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2019年5月

2019年5月31日 (金)

母の本「日本語脳から英語脳へ」

今年80歳になる私の母が、本を完成させました。タイトルは「日本語脳から英語脳へ アメリカ人に伝わる英文を書く!」。
著者名は岩城陽子。出版社は発行は丸善ライブラリーです。税込み1620円です。

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本をつくる段階までは、自費出版の丸善ライブラリーですが、販売は丸善出版ですので、全国の書店で取り寄せになりますし、もちろんアマゾンでも注文できます。

どういう内容かというと、「日本人の英文はアメリカ人に全然、伝わらないのはなぜ? どうすればいいの?」とライティングにフォーカスしたものです。母はプロの研究者ではないけれど、英語の学びや研究が好きで。自身が58歳から渡米11年間で、異文化コミュニケーションの修士号を取得した(その前に日本でも修士号をとっていたけれど)体験談と、そこでの学術研究を両立させて、帰国後10年で完成させた本なのです。

なぜ伝わらないか。それは日本人が身に付けた日本の文化や思考法やルールのまま、英文を書くからです。例えば接続表現です。島国で単一民族の日本人は接続詞が少なく、言葉の裏側を、相手に読みとらせる。でも論理を重視する多民族国家では、接続表現を多用する。書き手は、読み手に理解してもらい、自らの意見に賛同してもらうためにエネルギーを注ぐからです。このような違いを理解して、日本語脳の日本人は、英語脳に転換したうえで、アメリカ人が理解できるような英文を書くべし。その具体的なノウハウは…。という内容です。専門書ではないので、言葉やコミュニケーションが好きな人であれば、それなりに楽しく読めるものです。

最近、昔の友人に会った時に、「お母さん元気? 英語、勉強していたよね」とかいわれるケースが続きまして。本を出したのよ、とチラと話すのですが、相手が本を読まないタイプというケースも含めて、あまり長々と宣伝してもね…と悩みます。そこで、「ブログに書いたので、見てみて」と伝えればいいやん! と気づいて、ここに記しているのです。

それにしても我が母ながら、よく粘ったことです。仕事をしていなかったので時間はあったのですが、仕事につながらないのにこれだけ熱心にできるというのは、すごいなと振り返ります。今の時代だったら、研究職という職業を選んでいたのでしょうね。ちなみに会社の同期だったフリーライターの友人は10冊ほど出しているのですが、「ビジネス雑誌はウェブで記事を書いて、そこで本の宣伝をちらっといれて、本を買ってもらうのが狙い」だといっていました。

私は幸い、日々紙面(と関連のウェブ、ニュースイッチ)で執筆した記事を発信できています。「本を書きたいな」という憧れは40代半ばに達成(計2冊)したので、「あれだけのエネルギーをかけてまた書くというのは、何か特別なことがないとちょっとね…」という感じです。えっ、母? 母は、勢いづいています。二冊目を書くのだと。まさに人生100年時代、ライフワークとして走っております。

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2019年5月28日 (火)

ホームカミングデーで、密かな有名人を紹介して歩く

ホームカミングデー、今年は母校2つの日付がぶつかりましたが、片方は昨年出席したので、今年はもう一方を優先としました。そして同窓生ながら、大学とはあまり行き来が頻繁でないAさんを、私がお連れするとして、スケジュールやおしゃれに頭をひねりました。私たちが親しいB先生のお部屋でお弁当&おしゃべりをしたり、Aさんの出身サークルのミニ演奏会を聞いたり。私の関心に合わせたサークル発表会もちゃんと挟んでいます、笑。

そして大勢の卒業生が交流する会がメーンイベントです。Aさんはちょっとした有名人ではあるものの、「知る人ぞ知る」状況だったからです。つまり、1人で歩いていても、同窓生の視線が集まるほどではまだ、ない(笑)。だけど私が「1年前の同窓会誌で取り上げられたAさんですよ」と紹介すれば、「ああ、Aさん!」とほぼ全員が気づいて、びっくりするという具合でした。そして、Aさんとつながって(とりあえずは名刺交換だけであっても)皆、喜んでくれる。これによってその後、Aさんにとっても有益な提案など、寄せられる可能性も出てくる。というわけで、張り切りました。結果、大成功。私、この大学のホームカミングデーはもう3回目、ですからね。前と同じじゃつまらない(笑)。これまでと違ったことができて私も楽しかったわけです。

