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2022年8月

2022年8月28日 (日)

理系女性役員は大企業の4分の1にいる/文科省概算1面トップ/早大VCが始動

日曜はこの1週間で、ニュースイッチ転載になった私の取材・執筆の重要記事の紹介です。今回は3本です。

1.毎夏のR&Dアンケート。部挙げての恒例のもので、記事の全体を紹介しますが、私の推しは理系女性研究者の質問項目です。研究開発型の大手を中心とする企業で、理系女性役員の実績がある社の割合が、2年前よりさらに伸びて、4分の1になった、という話です。経団連の会員企業調査では、女性役員の登用は約3割とのことでしたから、それ以上です。理系女性は文系女性より、ずっと人数が少ないのに~! ということで、本アンケートの結果を高校生や親御さんに見せて、「女子の皆さん、理系進学を第一候補にしましょう」とお薦めしたいところです。記事はこちらから。

2.久々の1面トップ。文科省の概算要求です。地域中核・特色ある研究大学向けに、研究力強化と経営改革をかけわせた取り組みを支援する事業です。56億円の要求は、年5億円×7件+施設整備20億円(公私立大向け)という内訳です。来週、記者レクがあってオープンになるのに合わせ、さらなる解説記事を出稿中。それと合わせてブログでもまた扱います。記事はこちらから。

3.早大VC、1号ファンド設立。これ、社内の上司筋から来た案件でした。なので当初、どれくらいの大きさで書くべきかわからなくて。「40行でいいよ、とりあえず載せればいいから、とか言われるのかな?」と思いつつの取材でした。そうしたら、シッカリ書いてくれ、と。100行の大物に大変身です。それだけの中身はありましたし、取材メモもちゃんと取ってあったので対応できました。記事はこちらから。

写真は早大の本部、大隈会館に向かう時に左手にあるカフェです(右手には大隈講堂があります)。Photo_20220828101201 2回ほど入ったことがあります。屋外もオシャレですが、夏場は蚊除け対策が必須と気づきました(笑)。本部での取材は近年、15回ほどあったでしょうか。早稲田カラーのパラソルを横目に通っています。

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2022年8月27日 (土)

担当外で興味大、水辺の事故防止を記事に取り上げる工夫

記者クラブ幹事の期間は、日刊工業新聞では取り上げない分野の団体や人ともやりとりがあります。先ほどの期間での一つが「日本ライフセービング協会」でした。水難事故のレスキューに入る専門家訓練や、一般の事故防止講習会などを手掛ける団体です。子どもの水の事故は夏場の大きなテーマで、記者発表の相談だったのですが、実は私が個人的に、以前から関心を持っていた事柄でもありました。それで記者クラブ幹事としてのやりとりの後に、「事故防止法の講習会で、機会があれば取材したいのですが」とリクエストしちゃいました。「えっ、日刊工業新聞で正面から扱うテーマではないのでは」と思うでしょ? そうです、それで社の特性を伝えたうえで、こう付け加えました。「論説委員が書く1面コラムで取り上げたいのです」と。

私、泳ぎが得意ではないんですよ。コラムでも書いたように、「25メートルを泳ぐ授業より、事故防止法を知る方が大事なのでは」との思いがありました。つまり自分が、講習を受けたかったわけです。勤務時間中にそれができればラッキーじゃないですか~。フフフ。

ところが紹介されたのは7月の、土曜の朝9時半からのものでした。2時間弱はかかる場所です…。まあ夏休みのプール行きととらえて、出向くことにしました。場所は東京都多摩市の「アクアブルー多摩」というプールです。初めて下車する唐木田駅から7分ほど。辺りの雰囲気が独特です。後に地図をみると、ゴルフコースや多摩清掃工場が記されていて、「この辺は市が切り開いた区域なのだな」と了解しました。

もっとも当日はそのことを知らず、変わった街だなあと思っている中で、異様な建物が目に入りました。先に写真をご覧ください。Dsc_2375

 

信号待ちの横断歩道で、目が釘付けですっっ! もっと近づくとこんな感じです。Dsc_2376

古城の真似をした宿泊施設でしょうか?? 通り過ぎる時に看板を目にしました。「市総合福祉センター」。ほ、本当ですか? 

