バブル気味の女性モノ記事で目を引くには
「学会、『女性賞』は有効か 女性研究者支援のあり方 男性以上の強い励みに 基本は研究業績だが… 女性の状況に配慮を」を2016.10.28付の最終面「深層断面」に掲載しました。約90の自然科学系の学会に横串を刺す「男女共同参画学協会連絡会」のシンポジウムを取り上げました。このシンポ、親しい先生が何人も運営にかかわっていたので、なんとか大きく取り上げたいなと思いました。とはいえ、女性モノは今、シンポもあちこちであって、代わり映えしないテーマでは取り上げにくい。ましてやこのシンポ、土曜日の開催だったので「うーん、休日に仕事をするだけの内容かな」と吟味しての参加でした。
そうしたら、大正解。おもしろかったのです。学会で「女性賞」の創設が出てきていており、それをテーマにした分科会に焦点を当てました。「それは女性活躍推進に有効なのか」「いやそんな賞は逆差別になる上、価値が低くてみっともないのでは」といった疑問を持ちますよね? それについて「なるほど」と納得させてくれる内容でした。参加したほかの学会の人からの質問も多数、出ていました。
もう一つの分科会のテーマ、「アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)」もなかなかです。性別のほか出身や貧富、人種などに対する固定観念は、人を評価するときにしばしば顔を出します。沖縄科学技術大学院大学の副学長が「評価者が疲れたり急いだりしているとき、グループに少数の特徴的な人が目立つ時、業績情報が十分にない時などにバイアスがかかりやすい」と講演。なるほど~。女性、研究者の世界に限らないだけに参考になります。
それで「欧米の大学では教員の採用や昇進にかかわる人向けに、アンコンシャスバイアスの研修義務化が進んでいる」と紹介されました。これに対しその場でも、そのあとの全体会議でも質問の手が挙がりました。取材をしていると「私はおもしろいと思ったけど、ほかの人はどうなのかな? 記事にする意味はあるのかな?」と迷うことが時々、ありますが、シンポジウムのその場にいれば直接、反応がわかるので、自信を持って「よし、書こう!」って気になりますわ~。
そしてこの記事の掲載お知らせを取材相手にメールするのにも、「皆さんの企画がよかったから、こんなに大きく取り上げることができたのですよ」と私は伝えました。アンケートを独自に実施するなど、労力もかけていましたからね、記事によってそれをねぎらいう形になりました。イベントを企画する皆様、バブル気味のテーマであればなおのこと、「こういった切り口なら目を引くかな?」「関係業界のメンバーに切実なだけでなく、ほかの業界にとってもプラスの内容を発信できるかな?」とご思案ください。土日の開催でメディアを取材に呼びたい時にはなおのこと、です。私も協力しますよ。土日、たまになら。毎週はちょっと…、ご勘弁くださいね~。
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