私が「?」と思ったのは、その紹介の場でAさんが頻繁に、「山本さんに引っ張ってこられました」とか、「今日は山本さんがいなかったら絶対、来ていなかったんですよ」と口にしてくれたことです。後になって、「あれって、仲介者となった私を立ててくれたのかな。相手に、私が仲介者だとアピールしてくれたのかな」と気づきました。そう、確かに仲介者の存在って、忘れてしまいがち。このあとに私を抜かして、両者がどんどん親しくなってくれることは何も問題ないのですよ。でもその時に、「山本さんのおかげでつながったんですよね」と残っていると、やっぱり嬉しいなと思います。振り返って私自身も記者という仕事柄、キーパーソンを紹介してもらうことが時々、あります。場合によってはすっごく素敵な人で、長いおつきあいになることもあります。だから本当、仲介者への感謝を忘れないようにしなくてはいけませんね。どなたがその人を、私(と相手)のために紹介してくれたのか、ということを。

と、この日はほぼ一日、Aさんと一緒に行動したので、「Aさんってこんな人なんだな」と理解を深める意味でも、よいホームカミングデーとなりました。ただ、ひとつ気になることが。学長に紹介した時、広報さんが写真を撮ってくれたんですよ。学長を挟んでAさんと私と3人で。で、「これ、ツイッターに載せてもいいですか」と確認していました。3人ともOKの返事をしたのだけど、これ、ちょっと変わった写真なのですよ。何がって、ここでは内緒にするけれど、写真をみた人は全員が、「変わっているな」と思うはず。どうしよう。周囲でツイッターをやっている知人に、「ちょっと見せてもらえる?」って聞いてみようかしらん…。

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2019年5月18日 (土)

「なんてことないよ」

どうです、今回のタイトル。今年度の記者クラブ幹事スタートにあたって、「なんてことないよ」という表現を持ってきました。

私はここ数年、更年期やらなんやらで緊張しやすくて。もともと少し心配性だったことから、仕事で不安になることが多かったのです。「先に心配して準備しておけば、いざ大ごとになっても対応できる」というのも確かにあるのですが、それも程度問題だな、とこのところ感じていました。「大丈夫だよ」という言葉も、不安感を持った人によくかける言葉の一つですが、もっと軽い、明るい雰囲気の、この言葉を使ってみました。

「必要以上に心配する」性分、これって意外と、意識すれば直せるのでは、とも最近は思っています。机で飲み物をちょっとこぼした時のことです。うわっ、と思うも「これも試しだ」と思って、そしらぬ顔をして拭き取って片付けてみたんです。そうしたら、誰も何も気づかない…。なんと。衝撃です。今まで、「きゃあ、こぼしちゃった」「大丈夫ですか」「うん、PCやスマホと、飲み物は離していたから問題ないわ」って具合のやりとりを周囲としていたのです。それってある意味、「自分のドジなところを見せて、周囲とコミュニケーションする」って形になっていて。そう、少女漫画の主人公みたいな感じだなと振り返ります。でも、「あああ、また失敗しちゃった」って気分にはどうしても、なるでしょ? そんなこと自分から持って行く必要、ないんじゃない? そういえば男性は絶対に自分の弱みを見せなくて、「なんでそんなに意地張っているのかな」と思うことがあるけれど、そういう姿勢だから上手に周囲にぼろを隠している面があるのではないかしらん。

というわけで、「おっと」と思うことがあっても必要以上に慌てない。すぐに対応できないケースで気になったとしても、「なんとかなるって」と思ってあまり引きずらないようにし始めました。ちょうど文科省記者クラブ幹事が始まった初日にも、多少あぶないケースがあったのですが、この姿勢で落ち着いて対処できました。これはいける…。春から職場に若い女性記者二人が頻繁に来るようになったこともあります。「経験が浅い相手を、慌てて責めたりしないで、私の方が余裕を持って対応してあげなくちゃ」と思うからです。職場の仲間との新たな雰囲気についてはまた今度、ご紹介します。

