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2020年8月

2020年8月25日 (火)

取材相手のメールアドレス提供など、大学広報は柔軟に

新型コロナウイルス感染症の流行以後、どうも各メディアで引っ張り出してくる人の固定化が進んだ気がしていました。テレビに登場する医師はまあ仕方ないとして、例えば経済紙での読書欄で「あらまたこの先生? 科技の話ではないのに」と思うようなケースが続きました。コロナで対面不可がまだ多い時期で、無理をいえる人が限られていたのだと想像します。マスメディアにはある程度、幅広い人に出ていただく必要があると思うんですけれどね、個人のSNSとは違うのだから。

それには幅広くて強いネットワークを、連絡先の把握を含めて築いていなくてはなりません。ところがコロナでウエブ取材が増えて、きちんと名刺をもらえずに終わってしまうケースが、私の場合でも出てきているのが気になります。大規模大学で広報に申込むと、ちゃんと理事クラスを取材対応者に呼んでくれるのですが、その人の名刺相当の情報をほしい(もっともほしいのはメールアドレス)と頼むと、HPの公開情報URLしか教えてくれない…ということが数件、ありました。「連絡の場合は広報を通してください」っていうのですが、でも私たちの仕事では「これって間違いかも? 当事者に確認しなくちゃ、締め切りまで30分!」ということが起こるわけです。その時に広報のオフィスの固定電話に電話したら、在宅勤務で誰も出ないとか、メールしたら返事は翌日だとか、困るのですよ。取材相手と親しくなれば、取材時に本人に携帯番号を教えてもらうようにするのですが、さすがに大学の役員だと失礼かなと私も遠慮する面があって。急ぎの時には当事者と広報とその他数人に一斉メールして、どこかしらからは返事がもらえる、という形でなんとか今までやってました。先の官僚的な広報に百歩譲ってですよ、「では広報の携帯電話を教えてください」と伝えたところ、「個人携帯しかもっていませんので。オフィスに電話をいただいて、そこから広報の担当者個人に連絡します」って。それで急ぎの時に間に合うの? 以前は対応の優れた私立大学だったんですけれど、上司が管理主義者に変わったのでしょうか。だって広報なんでょ? 間違った情報が記事になって、いいわけ?! という感じです。

コロナで変わるコミュニケーション。心配だなあ。管理がうるさくなると冒頭みたいな記事が増えるでしょう。親しくて携帯電話も知っていて即、連絡できる人ばかりが、メディアに登場する状況が助長されちゃいます。それじゃあ勝ち組を優遇するばかり、イマイチの大学は落ちる一方ですよ?! って、語気が荒くなって失礼しました。広報と報道メディアの関係の難しさは、やっぱり永遠の課題ですね…。

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2020年8月23日 (日)

研究開発型企業の大手2割に理系女性役員がいる!

「理系女性のキャリア」は私の、細く長く扱い続ける取材テーマの一つです。今年はその集中取り組み年に据えており今夏、ヤマ場の記事を出しました。一つは当社当部恒例の「R&Dアンケート」の中に、理系女性について聞く項目をいれた結果の報告です。8月上旬に掲載になりましたが、研究開発型の大手企業200社超の回答で驚いたのは、女性で技術職(事務職の対比、研究者や技術者の総称)から役員になった人がいる、という比率が2割弱だったことです。これ、数字高すぎて間違いではないかと思ったほどです。今、男女雇用機会均等法世代で、女性の執行役員で続々と出ています。でも理系女性は、文系女性に比べてそもそもの人数が圧倒的に少ない。なのにこの結果ですから、先進的な企業はかなりの意識で動いているようです。

もう一つ先日、60-70代で活躍している理系女性トップリーダー3人の記事を掲載しました。元IBM専務でJ-Win理事長の内永さん、お茶の水女子大学の室伏学長、上場大学発ベンチャー、セルシードの橋本社長です。こちらは女性の大学進学率がまだまだ低かった時代の世代です。何度も「女で理系?」「早く嫁に行った方がいいよ」といわれてきたことでしょう。それでここまでの社会的地位を築いた人たちです。理系女性リーダーの存在意義や、そのための方策を話してもらいましたが、さすが説得力があって、私も元気づけられます。

というわけでこの二つを一度に読める、弊社のサイト「ニュースイッチ」をどうぞ。https://newswitch.jp/p/23468

ブログの最初に、取材テーマとして「細く長く」といいました。これは女性活躍推進の歩み自体が、細くでよいから長く継続する必要があるから、というのが理由の一つです。そして理系出身の私も、「ウエブでヒットするテーマではないけれど、私が書かずして誰が書く」という思いで、30歳のころも、45歳のころも、そして再び、集中期間をつくって取り上げているわけです。ここまで来て、他メディアにはない内容のコンテンツで、磨きがかかってきました(ちょっと自画自賛、笑)。だって大企業の2割に理系女性役員がいるって、ある意味、大ニュースじゃあないでしょうか? 女性活躍推進にかかわる皆さま、記事がお気に召したらどうぞ、ウエブで拡散してください~。

