼気で検査して、除菌を確認している(またかかるということは今の日本の風土ではほとんどない)から、(絶対にピロリ菌は)いませんよ」とのこと。そうなんだ~! いわれてみると納得。忙しい医師に代わって、無料の電話健康相談(会社の福利厚生の中でもっとも活用しているサービスです)で、詳しく説明してもらい、納得しました。一人合点のショックは不要だったのね…。
各検査法の善し悪し・注意までは知らなかったくせに、なまじこのテーマはよく修得したと思っていたためにの勘違いです。似たケースでは、もっと精度の怪しい遺伝子診断を、医師の指導なしに受けるサービスが出てきているけれど、その危うさはいわずもがなですねえ。皆様、気を付けましょう。
実は同僚が長めの出張中で、「ライフサイエンスは山本さん、昔やっていたんだし、発表ものの対応は頼みます」という形になっているのですが、これも注意せねば。昔取った杵柄という半端なところで、勘違い原稿を執筆しないように、って。再生医療学会なんて大物は、ぎりぎり私が扱わずにすみそう(同僚が帰京してバトンタッチ)なのですが、不安だなあ。早く帰ってきてね~!
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2015年3月 8日 (日)
仕事も身体も調子よくあるには、【睡眠・食事・ストレス解消】と信じてきた私。スマートフォンアプリ(あまり多用していませんが)で、眠りの深さをセンシングするアプリ「ぐっすりーにゃ」に興味を持って試しました。加速度センサーで、睡眠中の動きをキャッチして、眠りのが深さを波形で表してくれるとうものです。提供は、睡眠導入剤のメーカー。なるほど~。
眠りの波形は浅い(波の山)と深い(波の底)を1時間半ごとに繰り返すと以前から聞いていました。私は朝、起きるのは基本的に苦手でないのですが、このサイクルに従って7時間半を基準に、時間がない時は6時間、うんと疲れているときは9時間と【ばっちり】コントロールしてきました。でも、人によってずれもある、というわけで、その標準波形のサンプルを確認したうえで、わくわくしながら試したわけです。
1日目。ワクワク。ええっ何、この波形…。何なのだろう…。2日目。うーん。昨日は飲み会だったから、興奮しててうまく眠れていないとは思っていたから、その通りかなあ。3日目。「電源をつないで眠る」というのを試しに無視したら、フル充電が電池切れになってデータなし。一晩中動いていて、ものすごく電池をくっているのね。4日目。私の寝方、どうもこれがパターンらしい。1週間たって、「しようがない、これが私だと認めよう」と思うところとなりました。
結論。私の眠りが浅くなるのは、寝入ってから3時間後と6時間後。7時間半では、眠りの底にいます。つまり、6時間で起きるのがベストということです。
私はもともと寝返りが少なく、まっすぐミイラのように寝ている時間が長い、とは認識していました。それでも、加速度センサーが反応している時間帯はちゃんとあるので、動きの多少という判断でいうと、やはり3時間後と6時間後が起きるベストタイミングのようです。7時間半でも起きづらいことはないのですが、いわれてみると、「6時間たつとぴたっと目が開く」ということが、確かにあります。朝方だから「お手洗いに行きたい」という体の合図だと思っていたのですが、「起きましょう」って合図だったのね…。
そんな時、見つけたシニア向けの頁の新聞記事。脳波測定による平均睡眠時間は、20歳で7時間半、50歳で6時間半、70歳で6時間弱。「ぐっすり眠れない」と悩む高齢者に「長く寝床にいても無駄ですよ」と説いていました。これ、私にいってるのね。少し前の私自身のブログで、「起きてもいいけれど、起きるのがもったいない気がして、何度も目を覚ましてうなりながら寝床でぐずぐずしている」と、ユーモアを盛って書いたつもりだったのですが、まさにアホだったという…。
ここしばらくは、特別に辛くなければ6時間睡眠で仕事しています。仕事、できています…。毎日、1時間半も浮くことになって、何をしよう。夜のウォーキング強化で、より健康的になりましょうかね!
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2015年3月 3日 (火)
高校生など志願者が大学グッズの一番のターゲットなのだと最近、親しい大学人に聞きました。人気大学だと売り上げもかなりのものになるとか。なるほど~、これまで「誰が買うのかな、こういったもの」と思っていましたが納得です。普通は(大人は)気恥ずかしいから、教職員だって学内外どこにいても、あまり使わないだろうに、と不思議に思っていたのです。あとは大学支援者向けかしらん。そう、研究成果リリースが「一般紙にも地元紙にも専門雑誌にも採り上げてほしい」と思って用意されると、「これ、だれに読ませたいの?全然、わからないよ」となってしまうのに似ているかもしれません。
私たちも小さな文具は、記者懇談会のおみやげにいただくことがしばしばあります。問題は、大学名などの主張度合いです。大学名が控えめでよーくみないとわからないものは取材時にも使えて嬉しい。大きくなるにつれて「記者クラブの机用(取材相手の目には触れない)」、さらには「(まったく人目に触れない)自宅用」とシフトします。最悪は不透明な色や派手派手キャラクターで全面展開されているファイルでしょうか。元は何の資料が入っているかすぐわかるのが便利な「クリアファイル」だったはずですが、その役割は完全に失われています。その分、志願者などへの強いアピール度を期待しているのでしょうけれど。
某私立大学はしゃれていて、金属針を使わない紙の書類とじステープラー(ホチキス)とか、こすると熱で文字が消える「フリクション」ペンとかいただきました。「メーカーも限定されるからコスト高だろうに、さすが学費は少し高くても親の教育への満足度が高いと評判の大学だわ」と感心したものです。
もっとも頻度多くいただくのはボールペンでしょうか。第一に気になるのは「書きやすさ」。すぐに書けなくなるものが、これは企業などの景品でそうですが、多くてがっかりしますよねえ。単純なボールペンだとコスト競争になり、インクの質には注意が払われなくなるのでしょうか。中にはシャーペンまでついた多色セットもありますが、書き味が悪くていらいらし、でも捨てるのももったいない、と余計な心の負担が生じてしまいます。
求めるのは、とにかくインクダレがなくて書き味がよいもの。黒単色の定番デザインでいいです。キャップ式でなくノック式が大半となっているのは、効率的で嬉しいですね。クリップ式だとなおよいです。すらすら書けるといったら、やっぱりゲルインキなのかなあ。…あ、これ、もらい物に求める条件ではありませんね。すみません、図々しくて。自分で買いにいくことにいたします…。
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