「理系は合理的だから」…って私のこと?
官庁に常駐して取材活動をしていると、年度の上期と下期で忙しさにかなり差が出ます。上期は政府の方針の議論から、固まって、概算要求、と続くため毎年、多忙です。対して下期は余裕が出てきます。上期は電車の中で手にするのは、新聞か、もしくは取材ノート(執筆に備えて記事を思案する)に限られますが、今は本を手にしたりしています。購入するも、半年前から読みかけだったものなど、読み進めました。
例えば「失敗学のすすめ」(畑村洋太郎)、すばらしいです! 「失敗を悪いことだとする文化では、事例を隠すことに走るだけ。もっと失敗を前向きにとらえよう」って。本当、そうですよね。でもそういう組織文化に…簡単にはできないところが難しいところ。「伝え方が9割」(佐々木圭一)、ベストセラーです、さすが売れるだけのことはあります。何度も同じ内容が出てくる。けど佐々木氏の伝えたいことをシッカリ浸透させるには、この方がいいのだなと思います。「研究不正」(黒木登志夫)は内容が濃いですわ。著者は医学系のベテラン研究者ですが、よくこれだけの事例を集めたと感心します。いずれにせよ選ぶ本は、コミュニケーションを含む仕事関連…かな。
実は先日、ぐさっとささるコメントが。某工業大学の会にて、卒業生の雑誌編集者が、在学生に向けて言ったのです。「理系は皆、合理的だから。もっと広く社会を見た方がいいのに、『そんなの意味ないよ』と思うと反応しない傾向がありますから」って。…それって、私のこと?? 本ももっと違うのを選ぼなくちゃ。やっぱり次はカズオイシグロかな…。
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