ちなみに今回のタイトル、最初は沖縄の方言の「なんくるないさー」を考えていたのです。音としてもかわいいから。でもウェブで調べると、意味が思っていたのとちょっと違ったので、標準語に変更。その時に、「なんとかなるって」と書いて、いったん仕上げました。が、なんかしっくりしない…。そうだ、そうでなくて、「なんてことないよ」だ! と気づいて修正。この最後の段落を追加した次第です…。

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2019年5月10日 (金)

東京外大トップの略歴は西暦、それに名前が…

4月からの新学長インタビューの連載で、東京外国語大学の林佳世子学長を、2019.5.9木の大学面で取り上げました。インタビュ-イーの経歴をいただきましたが、表記はさすが、国際的な大学とあって西暦で統一されていました。いつもだと和暦表記のものを西暦に直すので、「間違いないだろうな」と気を遣わなくてはいけないのですが、そのストレスがなくて嬉しかったです。

平成から令和というこの5月の改元で、この問題も話題になりましたよね。有識者や一般人の意見をあれこれ聞いて、私が思うところは「公式なものは西暦を主にして、和暦を副にするのがいい。どちらか一つなら西暦だけど、和暦を大事にする人のことは否定しない。今は官庁が和暦を主としているから、官庁と関係が深い組織(大学はもちろん、官庁相手のビジネスをする企業)は和暦が主となっている。そのため国際的にも広く通用する、新聞報道でも基本とする西暦が副になってしまっていて、不便だ」というところです。多くはこの感覚なんじゃないかしらん。

それから、気づいた人もいるかもしれませんが、学長の下の名前と私の名前が字まで同じです。「名刺交換をしたらこのことを伝えなくちゃ」と取材アポの段階から思っていました。そうしたら。学長もわかってらして、それどころか結婚前の旧姓が山本だったというではありませんか(もしかしたら山元という可能性もあるけれど未確認)! 同姓同名だったなんて。それで東京外大と博士教育で連携する電気通信大学の担当教員にも、同姓同名がいる(以前のブログで紹介しています)ことを口にすると、そのことも知っていました。すごい。西東京の隣接地にあって、東京外大の学長の旧姓名、電通大の正規教員の名前、電通大で非常勤講師をして取材で出入りしている記者の名前、が字まで同じだなんて。そんなにありふれた名前だったとは。希少な方がカッコイイ気がしますから、ちょっと残念、笑。

取材時に驚いたのはここまでなのですが、インタビュー執筆時に、送ってもらった経歴を手にしてもう一つ、驚きました。林学長も学部と修士でお茶の水女子大出身だったからです。小さい大学なのにこの同姓同名が、3人そろっている…。そのうち3人が一同に会う場が出てくるかもしれない。それは西東京の大学という関連か、はたまたお茶大の同窓会か、果たして…?

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2019年5月 6日 (月)

改元挟んで友人別荘に行くも

平成から令和へ、改元を挟んだ10連休がとうとう終了です。今回私は、久々に会う友人の別荘にお邪魔して、大いにリフレッシュしました。ちょうど4月30日から5月1日に出向いたので、行く前は「きっとテレビを見ながら、改元や皇室のおしゃべりをするだろうな」と思っていました。ところが。彼ら夫婦のその別荘ではテレビも新聞も置いていなかったのです。そのためなんと、滞在中にこのテーマがまったく浮上しなかったことに、後に気づきました。こちらとて頭に浮かばなかったというのは、不思議です。衝撃的でした。通常だと職業柄もあるけれど、「だれもが社会一般の流行や動向をキャッチしようとするものだ」と、それが当たり前だと思っていた。そんな当たり前が、こんなにも簡単に当たり前でなくなってしまうのか…。ある種の価値観の転換が、改元を挟んで、改元を意識しなかったからこそ生じたわけです。なんとも矛盾に満ちた? 不思議な実体験となりました。

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