後にWebで調べたところ、「地域の福祉の推進に向けて建設された施設です。二幸産業・NSPグループが、多摩市から指名を受けた指定管理者として管理運営をしています」とありました。企業が以前、別のことに使っていた建物を活用しているのでしょう。Webの館内写真などをみると、近代的できれいに改装されていました。地元では、変わっているって有名なんだろうな…。

プールはこの先にありました。夏休みに入ったばかり、
開館前の8時半で、すでにずらっと親子連れが並んでいてびっくり。中に入ったら、流れるプールやらスライダーやらあって、公営なのにこんなだから人気なんだと理解しました。ライフセービングのミニミニ講習は、自分も水着に着替えて、体験しながらの取材となりました。

おぼれた時は大の字になって浮いて、口と鼻を水から出せば、しばらくは大丈夫-とやってみます。「おぼれている人を見つけてすぐ飛び込んでは絶対にいけない。水辺からできることをする。例え愛するわが子であっても」と強調されたのは意外でした。が、確かに助けに入った方が亡くなるニュースが、後を絶たないことに思い至り、納得しました。「未然に事故を防ぐのが第一。子どものころから対処法を身に付けて」というのには賛同です。公立小中学校の授業に対処法を導入しているところは、ごくわずか。安全教育の重要性を意識してほしい―とコラムを締めました。

それで本ブログ、、いつもならニュースイッチに転載した記事をURLで紹介するのですが、今回はなしです。ニュースイッチ常連の私ですが、「さすがに週に4回も5回も出していては、目立ちすぎておかしいかも」と最近、思うようになりまして。ニュースイッチ転載は、重要な週1-2本に絞ることに変更することにしました。

それでコラムのような軽いものは、ニュースイッチなしのブログ紹介というわけです。「新聞紙面では8.18付に載っています。日刊工業新聞のWeb購読(有料)なら検索で、どうぞ見てくださいね」という情報提供で留めます。今後はこの形の土曜ブログを増やしていくつもりです。ご理解、よろしくお願いいたします~。

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2022年8月21日 (日)

22年8月15-21日 国立大定員抑制は理系増の施策に反する

1.一人称で語ってもらう「主張」のコーナーで、電気通信大学の田野学長が、国立大学の定員抑制をなくすべしと論を張っています。写真は電通大の講堂です。

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国立大の学部生は、18歳人口が減る中で「私立大学の経営を圧迫しないように」と原則、増やすことが認められていません。各地の政治家が、地元の学校法人(私学)の声を重視して、国に働き掛けてきたのでしょう。そのため近年、私大は新学部を含めて文系の定員増を、経営上のメリットに合致するよう手掛けてきました。それを知って「18歳人口減だっていうのに、こんなに増やしていいの?」という感想を、多くの人が持っていたのではないでしょうか。

ところがここへ来て、デジタル革新(DX)やデータサイエンスで理系の素養を持つ人材ニーズが急増してきました。文系不要論ではないけれど、理系的な学びがゼロでは困る、との声が強まっています。理系人材育成で定評のある国立大、中でも「社会ニーズの低い文系定員を、理系の定員に振り替える再編」さえできない理工系単科大学としては、「定員抑制は見直してほしい」と強く思うというわけです。記事はこちらから。

2.リバネス、博士学生のトランスファラブルスキルの研修を強化。 この「トランスファー可能なスキル」は、博士人材が持つ専門性を社会で活用できるよう転換していく力、として付けられた言葉です。同社は「それ、うちの社内研修と同じ形で展開できますよ」というわけで、大学側の支援を手がけ始めました。取材で「一般の研修会社ではこんなのは無理ですよねえ? 他に手掛けるところってありますか?」と質問すると、「市場としては小さすぎて、普通は(人材育成のビジネスとして)無理ですよ」と言われました。なるほど。記事はこちらから。

主張の記事でも取り上げた、教育未来創造会議の提言関連は、文科省の概算であちこちから動きが出てきそうです。同会議提言の解説で私も触れた「学部再編のための基金」について数日前、大手メディアが大きく書いていましたね来週、再来週といろいろ表に出てくるところです。


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2022年8月20日 (土)

「博士号でも取ってみるかな」と思ったら

初夏に新型コロナ一息のタイミングで、同世代の男女それぞれとおしゃべりする中で、同じ話題が出てきて驚きました。それが「大学院の博士課程ってどんな感じ?」という質問で、雰囲気としては「博士号を考えようかと思っているのだけど」というものでした。一人は美術の中学校教諭、一人は音楽療法士です。1人目の時は「そうか、仕事が一段落する60歳を考えて、選択肢の一つに考える人がいるんだ~」と思っただけでした。が、あまり間を置かず2人目に声をかけられて焦りました。「この感じでは、博士号でも取ってみるかな、と罠にはまる人が続出するのでは!?」と思ったためです。若い人でも新型コロナを機に、考えるケースが出てきていることでしょう。私からのメッセージをここでお伝えします。

