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2016年2月

2016年2月26日 (金)

地元&東京での記者会見がラッキー!

首都圏以外の大学は、大物の記者発表や学長ら幹部のメディア懇談会を、時に地元と東京と2回、開催してくれます。書くのは「支局か東京本社か」の片方ですし、大学側の負担が大きいのでしょっちゅうではないのすが、両方でお願いできる状況はやはり、メディアPRとしては有効だと思います。少し前に京都大学が総長懇談会を開いてくれました。「どんななのだろう」と関心あるも、京大総長をすぐ訪問できる状況にはない身にとり、いろいろ質問もできたことで得るもの大、でした。

昨日は九州大学が文科省クラブで、「安達千波矢幹教授の有機EL技術、開発~実用化~ベンチャー本格稼働」の会見を開きました。出稿はうちは九州側がすると話がついていたのですが、会見が隣室ならすぐでもあるし、「顔見知り&ご無沙汰しています」の先生やビジネスパーソンが出席していたので、私も会見に顔を出しました。

そうしたら、これがなかなかおもしろくて、「聞いてよかった!」。科学的な原理も、「内閣府のFIRST事業で、その時は効率は1%以下だけどイノベ-ションの可能性ありと採択され、それが今や効率100%に」という展開も、ベンチャー運営のメンバーの経歴・個性も、どれも魅力的。「今すぐではないけれど、△のテーマとか、△の視点でとか、どう取り上げていこうかな」と思案しちゃいました。

今回の会見、もしも私が執筆することになっていたら、こんな楽しみ方はしなかっただろうとも思います。というのは、後ろの予定が詰まっていたため、効率よく仕上げることが第一。必要最低限のことしか聞かず、ごく一部で退席することになっていたはず。だから、九州と東京の両方で会見してくれたことは、私にとってラッキーだったわけです。

この案件、ちょっと気になったのは「△の開発に成功しました!」という、ストレートの単純な科学技術ニュースではなかったことです。だから、書き方&掲載の仕方に各社とも(弊社含め)悩ましい面があるのかも、と心配します。でもその分だけ多様な取り上げ方がされるのかな、それもまた、意味ある形なのだろうな、と思うのでした。

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2016年2月19日 (金)

腹八分はダメです

文科省地下の食堂での昼食が定番で、急ぎ執筆がない時は一緒に出向く同僚(男性)と、健康談義の話に花が咲きます。男性も健康志向の方がモテると思いますよ、笑。私はごはんの量は「普通でお願いします」と頼みますが、おかずとのバランスが今ひとつの事も多く、「食べ過ぎないように」少し、残すという形がこれまで多くありました。ですが、心を改めました。腹八分はダメだ、と。

朝食も昼食も夕食も、私はいつも「お腹がすいた」状態で食べ始めます。これはいいことだと思うのですが、悩みとして、「お腹がすくのが早すぎないか?」というのがありました。いつも18時ころにお腹がすいている。「自宅で夕食を食べるまでに時間があるから」とここで、記者クラブ共用で置かれているおやつを、それなりにたくさん食べてしまって。これ、本当に体にいいの?

と思っていたところに、ある記事で「すぐお腹がすくのは炭水化物摂取が少なすぎる証拠」とありました。そうなんだ~。私はご飯の量を、もっと増やした方がいいんだ、と目から鱗状態です。というわけで、今日は夕食も文科省下でだったのですが、完食。その勢いで、原稿一本を30分でささっと仕上げました~。

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2016年2月12日 (金)

チョコレート贈呈式

バレンタインデーが2016年の今年は日曜ということで、私は先に確認をしました。席を並べている男性の同僚二人に「12日の金曜(本日ですね)、在席している?」って。だって、せっかくチョコレートを持参しても、顔を合わさず渡せないとなったら、寂しいから。中高生時代の秘密のどきどき(笑)と違い、対象者に予定を事前確認しての実施です。

