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2018年2月

2018年2月27日 (火)

帽子をかぶって通勤・取材

帽子って一般的にはあまりかぶらないものですよね。日よけではない秋冬はとくに、学生か年長者かが中心で、仕事に通っている世代では少ないでしょう。仕事の服には似合わない。私も春夏秋の紫外線防止で、それも週末中心でしか帽子を使っていませんでした。

しかしですね。今冬の不調の最初は、頭痛でした。冷えが原因のこともあると聞いて購入しました。「落としやすいから、安いのでいいんじゃない」との意見ももらいましたが、「効果なかったとして、それは価格・品質のせいかわからないじゃない。高いものを買い直そうとしても、そのころにはセールも終わり、冬物小物が入手できない可能性が大」と考え、デパートへ出向きました。行ってみるとおお~、ずいぶんと種類があるものなのね。以前、「仕事現役の世代にも似合うかな」と思った女性教授の帽子と、似たデザインのものを買いました。フェルト状ですっぽり耳までかぶれて、周囲のつばを折り曲げると比較的、おしゃれな感じがするものです。

それから毎日、通勤と取材の行き来にかぶっています。暖かいですよ。買って正解。でも、やっぱり道で親しい人に会ったら、「お年よりみたいかな」と恥ずかしくて帽子を脱いでしまう。今ひとつ、思い切れていない…。来年はもうひとつ別のデザインのものを、もっとじっくり思案して買おうかな。手袋、マフラー、それに「帽子も必需品」と浸透するようにならないかしらん。

そう、よい事例があるんです。仕事での鞄です。就職したての頃は、書類バックみたいなのを肩にかけていました。なで肩なので合わなくて、30歳くらいからデイパックに。当時はまだ利用者が少なくてね。次の話は以前にもいったかもしれないのですが、年長の社長に「いやあ、買い出しを思い出すねえ」といわれました。「社長、戦後の買い出し世代なんですね」「ジャガイモは入っていませんってば、私の鞄には」と言いませんでしたが。それがそのうち、かなりの人がデイパックを背負って通勤するようになりました。体のためには絶対にこっちがいいですって。私は時代の先端をいっていたのね。ということで、冬の帽子もきっと、「時代の先端」。20年後、このブログを読み直すのを楽しみにしています。

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2018年2月17日 (土)

審議会分科会で「更年期が」と発言する

新たな省庁で審議会関連の委員を始めました。国土交通省の交通政策審議会の気象分科会(気象庁の担当)です。天気予報や地震・火山などのいっとう最初の情報を集め、社会に発信している気象庁。今回は「ビッグデータやAIなど新たな技術を活用することで、民間企業などにこれまでと違った情報活用を押し進めよう」という2030年を見据えた気象業務を議論します。

過日、一回目がありまして、気象庁の長官も出席で、そのうえ長官から先に名刺あいさつに来られてびっくりです。気象観測や地震火山などの部長らも、「もしかして、災害が起こるとテレビに出てくるのはこの方たちかしらん」と思ってなんとなく気になります。官庁の部長クラスがしばしばテレビに映って解説をする、って他官庁ではほとんどないでしょう? だから、なんとなく。タレントではないけれど(笑)。

私が求められる立ち位、置は、「産学連携と、科学技術コミュニケーションの視点での発言」です。が初回はわりと自由に意見を交わします。それで、「どうしようかな」と悩んでいましたが、こんなような発言をしました。

「気象とITの融合が議論されていますが、気象の場合はとくにさらにもう一つ、別の分野との融合が重要だと感じます。例えば気象×医療×ITです。低気圧が近づくと持病の痛みが強くなる、といった話をよく聞きます。ですから気象と医療の研究者が議論することで、単純な低気圧情報より付加価値を付けた情報を、国民がスマートフォンで入手するといったことが有益になってくるでしょう。実は私、今冬の寒さが厳しくて参っているのですが、これは更年期でひどく感じているようなのです。以前だったらあまり表に出てこなかったものですが、女性活躍推進がいわれる中で、子育て期の問題だけでなく更年期障害も大きくなってくるでしょう。そうすると以前とは違う気象情報ニーズが出てくるのかな?? と思うのです」

いや、発言するかは悩んだんですよ、もちろん。個人的なことだし、女性のことだし、公式の席で「更年期」はまだ十分に市民権を得ていないし。でも。同委員会の委員はだいたい、気象庁伝統テーマ系か、AIやビッグデータ系なんです。もう一人メディア人がいるけれど、それはそれは気象のプロ的な方で。そのため「アタシ、何が発言できるかしらん」って気にしたわけです。なるべくほかの人が話さそうな内容で、聞きかじりではなく(取材などを通しての)自分の実感で、話したい。だから、いいかなって。

それに、更年期って私の母の代までは情報がまったくなくて、まだ一般には、つまりビジネス(ここでは行政だけど)男性社会では「日陰の身」かと思う。詳しくは知られていないでしょう? だから、そういう日陰のテーマを表に出して、「そうなの? 自分のパートナー/自分の職場の女性 は大丈夫かな」と考えるきっかけになったらいいな、って。そう判断して発言してみました。

