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2023年2月

2023年2月26日 (日)

入試「情報Ⅰ」扱いは大学によりバラバラ&東工大はDSも国際化

1.東工大DSで新たな機構を立ち上げたことは、少し前に耳にして知っていました。先方の教員、職員とも親しい人がいて、「山本さんにぜひ取り上げてもらおう」と声がかかったのは嬉しいところ。ただ取材で不安だったのは「新機構のことはHPでも掲載済だし、新しい話がニュースとしてかけるかなあ」ということでした。

それで取材時には「産学連携の企業数は、他大学と比べてトップクラス? 具体的な活動では特色は何ですか」「A大学やB大学との連携って、目新しい話ですか」と裁く中で、「国際化という切り口なら、まだ他大学では動きが出ていないところだ」と絞り込んでいきました。ニュースが書けてヨカッタ。年長でも現場の1記者ゆえ、「ニュース(新しい)話がかけるかどうか」が今なお、重要な日々のテーマなのです。記事はこちらから。

2.うちは入試や高大接続はあまり記事で取り上げません。一般紙が好きなテーマでよく書くし、産業専門紙のうちが書くものではない、という判断からです。が、高校の新科目「情報Ⅰ」は別格です。現代の「読み書きそろばん」、つまり専門によらず多くの学生が学ぶべきもの、と産業界でも期待しているからです。

先に北大など3大学が「配点をゼロにする」と発表していて、物議をかもしていることを一般紙の記事で知っていました。そして私も出席した電通大の記者懇談会で、同大は二次試験にこの科目を課す、と発表したので、「よしっ、まとめよう」という気になりました。写真はその時のシーンです。Dsc_0033

ちょうど少し後に、国大協の総会後の記者会見があったので、いの一番に質問をして、会長や副会長のコメントを引き出すことに成功しました~。これでもう、仕事を終えた気になってのんびり気分でいたのですが、その会見の終わりの方のこと。

永田会長(筑波大学長)が「今日は△さん、静かだね。質問、いつもするのに」と某紙の某記者に声をかけたんですよ。そうしたらその記者が「いえ、考えていたのですが、山本さんに先に質問されてしまったので」との返事が。ひゃあ。一般紙の社会部、教育担当バリバリの記者に、皆の前で(Webだけど)そんなことを言われるなんて…。普段の私の仕事は、彼らとはあまり重ならないので恥ずかしいような、ちょっと嬉しいような。

喜んでいるだけではいけません(笑)。「これは早いこと記事にしないと、他紙も書いてくるな。電通大の時も、別のメディアが速報で配信したくらいだったし」と思って、数日後に社説でまとめました。ニュースイッチでの紹介はちょっと間が空いて本日だったのですが、たまたま朝日新聞が、同日付でこのテーマの記事を大きく書いていて。国大協の会長、副会長らのコメントも私と同様に活用していました。相乗効果で私のニュースイッチを読む人が増えたらいいなあ~。記事はこちらから。

暖かくなってきて、仕事や遊びの遠出の計画もウキウキと立て始めています。マスクも3月中旬から、はずしやすい状況にシフトします。一方で今春は花粉が多いそうなので、「今年から発症してしまいました!」とならないよう、注意をしつつ…。

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2023年2月25日 (土)

白内障⑩ まとめ 「眼鏡がうっとうしくてたまらない」という人にはお薦めします

白内障手術について、ついにまとめの回に到達しました。まず「50代など早い年齢からの白内障手術を、すべきかどうか」という問いに対しての答えを、私なりにまとめました。

多焦点や二本使い(遠方用と手元用で別の眼鏡を使う)を含めて、「眼鏡って嫌だなとは、思わない」人は、そのままでよいと思います。手術前後の通院や点眼などの負担がけっこうありますから。病院によって丁寧さに違いがあると思いますが、私の通院先に尋ねたところ「うちは標準か、少し慎重な方かもしれませんね」といわれたので、私が経験したくらいの面倒さは覚悟した方がよいようです。

それから「手術後の目よりも、それまでの眼鏡の方が細かな文字などピシッとクリアに見える」という傾向が、多焦点レンズを選んだとしてもあるようです。さらに年齢が上がって白内障の症状が、ひどくなった時に検討すれば、その時代の、さらに新しい白内障治療法を受けることができるでしょう。眼鏡が嫌でなければ、そのラッキーさを生かしてください。

一方、「眼鏡がうっとうしくてたまらない」人は、ぜひ早めの手術を検討してください。人生100年時代、多くの人が結局、白内障手術をすることになりそうです。それなら、眼鏡の不便さを早いうちに解消した方がお得です。眼鏡のかけ心地が安定しない(私は度が強くてレンズが重いのが要因だった、と手術前後の変化で実感しました)、マスクと眼鏡のツルが重なった上に、髪の毛が押されて跳ねて嫌(この間までの私)、冬は曇るし、夏は汗でずり落ち気味…。こういった問題がなくなるのですから。老眼など度数が変化して作り直したり、ドアにぶつかって曲げてしまったり(私はこれが過去、何度かあった)、コーティングが2年ではがれて「高かったのに~」と悔しがったりすることが、なくなります。

