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2019年7月

2019年7月31日 (水)

お盆を控えて慌てる

お盆は仕事に余裕がある時期ですが、それに向けての対応で今、大わらわです。まず「お盆は取材アポも入らないから」と、気になっていた案件をどんどこいれました。今週、来週と大学の研究科長とか学長とか、幹部の独自取材はなんと8本にも上ります。一方で、お盆の期間は、発表ネタも入らないので「大作り」と呼ぶ、大きな読み物記事を載せます。記者の間で割り振って準備をするのですが、その締め切りがちょうどこの頃に入ってきます。それで「えええっ、この締め切りでは原稿を書く暇がありません!」という状況に。いえそうなんです、毎年のことなんですよ。まあ今年は、取材を入れすぎたというのが反省点です。

実はこのところ、「大作り」にあたる解説の視点を強めた記事を、大学面で多数、書いてきました。「内閣府の統合イノベーション戦略」「国立大の施設整備費問題」「国立大向け 内閣府の新交付金と運営交付金の傾斜配分」などです。国立大学ものはけっこう複雑でもあり、簡単に書けるニュースなんてものは頻繁にはなく、それで大きめのスペースを使って発信します。でも今になってみると、「しまった、なんとかしてひとつはお盆のテーマにおいておくんだった」という気がしないでもない…。いやでも、政府の動きがある春から初夏、旬のうちに書いてしまわないと、もったいないのもある。もっと上手に調整すればよかったなあ。未だにそんなことをいっているベテランなり…。

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2019年7月26日 (金)

大反響、と思った国立大学の交付金のニュースが

先日、「これは大反響間違いなし!」と意気込んだのは、内閣府の新事業「国立大学イノベーション創出環境強化事業」で明らかになった中身でした。6月27日(木)の一面に掲載。ところが反応は「?」。悔しい心を抑えつつ、その後のまとめ記事を7月25日(木)の大学面で紹介しました。合わせてのニュースイッチでの展開が以下です。https://newswitch.jp/p/18564  

この案件、19年度新予算として1年前から弊紙は大きく書いてきました。今回、具体的な事業の中身を取材して「おおっ」と思ったのは、補助金ではなくて交付金の形だったからです。補助金は特定の使い方で縛られていて、研究ものの補助金ですごい金額が付くと「使い切れない」という悩みが出てきたりするほどです。ところが交付金は、使途が決められていない。つまり、「ほぼ10年で1%ずつ減って、近年は横ばいのまま、傾斜配分が入ってきた運営費交付金」を補う、強力な資金になるわけです。これが大きい。私だって実は取材に出向いて、「交付金でするって、どういうこと? 運営費交付金以外に国立大では聞いたことないよ」って思いましたから。それで1面掲載を希望したわけです。

このとき、掲載日にも気を配りました。というのは取材先に内部了承の要があって、「もう少し待って」という状態だったのです。さらに6.28金には、全国立大に声をかけたという説明会があり、その案内が中身は伏せたままで出されていました。のでぎりぎりの木曜掲載。「よしっ! これでヤフーやらニューズピックスやらで配信されたら、『なんだなんだ、説明会の内容ってこれ? すごいじゃん!』って国立大関係者(出席する事務長レベルの人を中心に、役員クラス)の間で話題になると思ったのです。かっこいい! うっとり、です。…ところがこれ、他のウェブニュースではまったく取り上げられなかったのです。それどころか! 弊紙の公式㏋でも、紙の紙面と構成が異なっているために見つかりません。問い合わせたところなんと、政治経済系のカテゴリーに「放り込まれて」いました。そう、「これ、科技じゃあないし、うちは教育のカテゴリーもないし、なんだろうね」って感じで放り込まれたんだと想像します。それで気づきました。「私が書く案件は、内容に加えてカテゴリー分類でも単純でないから、扱いがイマイチになってしまうんだ」って。

