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2022年11月 5日 (土)

メディア懇談会➀ 東京外大の企画がすばらしい

メディア懇談会(記者懇談会)の新たな企画は、学長が替わって「社会発信を強化しよう!」となった時になど、出てくるかと思います。熱心な大学で「年に1-2回をキープしている」といったところでしょうか。今日はお薦め、東京外国語大学の事例を紹介しちゃいます。以前は慣れないWeb開催だったせいか、資料の配布がなく「慌てて書いたメモだけでは、記事にする自信がない…」となってしまって。それをお伝えしたことを生かしてくれたのでしょう。すばらしい会になっているので、紹介します。

開催を企画する各大学にまず、お伝えしたいことは「小さくていいからネタ(ニュース)を用意すること!!」です。記者は記事を書くのが仕事です。多忙な中、やりくりして往復を入れて4時間など費やしたのに、「なんだネタ、ナシか…」となると落胆します。次回の案内に対しては「どうせ何も出ないでしょ」と、欠席する可能性も高まります。大学は「これを機に」と期待しての企画でしょうから、もったいないことになります。

大ネタでなくていいんです。「後期からこんなことを始めます」とか、「新しい構想を議論しています」でOK。元々、中ネタなんですから、1,2のメディアに報道済でもまあ、構わないでしょう。「新しい動き」=ニュースといえるネタか、どうか、で食いつきが俄然、変わってきます。

失敗しがちなのは、大学側は「大いに宣伝してほしい」けれど、メディアにとっては「こんなの書けないよ」という内容です。「新学部が今春、開設されました」はその一つ。「HPでしっかり取り上げている」ものでは食指が動きません。

「ニュースでないけど参考にして、気が向いたら取り上げてください」という案件も、話題の一つならよいと思います。地元メディアや小規模のWebメディアなら、動くかもしれません。資料配布にプラスして一言、案内する感じがいいですね。ちなみに参考資料は、ずっしりになっては逆効果(どこかで捨てたくなる)ですので、コンパクトにしましょう。

それで外大の記者懇談会です。まず、学長による近況報告がさっとありました。これはもちろん、OKです。私は「言語系大学としてコロナ後の定番は、対面7割、オンライン3割で落ち着く」という話に「へえっ」と思ったので、これをコラムに書きました。

その後に「現代地域研究機構構想」と「フィールドサイエンスコモンズの設置」と二つのネタが出されました。ここで私が「ナイス!」と思ったのは、新たな部局の全体像を研究科長クラスが話し、それに続いて研究者が、これまでの(新たな展開の土台となる)研究成果や活動内容を紹介したことです。記事を書く上で「行数が限られるなら、全体像(前半の話)をコンパクトに書く」ので終わります。でも今回は、この2段階設定(?)により、「具体的な内容(後半の話)も盛り込んだ、読み手の理解が深まる記事を書く」ことができました。

その後に懇親の時間もありました。私は次、午後の取材予定があったので失礼しましたが、理事や副学長をずらりと出席させていたのは、このためだったようです。「参考配布の資料などで気になった、各メディアで異なる関心を、執行部の各担当とのコミュニケーションで深めてください。次の取材のヒントをどうぞ」と。コロナ前と異なり、最近は飲食付の夕方からの懇親会は最近、ほとんど見られません。飲んべえには残念かもしれませんが(笑)、この方が双方にとって簡単で、よいと私は思いますね。

後日、広報さんと執筆のやりとりをしました。その時に「三つも書いてくれるのですか! ありがとうございます」との反応が返ってきて。嬉しいですよね。「また取り上げてあげよう」っていう気になります。

思うに同大は言語系ということもあり、コミュニケーションのセンスが高いのでしょう。写真はキャンパス入り口にあるオブジェです。同大の英語略称「TUFS」(タフス)をビビッドな色で組み合わせています。Dsc_2384 入口に門がなく、これがあるというのはユニークですねえ。

さらに。記者懇談会で、資料やおみやげの大学グッズ(文具など)を入れて帰る紙袋が、しゃれていてびっくりしました。白地に濃いピンクがあしらわれ、高級洋菓子店のもののようです。女性が多い大学だからでしょうか。そしてなんと! 資料を入れようと口を開けると、底の部分に同大の外観写真があしらわれていました!Dsc_2639  外部のデザイナーのアイデアなのでしょうか、気になります。「次の記者懇談会も、ぜひ行こう」っていう気になるのも、当然ですよね!?

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