日本では学部の学士課程って、それほど必死にならなくても普通、4年で卒業できますよね? その経験があるから「大学院の博士課程って、社会人経験がそれなりにあると、修士課程を修了していなくても入学できるんだ~」(これは正しい)に続いて、「標準修了年限の3年を費やせば、私も博士号が取得できるかな~」と気楽に考えるのだと思います。実際は違います。【博士号取得は、プロの研究者でない場合は非常に難しい】ということを、まず知る必要があります!

理系だと専門がはっきりしていて、博士課程修了か、論文博士によって博士号を取得する人が少なくありません。研究者もメーカーなどかなりいて、業務時間内の活動が博士研究につなげられるのが後押しになります。対しては文系はかなりハードルが高いです。中堅の大学や短大だと、教員でも博士号を持っていない人が散見されるほど、取りにくい。言い方を変えると「容易に博士号を出してくれない」、そういう文化なのです。私の仕事関係の知人だと、技術経営(MOT)領域を狙うことが多いのですが、20年前に(学術の世界はこのくらいでは変わらないので、今も通じるはず)東大教養学部のMOT系教授と面談(もしこの研究室に入ったとしたら、どのような研究を進められそうか、の情報交換)に行って言われました。「僕のところには過去、40人の社会人が相談に来た。入学したのが20人で、博士号を採れたのは4人」(数字はうろおぼえですが、ほぼこれくらい)というものでした。厳しさがわかるのではないでしょうか。

もっとも難易度は、研究分野・大学・研究科・指導教員によって大きく異なります。例えば医学系は容易なんだと思います。社会人博士の半分は医学系ですから。数例の特殊な患者症例を見比べただけ、みたいな専門論文も目にしますし。それからスポーツ科学も難しくないのでしょう。新しい分野なのに、この領域で博士号を持つ元スポーツ選手が目につきますから。

私の場合は産学連携という新分野の現役記者というのが、活動推進の上で大きな力になりました。「これまで言われていないことだが、こういう事実があるのではないか。それを科学的手法で明らかにできるのではないか」という「仮説」を持って、だいたい8大学8教授と面談に回りました。社会科学系や著名大学の教員は「研究は一人でするものですからね。できがよければ学位になるでしょ」的な冷たさを実感し、波長の合った東京農工大学のMOT系の先生(MOT系博士を出したい、と燃えていた)を選びました。活動(アンケートやモデルの調査分析)は、取材⇒日刊工業に掲載⇒簡単なデータ分析⇒査読論文執筆 という形で、つまり業務と研究を完全に重ねて取り組むよう設計しました。現役の社会人はここ(業務と研究の相乗効果)が難しいところです。社会科学系だと「じゃ、英語の論文100本を読んで」といった指示から始まるのと合わせ、時間がとても捻出できないのですよ。

博士研究は「研究」で、「勉強」ではありません。これまでに見出されていない新たな知を探し出し、科学的とされるその分野の学術作法に乗っ取って証明し、査読を受けた論文にする。これを3件ほど実現して初めて、「博士論文」にまとめる筋道が浮かんできます。シニアの社会人が有利なのは時間だけです。のんびりしていたら自分や家族に加え、指導教員にも何があるかわからないですし。私は3年+αで終えられるよう、その期間中の土日すべてを使うくらいの覚悟で臨みました。理工系のストレート学生(下から進学した、社会人経験のない学生)でも、「ほぼ毎日、研究室で活動し、何百万円もの学費を払ったのに、博士号は取れずに【単位取得満期退学】で終わった」というケースがまま、ありますからね。

ということで、「博士号でも取ってみるかな」と思った人に向けては、まずこういった状況をしっかり、調べてくださいねとお伝えしたいです。その上で、「これだけエネルギーをかけてする価値が、博士号取得にあるのですか? 取れない可能性も大きいのに」と問いかけます。返事が「自分の現在までのキャリアが、博士研究の上で大いに強みとなり、博士号取得がその先のキャリアに必ずプラスだと思う」というのなら、挑戦する価値があると思います。そうでない場合は、甘い言葉(確約ないまま、「うちで博士号をとってみたら」と声をかける教員もいる)につられると危ないですよ。これが私からのメッセージです。