他メディアの反応も同様です。この件、どこも書いてきませんからね。通常、国立大の運営の話は文部科学省内取材へ出向く、一般紙の社会部教育担当の記者が手がけています。対して内閣府は担当がものすごくいろいろあるものの、科学技術・イノベーションの政府全体戦略は一般紙の科学部記者がウオッチしています。今回の案件は、その狭間。業界用語で「お見合い」と呼びます。「内閣府だから科技の記者がするでしょ」「高等教育は社会部でみているわけだから」と、どちらも相手の様子を見るだけで、動かない。「何が何でも!」という情熱に欠けている(笑)。そのため、産学連携で「科技と高等教育のどっちつかず」を標榜する私としては「敵なし」です。いいですねえ、ライバルがゼロの領域でぐいぐい出て行く創造性。まさにイノベーションです。将来、花が開いたら、ですが(笑)。他メディア(一般紙も、ウェブメディアも)が反応してくれないと、「これ、たいしたことない話だったのかな」「まさか記事が間違っているのではないだろうな」って不安になる。でも「ついてこれないくらい創造的な仕事をしているんだ」と、前向きに解釈することにいたしましょう。

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2019年7月22日 (月)

ペーパーレス会議と近視・乱視・老眼対応

文科省の科学技術・学術審議会の下部組織など、いくつか委員をやっていて、2019年2月から(と思う)の任期で「はじめまして」の挨拶が多くありました。悩むのは「眼鏡かコンタクトか」です。見た感じとして、自分はコンタクトの方が好きなので、第一印象としてはこちらで行きたい。つまり初日はコンタクト、二回目以降は眼鏡という戦略です。ところが最近はもう、「そんな甘いこといっていられない」状態なのです…。

まず、ほとんどコンタクトだった生活に転換があったのは、40代半ばで始めた老眼対応です。遠距離の近視(+乱視)のから近距離の老眼(+乱視)まで、累進焦点レンズの眼鏡に変えて、これ自体の見やすさは良好で喜んでいました。一方、コンタクトは「近視と乱視と老眼の、どれか二つしか対応できない」といわれ、あれこれ調べた挙げく、右目と左目を使い分ける(例えば遠くは右目で見る=近視対応レンズ、近くは左目で見る=老眼対応レンズ)に走りました。あまりよくない手法だとも聞いたのですが、コンタクトはたまにしか使わないから、いいとしちゃいました。これで当初は「通常は累進焦点の眼鏡」「おしゃれしたい日はコンタクト」とやっておりました。ところが。老眼、進んでくるんですよね…。

眼鏡はさらに調整を進めた二つ目の累進焦点眼鏡を作りました。コンタクトはもうごくたまにしか使わなくなったこともあり、以前につくったもののまま。そのため、かなり手元が見づらいのです。そして先日、「これはアウトだわ」と思った審議会の委員会は、「ペーパーレス会議」なのでした。タブレット端末の画面の中に、操作のリボンなどの枠を配した上で、書類が出ています。ち、ちいさいじゃんこれ。紙ならさりげなく遠くに追いやるとか、ぐっと目に近づけるとか(老眼対応を何もしていない眼鏡の人が時々、眼鏡をはずしてこれをやっています)できます。でもタブレットでは…。軽いといっても、事務方が説明している間中、手に持っているわけにはいかない。この日は眼鏡でしたが、「私のコンタクト使用ではまったくお手上げだわ」と思いました。ぐすん。もうどっぷり、眼鏡生活となるしかないのかもしれません…。

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2019年7月11日 (木)

今は春?!

毎日、涼しいですね、という本日は19.7.11。毎朝、いや前日の夜から、服装に悩んでとっかえひっかえ状態です。冬から春にかけての4月あたりと同じ状況です。と、それで思いました。そうか! 今は夏だと思っているからワードローブが合わず困っている状態です。「今は春」と思えばそれに合わせた服装チョイスで、なんとぴったりではないですか。うーん、モノは考えようです。

さらに梅雨明け後も今夏は、冷夏かもとの報道があります。酷暑で体を壊す心配はありません。涼しくても施設内は冷房がそれなりに入っている点には注意がいりますが。「冷夏なんて久しぶりに聞く言葉」でちょっと新鮮かも?! モノは考えよう、前向きにとらえることにいたしましょう。

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2019年7月 8日 (月)

空腹抑制のスムージー、話は個人差と集団差へ

春からランチ前に緑黄色野菜のスムージーをとっています。朝食時に自宅でつくるというのは、女性誌などでもよく紹介されています。が、私はその栄養面に加えて、重要な狙いがありました。「食事の取り方として、野菜を早いうちに口にすることで、血糖値の急上昇が防げる」といわれるでしょう? ということは、「食事前に野菜をとっておく(スムージーならオフィスの席でとれる)と、血糖値の急上昇・急低下が防げて、つまりは夕方の空腹が抑えられるのでは」と考えました。どうもそれが大成功! 毎日、続けています。

