文科省含め取材先が記事を見ていなくても
好例の夏の概算取材、今年もよく動きました。文科省担当のメディア各社に中身がだいたい流れる前に、3本。流れた後に、3本。記者レクで公表された後のまとめで1本です。もう担当が長いし、年長だし、今更たくさん記事を書いても「山本君、すっごい頑張っているね!!」と、社内であまりほめてもらえません(笑)。でも、「ちょっと頑張れば、いい情報が取れるな」と感じたら、それは担当が長くて年長だからこその切り口で気づくという面もあるし、記事にして早く、読者に届けたいと思うのです。
悩ましいのは、取材相手が必ずしも弊紙記事を読んでいない…ということです。文科省でも、ポイントとなる課は複数の新聞本体を購読して付箋など貼っていて、弊紙もその中に入っていることを確認しています。が、記事コピーを回覧するというやり方は、著作権に絡んで別の契約となります。そのため、弊紙記事があちこちで目にとまる、という状態では、残念ながらありません。ので、取材にいっても「ええと、この相手は、先日掲載した私の記事については承知しているのかな?」と迷いながら、やりとりをするという面があります。これは省内に限りません。弊紙の場合、大企業担当の記者なら、窓口となる取材先の広報が記事を見逃すことはありえない。けれど、科学技術部の記者がやりとりする相手の場合は、なかなかね…。悩ましいです。
でも。社内でほめられなくても。取材先が記事をちゃんと読んでいなくても。今はウェブ、それも「ニュースイッチ」で私のコメント入りで出すことで、「私が取ってきた独自の情報ですよ!」と示しつつ、社会に発信することができる。これは大きいです。最近、その思いがとても強まりました。以前なら、まして若い頃など特に、「会社でほめられたい」「取材先に認められたい」という気持ちが強かった。記事の読み手の反応はほとんど分からない時代だったから、仕方がない面もありました。でも、社会的存在としてのマスメディアとしては、情報に対する一般社会の反応を一番、気にしなくてはいけないのです。ウェブの読者コメントも玉石混淆だし、あまりそれに引きずられてはいけないけれど。だから、いい情報を得て早く発信するために努力する。担当が長くても、年長でも。ね!
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