最後に、写真は私の博士課程の修了証明書です。_2526 こんなものがあったんですね(笑)。卒業証書にあたるきちんとした博士号授与記は奥にしまっていて、引き出すのが面倒だったので、こちらで代替します。一部、伏せようと思ったらうまくいかず、逆に白抜きで目立たせてしまいました(笑)。そのうち、社会人博士学生の活動ノウハウを、ブログで書いていきましょうかね。読み手ニーズの強さと、自分の負担(資料は段ボール箱に入れたまま)と見比べて、思案してみましょうか。



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2022年8月14日 (日)

22年8月第2週。東工大・東京医科歯科大の統合協議、社会が縦型から横型へ&LCA

すごいニュースが出てきましたね。東京工業大学と東京医科歯科大学の統合の協議。考えもしませんでした。いえ今、振り返ると、思いあたる項目がありました。文科省の審議会の、研究大学強化委員会の委員として資料説明を受けていた時。「論文数に占めるトップ10%割合はともかく、論文数自体もチェックされるんだ。となると中小規模大学は10兆円ファンドの支援対象として厳しいな」と気づいたことを、思い出しました。それで、両大学の幹部は思ったのでしょう。「分野の異なる理系の単科大で統合するのなら、本学だってイケるに違いない。論文数も外部獲得研究費も少ない文系がない(そちらの運営負担がない)ことは、総合大学より優位かもしれない」って…。

こういう話は面白いけれど、構成員でないと自分事としての切迫感はないですよねえ。対してもっと大きな社会構造の変化は、直結しないようにみえて大半の人に影響してきます。若い頃はよくわからないのですが。若い頃は自分がいるその時点の環境にどうなじみ、どう力を発揮するのかという「今」しか、目に入りませんでした。でも年長になれば、社会環境がどう変わるか見据えて、自分の動き方を考える、つまり「これから」を考える知恵が出てきます。そう、両大学の話は幹部が、自分事としてこれからを考えた結果、と言えるでしょう。あっ、記事はスイッチに出していないので、2大学話はここまでです。社会構造の変化については次の記事に続きます。

1. 新型コロナウイルス感染症のエポックを経て今回、紹介する「縦型ヒエラルキーから横型ネットワークに社会構造が変わる途上にある」というテーマは、個人的にとても関心があるものです。記事は、技術同友会(技術者版の経済同友会)の報告書です。Dsc_2379 写真はその表紙です。付せんが付いているのは私の記事執筆上、書きこんでいたメモを隠したためです(笑)。

新型コロナの前から、縦から横へという社会変化は起きていました。大組織の発表による広報PRから、個人のSNSによる情報発信・交流へ。蓄積資産を生かした大企業ビジネスから、オープンイノベーションのベンチャービジネスへ。とはいえコロナ前は「まだ、たいして大きな変化になっていない」的な、斜に構えた見方もありました。それがコロナによって様々な切り口で、多くの人が変化を実感するようになりました。

私の場合は、定年退職まであと2年強。その後の働き方とそれに向けた準備を考えているということが影響しています。男女雇用機会均等法の第一世代として(一期生ではないですが)、縦社会で働いて、ここまで仕事を辞めずに(転職さえせずに!)やってこれた。今後の世の中は横社会だけれど全然、別の世界に転職するのが、自分にふさわしいとも思えない。縦と横の組み合わせ、つまり両方を活用しようと思案しているのです。記事はこちらから。

2.環境・エネルギーって他の研究分野に比べて、うさんくさい面が多いと思う技術者は少なくないと思います。多くの要素があって、何に注目するかで研究開発のポイントが変わる一方、「トータルでどうなの」と問われるのは、他分野でも共通です。でもビジネスとしての実用化を目指す工学系だと、技術的優位性のほかはコストや、環境負荷の一つ二つの項目に注意するくらいですむ。ところが環境・エネルギー分野だと、社会科学的だったり政治的だったり、科学的でなくても国民感情に配慮が必要だったり。一つの市場の話ではなくて、地球環境にかかわる多大な項目に配慮しなくてはならないためです。つ、疲れます。でも必要だということで、ライフサイクルアセスメント(LCA)です。記事はこちらから。