さらに夏場は「乾きを感じる前に水分を」といわれて、でも午前中取材なのに飲み物が出てくるかわからないし、というのにも対応します。つまり、取材の前後に飲料として口に含むというものです。そのためのボトルも工夫しました。水と違って普通のPETボトルでは詰まってしまうからです。選んだのは、コンビニに売っている焼酎のボトル。高さ13センチメートルほどの円筒形です。普段は固め(その方が栄養はみっちり)で、スプーンですくって食べます。が、出先での飲料を兼ねるときは、より水分を多くなめらかにして飲む、という訳です。どうです、完璧でしょ、笑。

この習慣を始めた頃、「職場で、それ、何?っていわれるだろうなあ。まだ続くかどうかわからないから、私からは言わないでおくとしても。透明ボトルにがっつり暗緑色の粘性物質が入っているのだから、自席でスプーンですくって食べていたら、気づかれるだろうなあ」と気にしていました。そうしたら。3日目ころでしょうか。同僚で席が二つ先の女性記者に気づかれ、説明することになりました。ところが隣の席の男性記者は、まったく気づいていなかったということが、おしゃべりにより判明しました。私は「男性は視点が一直線で、集中力が高い。女性は近くがちゃんと確認できて、並行処理能力が高い。そういう傾向がある」と本で読んで知り、実際の経験でも以前から思っていました。その傾向が、今回の個人例でも当てはまったようです。

私、「文系と理系と」とか「男女では」とか「スポーツ好きと芸術系では」と分けて考えるのが好きなんですよ。もちろん、個人差はあります、大前提です。「スポーツの世界チャンピオンの女性は、多くの普通の男性より身体能力が高い」だろうから。だけど「男性集団は一般に、女性集団より身体能力が高い」でしょ? だから「個人差」を把握した念頭に置いた上で「集団差」を議論することが大事だと思うのです。片方ではだめです。個人の思い(ミクロ)も、社会や政府としてのあり方(公的資金などマクロ)も大事。両方です。

お~、うまくまとまりました! 今時だと「男女は能力に差がない」って言い方がされたりするでしょう。でもちょっと乱暴かな、もうちょっと上手な言い方がないのかな、と悩んでいたのです。「個人差は大きいけれど、集団で見たときは傾向として差がある」または「集団差はあるけれど、それより個人差の方が大きく効く」。私はこの表現で参ります!

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2019年7月 5日 (金)

科学技術記者の文理比、男女比は

非常勤講師で科学技術コミュニケーションの話をする中で、学生に「科学技術系の記者の文理比はどんな具合だと思う?」と挙手してもらっています。「理系が7割、5割、3割。さあどれだ?」というわけです。その後の私の答えは「一般にこれくらいですね」「ちなみに日刊工業新聞ではこれくらい」と出すのですが、先週の講義ではこの数値が変わりました。弊社の春の人事異動の結果です。

そう、今春から弊社の科学技術部の記者はついに、「全員が理系」となったのです。もう少しいうと大学院修了が大半で、うち修士号取得者が半々です。すごい変わりようです。私が入社した頃は科技部で2割くらいでした(全社ではごく少数、数%でした)。

男女比も聞いてください、なんと「8割が女性」となりました。私が入社したときは「初の科技部女性」でした。ちなみに工学分野の大学や企業の研究者は現在でも、女性比率が6%。研究職は大変だ~。女性の比率と活躍がうんと増えた企業、ある意味で先進の企業を考えると、少し前にあった「資生堂ショック」が象徴的です。育休やら時短やらをとる女性社員(確か美容部員が中心)があまりに増えて、「育児中の女性だからといって、優遇ばかりしていてはもはや回らない」と、夕方以降や土日のシフトにも入ってもらうように舵を切っています。人を大事にしながら組織が生き残れる仕組みに変えなくちゃいけない…って、これから大変です。

私は授業で余裕があると尋ねるのは、「理系記者と文系記者、どちらがどんなふうにいいか?」というものです。受講生は理系だから、理系がよいと思いがちです。でも、文系記者の方が、記事としてはわかりやすいものが書けるというよさがあります。「情報の発信側(理系の研究者)に寄りすぎても、情報の受信側(弊紙だと企業の企画など文系も少なくない)に寄りすぎてもよくない」と伝えています。「多様性が社会を豊かにする」という観点は、分野によらず大事だなと私も思っています。

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