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2020年8月17日 (月)

PC移動の電源は

私の職場では交替制のテレワークが続いていて、自宅と文科省、取材先(対面OKが出た相手の場合)と、会社貸与PCを持ち歩くことが定着しました。5月に「テレワーク、始まる!」となって、急いで自宅用の電源アダプターを購入したのは正解でした。これで文科省記者クラブにも、自宅にも、会社PCに対応する電源アダプターが一つずつ、マウスも一つずつ(自宅では、自宅PC用のものを転用する)となり、持ち運びするのはPC本体のみとなりました。これでばっちり、うまくいっているつもりでした。

ところが最近、気づきました。「移動するPCに、いっつも充電器がはまったままだわ」と。外してみると…、そうです、充電器がぐっと重いことを実感しました。以前は会社PCを持ち出す時は、記者会見場だったり、本社でのノーベル賞対応だったりと限られていました。その場合は電源アダプターを持って行かずに、充電器をはめたPCで操作していました。だから充電器は必須だったわけです。でも今は、自宅にも文科省にも電源アダプターがあるのなら、重い充電器を持ち歩くことはないかな、と考えます。

でも。やっぱり「ブチッ」と電源コードが抜けるハプニングに備えて、原稿執筆時には充電器がはまっていた方が安心です。隣の同僚に「PC操作、教えてくれる? あ、今そっちに持って行くから」と自ら電源コードを抜くこともあります。でも(こればっかりですみません)。取材や委員会傍聴の仕事が中心の日は、「今日はメールチェックとウエブ検索程度」という時もあります。原稿を書かないでいい、という状況は嬉しくもあって(笑)。ちなみにお盆時期の今頃は、そういう感じですね。充電器の取り外しをあまりにいろいろすると、間違えそうで、悩ましいです。

それで、PCにくっつけた付箋メモに記載を追加しました。これまでは「プリンター選び」(自宅のか、職場のか選択する)と、「ワイヤレス オン/オフ」(自宅は無線のワイヤレスゆえオン、職場は有線ゆえオフ)と書いていたのですが、「充電器」と。これなら、「そうだ、今日は充電器を外して持って行こう」という時だけ、注意を払う。それ以外の日はセットしたままでいい。ついでに「マウス」もメモ。実は先日、デスクの代替で本社に上がったのですが、マウスを持って行かなかったので、機敏さの落ちるタッチパッドてセコセコと操作する羽目になりました。原稿執筆デーではないのでよかったのですが、それでもメール返事は「明日にしよう」と先送りでした。PC全般にいえることですが、持ち歩きノートPC周辺も「なんだか便利なんだか、不便なんだか」ですねえ~。

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2020年8月 8日 (土)

テレワークに影響する「自信」

お盆入り前はいつも、お盆用の1頁企画(社内では、大づくりと呼びます)の記事執筆やら、お盆明けの取材アポの確定やら、お盆とずらした夏休みでもまた、準備の記事と前後の取材アポとで、あれこれ抱えてしまいます。今回も取材先の休みにかかって動かなくなるから、「ちゃんと間に合うだろうか」と失敗なケースが出てきました。でもようやくめどがつきました。さらにお盆明けの取材で「私がかつて△担当になったばかりの時に、山本さんから取材依頼があったのを覚えています。その時は取材が設定できずにすみませんでした。今回は楽しみにしています」といった先方の反応が2つ、続きました。地方著名大学と、企業と一つずつ。けっこう以前の話で、私ははっきりとは覚えていないのですが、先方は広報セクションとあって、記録を残していたのではないでしょうか。「取材が成立しなくても、きちんとした対応をしているということが、数年先に効いてくるんだな」と嬉しい気分で3連休に入りました。

それでようやく私、気付きました。「私は時々、ひどく不安症、心配症の状態になるけれど、その傾向は普通の人より強いのではないか」ということに。ずうっとではないんですよ。基本は楽観的なタイプで、だからなんとか乗り切ってきた。更年期に不安症は強く出たけれど、それも過ぎ去ったと思っていた。だけど実は、私のこの傾向は長年のものなんだ、と。