この記事、ニュースイッチの中に記されているように、紙面では7.21の掲載です。3週間前とちょっと間が空いています。これは私が、紙面記事~ニュースイッチのWebアップ~ブログでスイッチ紹介、と3段階でやっているためのズレです。各記事の掲載の順番は、この3つの前後が入れ替わったりしない。けど、「ブログで今週紹介できる記事を、ゼロにしてはいけない」というわけで、「どれを先にニュースイッチに載せるか」を思案。時事的なビビッドなものを先にします。対して「どこかで紹介したいけれど、急がないもの」は後回し。LCAはその、急がないけど伝えたい記事の一例だったのです。

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2022年8月13日 (土)

地方大学に講演で呼ばれるなら、お得な2本立てを逆提案します

7月末に某地方大学に講演で出向きました。久しぶりの遠出で、猛暑であっても嬉しい企画です。きっかけは昔々、名刺交換をしていた先生が今は理事をされていて、ニュースイッチの私の記事を見て、「中央の情報を少し、持ってきてもらおう」と思案してくれたのでした。地方国立大として気になる複数テーマを、理事のご提案に合わせて組み合わせて学長、理事、学部長など幹部向けに講演となりました。写真はその出発時のものです。Dsc_2416 オレンジ色のバッグは同じ形を店舗で手にして気に入るも、「どうしてもこの色でほしい」と2か月待ちで購入したブランドニュー(新品)です。「コロナが以前よりは落ち着いて、遠出ができる」ことを楽しみにしての、事前入手でした。

でも遠方で、交通費を手当てしていただくのに、講演1本(1時間半ほど)だけではもったいないです。仕事柄、まず「取材もいたしましょうか」と持ち掛けます。が、今回は地元支局がそれなりに食い込んでいて、私が出るまでもない状態です。そこでもう一つ、講演をすることにしました。こちらは一般教職員向けに、定番の研究成果を社会発信するノウハウ、1時間ほどです。

実は講演を2本続けてというのはけっこうきついです。足も喉も痛くなりますから。さらに今回、間に1時間の休憩をとっていたのですが、質疑応答が長引いたこともあって30分になってしまいました。2本が大変だということは以前にも体験していたので、いったんは「2部は、理系学部の教員と懇談などどうですか」と持ち掛けたのですが、先方とやりとりしているうちに「この感じでは、メディアだの文科省だのに対する文句と注文を、私が一手に受けるだけになってしまいそう」と気づきまして。それなら講演の方が、と切り替えたのです(笑)。

結果、大成功。1部も2部もそれぞれ、質問が6件ほど、多様な人から出ました。質問が多いのは聴講者に刺激があったことに他ならないので、講演者冥利に尽きます。そして2件講演をすることで宿泊も付けてもらうことができました~(笑)。

あの距離で日帰り(終了時間が早い場合、日帰りになる、と事務方に言われていました)ではちょっと…。それなら「Web講演でいかがですか」と”手抜き”したくなってしまうじゃないですか。でも初めての大学だし、フォーマルな形でない意見交換を、地方大学の幹部とできるまたとない機会でもあります。一泊を付けてもらって出向く方が、双方にとってメリットがある、と思って計画したのでした。 いかがです? 講演会2部制、または講演会+取材で、貴学でも企画してみませんか?

 

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2022年8月 7日 (日)

22年8月第1週。理工系の授業に日刊工業新聞を取り入れる

1.日本工業大学の新1年生の教養の授業「現代社会の基礎知識」の中で、日刊工業新聞の紙面を活用する授業のゲスト講師を務めました。写真はこちらです。Photo_20220807110101 同大を見ている親しい営業担当者(同世代の同性)のさまざまな企画の中で、新聞を大事にしてくれている(今時、稀有な、笑)教員側と盛り上がって、「ぜひ山本さんにやってもらいたいです!」と来たのです。嬉しいことですう~。

紙面では授業の内容を、写真を使った読み物のコラム記事にして、さらにニュースイッチでは私の感想もふんだんに入れた長め記事にしました。営業担当の彼女は、「他の大学でも絶対、取り入れたらいいと思う」と、あちこちへのPR素材にする思惑があるようです。

前半に使った”科学技術をはじめとするコミュニケーションのポイント”にあたる内容は、私の講演の定番です。大学教職員向けでも、導入の軽い部分に持ってくることがあります。演習がキモとなる理工系の大学院修士学生向けも、学部生の理系就活を切り口をする場合でも使います。さらに今回の相手は、この間まで高校生だった初年次の学生です。

