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2019年9月

2019年9月27日 (金)

風邪薬はストレス解消のために飲む!?

風邪の話なんて時季外れと思うかもしれません。私は今は大丈夫なのですが、8月の概算前に夏風邪を引いてその時の話です。4月にも2回の軽い風邪があって、頻度が多いのが情けなく、気分的に不安定な形で霞が関ビル内の病院に行きました。ちなみにここは職場から近いことから、大変頼りにしているところです。私は内科はもちろん、婦人科、耳鼻咽喉科、眼科、皮膚科の各科の受診実績がありますよ、えへん!(と威張ってみます)

心配性の私は、「たいしたことのない病気での薬の副作用で、スティーブンス・ジョンソン症候群になったらどうしよう」という怖れを持っています。初めてこの病気の解説記事を新聞で見た時には、震えあがりました。どうってことのない薬で起こる重篤な副作用です。知らない人が多いんですけれどね。発生確率は低いけれど、それは国民全体で見た時に低いっていうだけの話で、自分にとっては有無の二者択一です。「風邪ごときで失明だなんて、絶対に嫌! それなら風邪薬なんていらないっ!」って思うのです。今回、漢方もやっている女医さんが診察の担当で、私は「喉が痛いかなと思った程度で、注意深く対応するのに必ず風邪を引いてしまう。症候群が怖いので、市販薬も飲んだり飲まなかったりして、そのうち悪化してひどくなる、の繰り返し。でも飲んでも飲まなくても結局、1週間は直らないというのが正しい状況ではないか。そもそも風邪では対症療法しかないと聞く。また市販薬はどれも総合感冒薬で、必要ない成分もたくさん入っていて、ますます副作用が不安。どうしたらいいの!!!」って訴えました。

これに対する女医さんの返答が個性的で、「飲まないのもストレスでしょう」って感じの答でした。ストレス? ストレスってどういうこと? その後の説明で理解したのは、「風邪薬は対症療法でしかない。喉痛、咳、鼻水などの症状が生活の上でストレスとなるので、それを薬で抑えるというもの。だから服用で副作用が心配というストレスの方が強いなら、薬は飲まなくてもなんら問題はない」ということでした。根治しないと大変な大きな病気なら、薬を止めるのは問題だけど、風邪は「薬? 好きにすればいいよ」ってことなのです! これ、目から鱗でした。なんと、今まで100回くらい?風邪を引き続けてきたのに、この年になってようやく到達した悟りの境地…(笑)。

そのうえで、喉が痛みだしたら即、服用して、何度か続けることで風邪に移行するのを抑えられるという漢方薬「小青竜湯」を処方してもらいました。風邪にならずにすむ、とファンが多いそうな。漢方とか天然物とかだって危ないものはあると私も理解していて、でもこれは漢方の中でももっとも安全なタイプだとか。今後、危ない時にこれを服用してうまくいくといいなあ。

でもダメでも、まあいいです。悟りをひらいたから。つまり風邪を引いてしまったら、「その日の仕事(原稿を書いているだけの日と、講演の予定が迫っている日とでは選択が違う)を考えて、仕事
の影響を抑えるために対症療法として西洋薬を飲む。病院処方なら咳、鼻と特定の症状だけの薬が用意されているし、ここで漢方薬を選ぶこともできる。あとはもう、低空飛行を1週間から10日間、続けて直るのを待つ。それだけ」。

それにしてもストレス解消のために風邪薬を飲むものだとは。通常の精神的なストレスであれば、お酒とかケーキとか、好きなもので解消を図るもの。でも体にとってのストレスという意味では、風邪の各症状がストレスなんですね。なんか私、一皮むけたかも。さてまもなく下期入り、これからの私は今までとは違うのよ~!

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2019年9月16日 (月)

組閣と、大量執筆

「若い者にはまだまだ負けん!」と息巻くおじさんがいると耳にしますが、そんな気はまったく起こさない私。「若い人が得意なことは若い人がして、年長者は若い人ができないことをする」のが当然、とモットーにしております、笑。とはいえ、そんなことを言っていられない時は、「周囲に求められていることをする」ためにしようがないのでエネルギーを費やします。組閣と仲間の休みがあったこの週がそうでした。