不安定な時期は、「この件、うまくいかなかったらどうしよう」とか「厳しい取材先だから、『あの記事は心外だ』なんてクレームがくるんじゃないか」とか不安が消えない。そうなると、そのほかの仕事にも必死になって、やってもやっても、出来が悪くて手を抜いたらいけない気になってしまう。ところが各種の対処がうまくいき、取材先からほめ言葉をもらい、「ニュースイッチ」でウエブ記事の反応が高いと聞いたりして、そうしたらもう、全然大丈夫。「今日はこの辺で切り上げて、官庁のうわさ話が出ている週刊誌でも読んじゃおう~」といった余裕が出てくるのです。ひゃああ。考え見ると若い時からそうです。早いうちに心療内科に出向くという選択肢もあったのかもしれない、と振り返ります。でももう定年退職まで5年を切っているし、新型コロナウイルス感染症でテレワークが今も続き、ゆっくりできる日が比較的、つくれているし。今から、当たりはずれが大きいといわれる診療内科に、行くほどでのことではない、よねえ。

それでまた、気付きました。新型コロナでテレワークを導入したら、仕事量がかえって増えてしまったという人は、私に似た不安症で、私以上にセンシティブな人ではないかと。会社の管理が甘くなったから「さぼれるじゃん、ラッキー」とずるく振る舞える人の、対極です。「『通勤時間の3時間も浮いたのだから、もっとレベルの高い仕事でないと』と上司は見ているんじゃないだろうか」「他のみんなは上手にライフワークバランスができているのに、私はどうしてうまくこなせないんだろう」って、平常時よりいらいらして、その結果、長時間労働になってしまう…。客観的にみて仕事のレベルがどうかというよりも、「自分に自信がある」かどうかが、決め手になるのではないでしょうか。

平常時の環境が苦しい人であれば、テレワークでストレスが減っただろうと以前のブログ(新型コロナの、はやり始めの頃)に書いたのですが、その逆の人もいるんですね。感じ方も思いも多様なものを想像して、自分と似た人にも自分と違う人にも気を配る。そういう幅の広さがきっと、年長の社会人に求められるものなのでしょう。

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2020年8月 2日 (日)

今年のバーゲンは服ではなくてカバン

コロナでずいぶんいわれましたからね、遊び歩いちゃいけないって。友達との約束もできないし、イベントもないし。でも休みの日は楽しいことを何かしら入れたい。映画ビデオはもちろんたくさん見ているけれど、もうそれだけでは耐えられない(笑)。で、バーゲン巡りです。これ、買い物ですからね。まあまあの生活必需品の。そう言い訳しつつ。

でも当然ながら、服を大量に買う形にはなりません。テレワークが増えて、イベントが減っているわけですから。ある日は4時間ほどで書けたのに、買ったのはポーチと文具の小物二つでした。そんな中でなぜかカバン類を多数、入手という展開になっています。ブランド志向ではないので、お値段は手ごろであることが必須ですが、目が相対的に、服売り場よりもカバン売り場に向いたのかもしれません、笑。

最初は、持ち歩きのPCをがっちり守りたいときに使うデイパック、合成繊維のラベンダー色。それから、7月からレジ袋がもらえなくなって、出先で買った小物をそのままほおり込める大きいデイパック、同じく合繊のラベンダー色。後者を購入して、前者は「いらなかったな」と反省しましたが、まあ安かったので気にしないことにします。

それから、おしゃれ仕事で使うA4が入る牛の皮革のベージュのハンドバッグ。横置きにしても中身がこぼれないよう入り口はマグネットで止められます。これなら、仕事関係の資料を飛行機内で予習する時、離着陸の際に前のシート下に押し込んでも、中身がこぼれません。当面、飛行機に乗る予定はありませんが。あ、でもこれを持って、例の京都・日本電産の永守会長取材に出向きましたからね。ここ数カ月で唯一のおしゃれ仕事です、笑。

さらにもう一つ。おしゃれスカート姿の時に使う、小ぶりの皮革のデイパック、渋めの緑色。A4は入らないので基本は仕事以外です。長く歩く、例えばお花見とかの時に背負うものです。今週末、仕事関係の親しい人のコンサート(人口密度をとても抑えた会場で、ちょっと寂しかった…)に行くのに試して気に入りました。8月入ってようやく、梅雨も明けたことですし。なんのかのいって、まあまあ動いていますね、笑。

それで私、気が付きました。コロナで減った外出ですが、仕事をなんとか粘っていれば、年長になっても出てくるはずです。そう、頻度が減ったのなら、期間を長くすればいいじゃないですか!! 素敵ないくつものカバンはそのためにある!! 近年、疲れやすくなってバリバリ仕事はしづらくなってきた私。でも仕事もお出かけも、ペースも落として細く長く、人生100年時代を充実させていきましょう!

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