普通、プロの教員がする講義だと、「社会人向けも学部1年生向けも同じ」ってことはないですよね。科技コミュも研究者の学術研究領域としてあって、そちらも学びの年齢によって線を引いて区分けしていると思います。学術分野の専門というのはそうやって、ある種のヒエラルキーを醸し出している気がします。でも「科技コミュなんて初めて」という聴講者が大半、という場であれば、年齢も学歴も関係ないわけです。演習などは違いを出しますけどね。日本工大生なら1年生でも「日刊工業新聞って、読んでみたらおもしろい」と口にして、その思いを改めて強くしました。記事はこちらから。

2.大学の研究力向上に向けた、地域総合パッケージ&国際卓越研究大学(10兆円大学ファンド)の”これから”。議論している文科省科学技術・学術審議会の大学研究力強化委員会の委員をしているので、こんなふうに委員(議論)と記者(取材・執筆)の相乗効果を発揮しています。文科省と日刊工業新聞社と大学などの、Win-Win-Win(私の造語)でもありますね。委員として東大総長、東北大総長、慶大塾長、横浜市大学などが入っているので、こんなに中身に魅かれて、かつやりがいのある委員会は他にないですよお。記事はこちらから。

ブログ執筆で今、実際に手を乗せている家PCの、家マウス(天井裏を駆け回ってはいませんが、笑)が不調です。最初、「なんで選択の操作が、おかしなところに行っちゃうの?」と分からなかったのですが、同じPCのまま、会社貸与マウスに替えたところ、問題がなくて、気づきました。そういえばもう、古いものねえ。モノって明らかな壊れ方や擦り切れが出てくると「買い替えだな」と思うのですが、そうでないと寿命のことはあまり考えなず、今回みたいに「いったい何なんだろう??」となってしまいますね…。新しいマウスは、ビッグカメラのポイントが溜まっているのでそれで、購入することにしようっと!

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2022年8月 6日 (土)

夏場の楽しいフレーバーティー

夏場に楽しむお茶の紹介です。紅茶を中心に、多様な品種やフレーバー(香り)のお茶を展開している「ルピシア」という会社・お店があります。そこで初夏に多数、購入したリーフティーを、自宅での執筆時を中心にふる活用しています。

Dsc_2284

写真はこちら。私は多様な香り(原料としては香料として書かれているけれど、モノによっては味もある気がする)を楽しみます。写真にあるものを紹介すると「茉莉花茶」はジャスミンティーのこと。「サクランボ」(紅茶フレーバー)はお店の人気定番です。夏っぽいのは紅茶の「ピーチ・マンゴー」。緑茶の「グリーンレモネード」なども、けっこういいです。今、写真の半分弱を消費した段階で、そろそろ後半戦に入ります。

6月頭の休日、のんびりしていた時に「はっ!」と思い出したんですよ。ルピシアの夏の福袋というのがあって、同じ値段で定価購入の倍くらい入っている詰め合わせが、売り出されることを。ウエブで調べると、なんと4月頭から予約販売スタートとなっています。私が適切だと思う内容と価格のパックは、売り切れていました。忙しかったからねえ、その頃は。お茶のことなど頭にありませんでした…。でも6月のその日がちょうど販売開始日とあったので、各店舗に電話して確認したのですが、どこも「予約の段階で売り切れてしまいました」との返事。販売開始日って意味がないじゃない! ちょっと頭にきてしまいました。

いったん諦めたのですがしばらくして、「そうだ、この会社は別のアウトレットの販売店舗を持っていたわ」と思い出しました。「ボンマルシェ」という名称で、全国で数件だけ営業しているようです。そこで以前、何度か利用した代官山店に行きました。そうしたら。あるわあるわ。がっちり値下げされた品々が。アウトレットなので普段から安いのですが、これだけのモノを購入できて満足しました。

ウエブでの通信販売が普及して、何も都市部にいなくてもさまざまなものが手に入るようになりました。でも今回のような限られた店舗でしか置いていない、という場合には「東京に住んでてよかった」。でもやっぱり、次回は福袋の予約を忘れないようにします。冬はまあ、飲料量がさほどでないので忘れてもいいんですけれどね。来年のスケジュール、4月の欄にメモしておくことにいたします。

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