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2017年2月

2017年2月26日 (日)

本当に「キーワード」の記事じゃつまらない

弊紙木曜の大学・産学連携面に「キーワード」という欄があります。弊社の販売局が、「どのような記事が役に立っていますか」と読者インタビューを手がける中で、17.2.2付のキーワード「産学共同・受託研究と税」がいい、と言ってもらったことを知りました。

具体的には「そもそも研究開発税制で、1社単独の研究開発費より、大学との共同研究などなら、税メリットが大きいんですよ」という一般論と、17年度の改正で税額控除対象が広がるその内容と、背景としての政府支援の方向性と、三つのQAで書きました。読者は、産学連携支援も1事業として手がける振興企業なのですが、「ここまで解説してくれるメディアはほかにない」とほめてくれました~。

このコーナーは、その日の同じ面の記事にかかわる用語の解説と位置づけています。ただ、本当に「キーワード」そのものではつまらない。だってウェブ検索でなんだって出てくる時代ですから。そのため私は、記事に書ききれなかった内容を中心に、背景だとか、「他の大学ではどうか。今回のケースの特徴は何か」などを書いています。それで、大丈夫かな、こんな形でという不安も持っていたのですが、読者の声で意を強くしました。今後もコレで参ります。「キーワードのやや逸脱した解説」って具合でね。

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2017年2月22日 (水)

文科省、再就職問題とテレビ映り

大学発ベンチャーなどの議論ではよく、「米国では…」と「では」を連発する出羽守(でわのかみ)が登場します。それに対して私は、「日本社会は米国社会と違いますので」と口にします米国は個人主義で、転職が一般的で、失敗をしてもまた挑戦できる社会です。日本はその反対です。その基本が「組織が強い」ということだと思っています。大学はまあ、自由人の教員も少なくないけれど、伝統的な企業と官公庁は、良くも悪くも組織の力が強力といえるでしょう。

文部科学省の再就職問題で省内調査の中間まとめが出て、それをヒシヒシと感じます。すごいことになってきましたねえ。3月末で予定されている最終報告はいったい、どんな具合になるのでしょうか…。

先日、親しいOB記者(弊社ではない)に会ったとき、「いやあ、大変だね。そういえばテレビで見たよ」といわれました。国会中継じゃないですよ。1/20の最初の会見があった日、テレビのニュースで私がけっこう映っていた…、という話です。帰宅後、ニュースを見て自分でも知りました。

一つ目はその日の午前の、内閣府の再就職等監視委員会の会見です。思っていたより会場が空いていて、声が聞き取りにくいと困るから、と一番前に座りまして。会見者を写すカメラ映像に、私の後ろ姿がけっこう入っていたわけです。

二つ目はその日の夕方の、早稲田大学での会見です。こちらは後ろの席だったのですが、なぜか入りまして。「あっ、映っている! 隣にいるのは同僚のSさん、頼りになるんだよ。あっ、私、上着なんか脱いでる~~!! きゃははは~!」と大騒ぎ。我ながら、あきれてしまいました…。

やっぱりテレビに映るというのは、すごいって感じるのなんですね。仕方がない。取材先の先生の以下のような言動も、許してあげることにいたしましょう。「先日は日刊工業新聞の記事に取り上げてもらって、ありがとうございました。おかげでその後、テレビが取材に来てくれて、みなに『映ってたね』っていわれたんですよ!」と嬉しそうに、弊紙はテレビ登場に向けた踏み台だったかのように報告してくれることを…。

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2017年2月19日 (日)

仕事で新しい活動が増えたら、何かを切らなくちゃ

1-2月は本来、私の担当ではさほど仕事が忙しくない期間です。ところが今年はなんだかすべき仕事が盛りだくさんです。一つの理由は、大学・産学連携面の連載がなくなりつつあることです。部の記者で順番に担当して回していたのが、連載終盤となって途切れ途切れ。一方で「あとこの大学と、その大学は連載で入れたい、私が出稿しますから」とラストスパートすることになって、苦しいという状況です。

もう一つの理由は、いつもと違う仕事が新たに入ってきているからです。先のブログで書いたように社説の電子版をスタート(月1で執筆を、といわれている)したり、弊社社長と大学トップの対談をお手伝いしたり、です。対談そのものの時間はさほどではないのですが、当該機関と大学一般の現状を社長に説明したり、質問項目を相談したり、原稿の修正を何度かしたり、とそれなりの労力が必要になりました。