実はこの2月頭から、欠員だった文科省常駐記者として、新任が入ったのです! これまで総務省、環境省の行政や、車部品業界という競争の激しいビジネス分野を経験してきた、社内の評判もよい記者で、大歓迎です。それで先ほど、バレンタインデーを活用して、感謝と期待のチョコレートの「贈呈式」を挙行しました(笑)。「新しく来てくれてありがとう。心強いです。どうぞよろしくね」と言葉をかけて。もう一人の同僚にも、「ちょうど一年前、あなたも同じ状態で来てくれたのだったわね。STAP細胞の大変な対応も、連携パートナーとしていてくれて助かったわ。引き続くよろしくね」と口にして、渡しました。

振り返ると過去の職場バレンタインデーはさまざまな形がありました。新入社員の頃は本社内の「お局様」的な女性(頼れるお局様でした)に「どうしています?」と聞いたっけ。中堅になってからは、2月14日は「遠出取材で、会社に上がりません」と早いうちに、予定を入れて心配せずにすむようにしていました(笑)。でもって、今回のような形と今はなっています。

当部は今、管理職と私を除くと全員が30歳代。一番、元気のある年頃です。キャップ格の私は、「本当はたまに、飲みに連れて行っておごってあげるのがいいんだろうなあ」と思いはします。でもお酒をあまり飲まない(冬は体調維持が難しいので、今は止めている)私としては、ちょっと腰が重くなります。それを考えると、バレンタインデー対応は全然、楽ちんです。年1回だしネ。さて、急ぎの原稿がないようなら、贈呈式後の祝賀昼食会へと移りますか。いつもの文科省食堂のランチですけれど(笑)。

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2016年2月 7日 (日)

科研費の採択競争激化と審議会

文部科学省の科学研究費助成事業(科研費)の採択に向けた競争が厳しくなっていることを、2016.1.27の科学技術・大学面と、 2016.2.4の社説で記事にしました。応募件数の伸びは、ここ3年ほど年約4%。1年で1.04倍ということは、3年たつと1.04*1.04*1.04=1.12と、1割以上、増えてしまうという勢いで、その背景と見通しについて書きました。

科研費といえば国立大学の理工系ではかなり浸透している(それなりの先生は全員が応募しているといえる)、日本でもっとも大きな競争的資金です。運営費交付金減が続いてきた国立大学で、地方・小規模・人文社会科学系でも応募するようにとの力が働いていること。さらに人文社会科学系の教員が圧倒的に多い私立大学での応募も増えていること。早稲田大学、立教大学、立命館大学などは、科研費数値を挙げることで研究力の高さをアピール戦略もとっていることを、解説しました。

これ、なかなかいい着眼点でしょう? そのきっかけは、「うちみたいなところでさえ、教員全員が科研費の申請をするようにと執行部からいわれているんですよ」といった話を、複数の大学教員から聞いたことでした。「たしかに、こんな大学・分野の先生にさえ、応募プレッシャーが来ているとは。さては競争率が激化だな」と思って、省内取材に出向きました。それが大正解。「このままだと、採択率は2割になってしまいそう。5年に1度しか採択されないとなったら、今は3年に1度の採択でなんとかまわっている研究室は、運営が危ないのでは」という予想を、興味深く聞き(この視点は持っていませんでした)、読者に伝えることができたのです。

実は、取材先で示された資料は、以前の審議会の中ですでに示されていたデータでした。なあんだ…。最新の話とはいえないものだった、といえるかもしれません。でも、審議会は、下の部会やら委員会やら山のようにあります。会議そのものも、その後のHPでも、「オープンになっている」といっても、記者にしろ、大学関係者にしろ、くまなくチェックをすることはままなりません。だから、科研費のこの話を審議会データから知っている人はそう多くはないはず。やっぱり記事を通すことで、広く知らせられたはず、と思います(思いたいところ、というのが正しいかもしれませんが)。それに、「審議会で出たから書いた」んじゃない。「足で現場を回っている中で声を聞き、こうなのではないかと予測して、取材して確かめて、書いた」ことは、意味あることだと思います(思いたい、笑)。

一方でやはり、審議会は「宝の隠された重要な情報源」であることは間違いありません。実は明日、公開の審議会をきっかけにした独自記事を急ぎ出稿する予定です。山のようにあって、出欠の取捨選択に悩ましい審議会ですが、他メディアと違うアプローチで(他メディアを出し抜く意識で)読み応えのある記事を書いていくこともまた、心していきたいものです。

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