私は内閣府科技担当の竹本直一新大臣の、官邸での5分間会見と、その翌日の30分会見に出席。官邸会見は「頭から8人」と掲載数が決まっていて、科技担当はいつも遅いのが幸いするなどで、執筆はせずに済みました。竹本大臣、どんな人かって? そうですね。建設省の役人出身(審議官までやった?)で55歳で初当選の78歳。最終学歴に「米カリフォルニア大院」と書いたメディアもあったけれど、どうも役人時代の派遣(公共政策の授業を大学院で受けた感じ?)なので、正しくは京大法学部と思う。保守派人材で固めた今回の安倍政権の1員、ということを加えて、経歴から想像するイメージ通りの人、といっていいと思います。私がちょっと気になるのは、基礎研究についての質問に対して、「米国大学は国防で軍から資金をもらって、自由な発想で研究をしている」とか「ノーベル賞の数を日米で比べると、日本は基礎研究能力が劣っていると言わざるを得ない」といった発言(ともに2会見で同じ同じ内容を言っていました)です。大学教員などからすると「えーっ」って感じだと思うんですよね。防衛庁の研究予算の獲得は賛否が大きく割れているテーマだし、日本の基礎研究力は絶対的に劣位だなんて感じでいわれると、ねえ。ちょっと乱暴かな、と思いました。

さらにその後の20金は、うちの月祝付と翌火付をつくる、いわゆる「追い込み」日。さらに私は翌週を休むので、それなりに「置き土産」を書いていかなくてはなりません。いったい記事をいくつを書いたことか…。休み中にそれらの記事のゲラが、会社貸与スマホに送られてくることになります。ええとそれで数えると、頁の頭クラスが4本、通常レベルのものが4本、「豆」と呼ぶお知らせ記事など小さいのが4本…。「これ、違うんじゃない?」と問い合わせが来た時のために、これだけの分の資料をある程度は、旅行先に持っていくつもりなのですが、こんなにあるのね…。でも万が一、ミスを出したら旅先から謝りの電話をいくつもかけることになって、それこそ旅行が台無し…それよりは、というところで持っていきます。大丈夫。若い人と違うもん。年長者はメリハリのつけ方にも長じているのです!

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2019年9月 8日 (日)

眼鏡の二つ使い

シニアグラス関連の話はそろそろ一区切りにしなくてはと思っています。だって同世代なら「あるある」で盛り上がるけれど、若い世代のブログ読者を思うとちょっと恥ずかしいからです。「本使い」を書いて区切りにと思ったのですが、定番が固まるまではと思って、様子見をしていたところ、意外に時間がたってしまいました。

眼鏡Aは数年前に初めて作った累進焦点ものです。近眼用(乱視対応入り)と老眼用が累進焦点で入ったレンズで、よく「階段など距離感がつかめず慣れなくて怖い」というでしょう。初心者は近眼矯正と老眼矯正の差が小さい方がいい(老眼があまり進まないうちに使い始める、ということも含めて)というので、近眼用も弱め(矯正視力1.2ではなくて0.8といった具合)にして、この慣れについては思いのほかスムーズでした。一方、私の眼鏡人生でしばしば浮かび上がる「フレームの耳掛け部分がフィットせず、眼鏡が頻繁に落ちてくる」問題を抱えていました。作った眼鏡店の店員さんがものすごくよくて、説明も信頼できて、頻繁にフィット感を調整しにいっていたのですが、なかなか落ち着かない。過去にも悩まされているから、きっと私の耳の形がよくないんだと思う。フィット感は人によるし、ケースバイケースで、なかなか完全に治せないのだと思います。結局、フレームの先にくっつける小さいゴムのフックで(鼻パットの工夫はとっくにし終えている)、落ち方を緩めて(全然、落ちないわけではない)我慢していました。

数年たって老眼が進んだようなので、今年に入ってから2本目Bを作りに行きました。近眼の矯正視力が弱すぎて、講演会のPPTの読み取りも、懇親会会場であいさつすべき人の顔の判別も、美術館での作品鑑賞も厳しかったから、これを強くする狙いもありました。そうなると老眼と近眼の矯正ギャップが強くなり具合が悪いため、今度は乱視の矯正を緩めるんだそうな。む、難しいですね。そしてフレームは、前回とまた違う設計で、つまり長くて、頭側(内側)のカーブが効いて先端が厚めで頭を包むようなものを選択。重さも一般には軽いのがいいとされるけれど、安定させるには少し重い方が…と相談しながらの判断です。どうぞうまく合いますようにと祈りながらでした。そして数カ月(今ですね)。フレームのフィット感は合格点。レンズの矯正が近眼はよくなるも、老眼は「普段は大丈夫だけど、うんと小さいのはダメ」。乱視対応が弱いからかしらん。もういろいろありすぎて分からない…。