そんなことで、締め切りが迫った原稿を何度か、週末に自宅で書く羽目になってしまいました。幸いにも今週末はそれがなくて、気を休めることができました。

また例年、外遊びもしにくい冬のこの時期に、歯の健診に参ります。昨日の土曜もそうでした。クリニックは以前の住まいの近くなのですが、腕も人柄もすばらしい歯科医さんなので、引っ越してからも1時間かけて出向きます。ところが以前と違って平日の二日間、常に休診とカレンダーに表示されています。その分、診察室も混んでいるかと思ったら意外にも、すいています。というか、患者さんの呼びだしを見ていると、「以前は15分に1人で予約を入れていたのに、今は45分に一人としている」という感じでした。

詳しくは聞けなかったのですが、お仕事で新しい活動を始めたのだそうです。山形の施設で歯科の訪問診療とのこと。きっと先生の腕と人柄を買っての、たってのお願いなのでしょう。遠出も毎週となると大変そうです。それでクリニックは、診療する日にしてもペースを落としている、ということなのではないでしょうか。

それで思いました。仕事で新しい活動が増えたら、仕事で何かを切るべきなのだ、と。考えてみれば当たり前ですよね。若い時は、新しいことが増えたら増えた分だけ頑張る、ということが可能で、それで力をつけていく面もあります。でもシニアになると、ねえ。歯科医の先生や私の世代は、周囲の期待にすべて応え続けていたら、倒れちゃう。だから、仕事の優先順位を考えたうえで、働き方を調整することが必要なんですね。

ところで、私のいうシニアって言葉。高齢者って意味じゃないですよ、いっておきますけど。ちまたのサービスでは、60歳とか65歳以上をシニアと呼んでいるケースが少なくないです。でも私は、さすがにそれにはまだ間があります(笑)。私のいうシニアは、年長者とかベテランって意味ですよ。そう、できれば「シニアアドバイザー」といった言葉に、そこはかとなく漂う「上級」イメージを、お持ちくださいね~。

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2017年2月 5日 (日)

電子版「論説室から」でデビュー

「日刊工業新聞電子版」の論説コーナーに、初めて記事を書きました。論説委員として、通常の新聞紙面で社説を書いてきましたが、こちらは習慣として署名が入りません。「いいこと書いているなあ」と読者が私の記事を見て思っても(笑)、だれが書いたかはわからないままです。「電子版の『論説室から』は署名が入るよ」というのが、執筆をリクエストしてきた担当者の売り、でした。
とういうことで、2017・2・2付でデビュー!

http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00415436 です。
タイトルは「国立大ならではの”地域から全国へ”の取り組みに期待」です。国立大の三つの枠組みで、全国立大の半分が「地域」を選びました。でも「地域貢献は重視するけれど、研究などではやっぱり、全国から注目される業績を挙げたい」と思っているでしょう? じゃあ、どんな形でそれが可能なのか? そのヒントとなる2事例を紹介しました。

一つは、文部科学省のセンター・オブ・イノベーション(COI)プログラムで注目の、弘前大学の健康超ビッグデータに50機関が集っての活動です。この案件、文科省もPRに異例といえるほど力を入れているのですが、文科省記者クラブの他社の記者の関心はなぜか薄い。理由を想像するに、一つはプログラムが文科省クラブ主力の文教ものではなく、科技ものだから。もう一つは地域ではかなり有名で、地方版ではずいぶん取り上げられていて、となると「別に東京の記者が書く必要はないでしょ」と判断されているのか。…なので私は、新しい動きのニュース2本にお正月特集、と書きまくることができました。「この話、全国紙の読者にとっては『知る人ぞ知る』でしょ? もったいない!」という気持ちで、ね。それから山口大学の知的財産教育の話と続けて、「さあ、それぞれの大学で、地域から全国、世界へ発信できる特色を強めていってくださいね!」と励ます記事としました。
ところで、この記事、ウェブのどこに掲載されているのかとっても探しにくいのです。私はあまり普段、電子版を使っていないのでなおさらです。実をいうと「日刊工業新聞 電子版」のトップページから、検索窓で「論説室から」を打ち込んで確認。「よし、ここからたどっていくんだな」とつかんで、再びトライするも…、出てこない。まずいなあ。自分の記事が引き出せないなんて。明日、担当者にもう一度、確認してみなくちゃ。とりあえず紙にプリントアウトしたものを、いつもの記事スクラップノートに張り付けて、保存しておくことにいたします。

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