大手企業では女性役員が続々と誕生していて、私もチャンスあれば彼女らと接触するようにしているのですが、みんな「気が強い」って感心します。そうでなければここまで昇進していないということなのでしょう。でも女性の多くは、私を含めてそれほど気が強くない…。とはいえ女性活躍推進の風が吹いている。だから「こんなことをいったらみっともないかな」と抑えるのは、今の時代にはもったいない。多様性が大事だっていうんだから、変なことをいって周囲を刺激することに意味があるんだよね? って。そうと思って私も、そのほかの気が強くない女性も、がんばらなくちゃねと思うのでした。

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2018年2月15日 (木)

「ネタなんてないよ」的な反応には

久しぶりにうかがった元学長に、開口一番「せっかく来てもらったけど、ネタなんてないよ。山本さんには久しぶりにあえて嬉しいけれど」といわれました。えーっ、本当ですか。だって私、メールで「▽の件が面白そうですね。それと△の切り口でコメントをお願いします」って書いてたじゃあないですか。体調不良で低空飛行の日々だけに、「取材になりそうにないなら、その時点でそう返してもらいたかったなあ」とちょっとがくっと来ました。

しかしすでに、ここまで出向いてしまった以上はしょうがない(笑)。「まあ概況をうかがわせてください」と。その後に、新聞記者の習性として「それで今後の動きで、新しいところはどうでしょうね?」と突っ込みます。「うーん。まだ決まっていないんだけどね…」との資料が出てきます。「それおもしろいですね。~する方向、ということで、書いていいですか」と畳みかけます。「うーん今、出すとちょっとねえ」。ここで、事務方からも時期尚早との発言が入ります。…まあ無理することもないか。無理して相手にさえ不評の記事を書いても、ねえ。きっちり書ける段階に、真っ先に記事にさせてもらう、ということにしました。この日は即執筆にはなりませんが、「ネタをしっかりゲット」という中くらいの満足度となりました。

中身がよくわからないまま取材するのに、さほど親しくない相手ではコミュニケーションの難易度が上がります。若手研究者個人を紹介する「研究人」の欄で、取材依頼をした対象的な二人の例を紹介します。一人は、官庁のA氏のお薦めを受けて連絡したものですが、「私を取材しても大しておもしろい話はありませんよ」的な返事です。そこで「取材にどうか、とういのはご謙遜ですよねえ? A氏にいただいた資料では~とのことでしたから、これについての若手としての見方をうかがえれば、おもしろいと思ったのですが」と返信。結果、取材してもそんな具合でした。つまり本人がいうように「派手」な感じではない。けれど、切り口と筆力(?)でそれなりのユニークさを出しました。まあこれは人を描く欄ですので、先のニュース取材とは異なるのですけれどね。

もう一人は逆のタイプです。ある交流会で知り合った若手で、その後のやりとりでかなり積極的な感じと分かり、研究人での取材を提案しました。地方大学なので「東京へいらっしゃる時にどうでしょう」と打診したところ、「自分をとりあげてもらえるなんて、こんなチャンスはめったにないので、いつでも時間をつくって出向きます」との返事。そう、そうですよね! 私だってもし逆の立ち場だったら、「あんな大きく、新聞に写真入りで載せてもらえるの? それならたとえ休日でも私費でも構わないしぜひ、お願いします!」と反応しちゃいますもんね。

さらに、「何か研究関連の小物を手にした写真を撮りたいのですがどうでしょう」と相談すると、「~なんかどうですか」と。それって、直接の研究グッズではないんです。ただ、「研究成果がうまくいった将来には、こんな原料からこんなモノができるでしょう」というストーリーに従った”イメージ写真”という感じです。「この流れを絵に描いて持って行きますよ」との追加も。すばらしいです。メディアにあれこれ提案しちゃう、この社会とつながる意識があるのなら、その当たりの思いを書くと言うことでこの連載記事は楽勝です。実は取材はまだこれからです。今からちょっと楽しみです。

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2018年2月 4日 (日)

3人の元学長に、急ぎ取材で無理をいう

独自取材のアポを入れて取材することと、原稿を書くことは、バランスが重要です。会見が入ってそれに対応するのとは違い、自分で調整できるのでよい面もあるのですが、バランスが崩れるとやばいです。このほどそれが崩れて「ひゃああ、原稿を書く時間はあるけど、ネタがない!」という状況になりかけました。

大慌てでメールで3件の取材申し込みをしました。「恐縮ですが、来週の取材が可能ですと助かります。ネタがなくて困っているのです。わがまま申し訳ありません」と記述して。うち2つは事前に「それ、おもしろそうですね。近く取材をさせてください」といってあった件、一つはいきなりのお願い。いずれにせよ週の終わりになって「来週」ってお願いをするのは「ずーずーしい奴」ですよね…。

ところがなんと、3件とも即OKの返事が来て。佳世子、感激~。後で気づいたのですがその3件とも、元国立大学学長という相手。今もそれなりのお仕事をしていて、「やばっ、秘書の方に『どういう生意気な記者なんでしょ』と思われたかも」と後で冷や汗でした。。即答していただいたこと、感謝して、よい記事に仕立てなくてはね。
気を付けなくてはいけないのは、インフルエンザやノロのウイルス旋風ですね。アポ入れに無理をいっただけに、アポの延期となったら、さすがにマズイ。インフルエンザにかかったことのない慎重な私。過去最高といわれる今冬も、乗り越えるべくがんばります!、

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