結局、現状では「幅広い距離で対応できるのはB」だけど、「細かい字を見続ける時はA」という使い分けをすることになったのです。移動や取材はBだけどど、職場のPC使いはA、なのです。もう一本のA(ゴムフック付き)をカバンに入れて、出かけます。「累進焦点にしたはずなのに」と思うと悔しいけれど、「単焦点眼鏡なら近距離用(読書)、中距離用(テレビ、楽譜、スポーツ)、遠距離用(移動や観光)を使い分けましょう」というのが基本、と聞きました。眼鏡業界の販売戦略というのも、あるだろうけれど、笑。先日の社内研修(中堅以上はさぼる人も多いけれど、私はたいてい関心を持って出席する)では、PPT見ながら自分のPCでの演習で、AとBと頻繁にかけかえる羽目に陥りました…。

さらに夏場は汗でフレームが落ちやすくなります。ので、フィット感がそこそこいいBもずり落ちてくるから、ゴムフック常用のAをかけっぱなしということが多かったな…。なんかますますニッチなブログになってしまいました。そろそろやめましょう。ただ一つ! 皆さまにお勧めするのは、「非常時のことを考えると2本使いが安心」ということです。私のように「裸眼は0.01」(本当です)というド近眼の人が最近は少なくなくて、そうなるとたった一本の眼鏡が破損したら、逃げられないじゃない! 就寝時の枕元に置いたものは、すっとんでいって見つからないだろうし、まさに命の危険ですっ! 「ケースで破損を防いだもう一本がある」状態をキープしていれば安心です。弱い人は弱いなりに、多少のお金をかけつつ(メーカー品と呼ぶレンズでないと、チェーン店ではここまで対応できない)しぶとく粘る、それが私の生き方です(笑)。

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2019年9月 1日 (日)

「記者は名刺一枚でどこへでも行ける」けど、記事を通じての浸透度を概算取材で知る

概算要求は初夏の時点で「今年はこれが大物だ」と見えてくるケースがあります。その場合は早々の記事化を狙います。例えば卓越大学院プログラムは、たしか6月の段階で「要求100億円」まで入れて一面トップを掲載しました。2019年度はどうかというと、私の担当においての大物はなく、よってお盆があけて具体的な情報が入ってから動きだしました。1件目は「省内の担当は、この部門かな。課長は親しい相手だし」と推測しての連絡が「正解」で即、取材にいって即、出稿となりました。我ながらスピーディーな展開です。

2件目は担当だろうと推測する課の規模が大きく、全体としても親しい先ではありません。それでも「あっ、△さんなら!」という相手を見つけ、そのルートで担当者にアポが入りました。名刺交換後に「△事業を時々、書かれてますよね?」との発言が。「そうです、そうです!」と勢い込みます。やったあ~。だって△事業は応募の大学間でも超関心が高いにもかかわらず、一般メディアがまったく反応しないもので、「うちの独壇場」です。それについて言及してくれたということは、「他メディアとは違う日刊工業新聞が取材に来た」という認識だということ。これなら安心して取材が進められます。

3件目は実は課より大きな組織としても、行ったことがない部署で悩みました。が、その組織トップの幹部名Aさんに気づきました。そうかAさんが7月の新人事で着任だったわと、ここで仲介してもらって担当の課長に出向きました。ラッキー。初対面の時の定番、「弊紙は主読者は企業ですが、私は大学・産学連携担当として大学と、産業を中心とする社会のつながりを取材しています」と自己紹介します。すると「私はこの間まで◇大学に出向(事務系の理事)していたのですが」と地方中堅大学ながら、何回か書いた大学名が出てくるではありませんか。「▽学長に時々、『こんな記事が出てたが、知っているか』って切り抜きを見せられていました。専門紙(うちは産業専門紙)とは思えないしっかりした内容で、関心していました」って。それ、私の記事に間違いありません! そこで関連施策全体像を聞き、さらに別の課長補佐をその場で紹介してもらって取材して…。ばっちりです。

4件目は以前から親しいところ、「すみませんお時間、変更してもよいですか?」と甘えられるくらいのところでした。さて大き目記事はこれでひと段落。まとめ記事を書いて、それからあちこちの課へ、”ご機嫌うかがい”風にゆっくり取材に出向き、秋以降の思案に進むことにいたしましょう。

「記者は名刺1枚でどこへでも取材に行ける」って若い頃、先輩筋に言われました。でも「なんだこの記者は。どこまで信頼できるんだろう」って胡散臭く思われていると、いい情報がとれなくなるでしょう。だから初対面の好印象は大切だし、「仲介者がいる」のはその点で大きく+となります。さらに今回の2件は、「日刊工業新聞」という会社の名刺というより、私が書いてきた記事を目にしての信頼感を示してくれたわけです。こんな嬉しいことはありません。これに感謝して、少なくともこの2課は「私が得意の課」に躍進させるべく(笑)、これから頑張ります~!

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