私は結局、単焦点で遠方にピントを合わせ、右目も左目も1.2に。強い乱視もほぼゼロに矯正できました。眼鏡はシニアグラス+1レベルと、老眼ももっとも軽い状態です。人生100年時代、この後の40年はこれで変わることなくイケル(手術によってピントについては固定してしまったから)というのは、すごいと振り返ります。そして眼鏡は嫌いなモノではなく、多様なデザインを試すことができる楽しいもの、になりました。写真はその例です。

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下側三つは当面の対応として、100円均一ショップで購入したもの。最上部はZoffで6600円で作ったもの。次はZoff店先に置いてある既製品、フレームが長方形でブルーという、かつては考えなかった個性的なタイプを入手するつもりです(笑)。

それにしても、白内障での視力矯正となるまでに、眼鏡とコンタクト(途中からはワンデーゆえ、半年に一度など買い続けるタイプ)と、いったいいくらのお金を費やしてきたことか…。いやいや。無事、ここまで来たことに感謝をしなくてはいけません。

10歳くらいで眼鏡をかけ始めて約40年。うち後半の20年は、買い替えの記録など付けてきました。写真は今回、処分する予定のルーズリーフファイルと、切抜スクラップが入ったA4袋です。

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長い間、ありがとう。ノートだけでなく、私の目にもお礼です。年長になると緑内障や加齢黄斑変性なども増えてきます。実際に知人の同世代の女性研究者が一人ずつ、これらの病気で治療を受けています。いつまでも元気でいるために足腰も、骨も、耳も、そして目も大切です。メンテナンスをしながら人生の後半を、楽しんでまいりましょう。

最後に。産学連携取材日記へ、「白内障」キーワード検索などでいらしてくれた方のために、全体を見通すためのリストをここへ記しますね。
➀手術で近視を矯正する?!(2022.10.01) ②眼内レンズの選択法(10.09) ③手術を受けました!(10.15 ④ガチャ目で取材、対応は日によって違う(10.30)  ⑤手術でQOLが大幅に向上しました(11.19)  【以降は後日、振り返っての執筆】 ⑥医療費は制度が分かれば怖くない(2023.01.14) ⑦急転直下、多焦点から単焦点へ変更に(01.28) ⑧「目の手術って怖くないですか?」に答える(02.04) ⑨手術後の制限と目を使わずにできること(02.18) ⑩まとめ(0225)

また最初の回に、同じものを載せておきます。「現役の50代で白内障手術をする」というレアケースの方が、これを見つけて参考にしてくれれば、嬉しいです。産学連携日記の定番読者の皆様、私の寄り道に対するご理解を、ありがとうございました。


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2023年2月19日 (日)

メタバースで合同企業説明会&芝浦工大、課程制の狙い

1.主語は、tayoという研究者コミュニティー向けの求人サイトを運営する会社です。合同企業説明会にメタバースを導入すると、博士学生らと企業の研究者・技術者のフランクな交流ができて、就活・採用に有効という話です。私がいいなと思ったのは普通の説明会と違って、「この博士学生の研究を、ちょっと聞いてみたい」と企業人が思ったら、メタバース上の別室でプレゼンしてもらえる、という点です。もちろん今はまだ、メタバース自体が珍しくて、集客になる面もあるでしょうけれどね。

ユーチューブで前回のイベントが見られます。OKをいただいたのでこちらにリンクしておきますね! 
https://www.youtube.com/watch?v=vqsD7jW-nmE&t=7201s


熊谷社長は研究職から同社を創業し、専業に転身しています。近年は博士人材が、博士学生や大学の研究を支援するスタートアップの創業者、というケースが増えていると感じます。元当事者として、支援対象者の気持ちを理解して後押ししつつ、新事業を開拓していく、というのはいいですよね。単に「これ、もうかりそうだから、やることにしたわ」という発想とは違いますから! 私だって博士人材や大学院改革の取材・執筆は、同様の立場であって、共感するのですよ。記事はこちらから。

2. 芝浦工大、学科制から課程制へ。工学部長インタビューです。 工学教育の改革には他にもいろいろな手法があります。例えば入学まもない時期は専門を分けず、学年が上がってから選択する「レイト・スペシャライゼーション」があります。これについて尋ねたところ、「その手法は進学率が高く、学生の大半が修士に進む国立の研究大学などならフィットするかもしれないが、本学の場合は合わない」という答えが返ってきました。

芝浦工大の進学率は今、40%ほど(60%へ引き上げを目指している)。私立は一般に、学部を終えて社会に出る学生が多い。しかも同大の場合は建学の精神として、社会で活躍する実践的な技術者を送り出す(研究者育成ではない)ことを掲げている。そうである以上、早い内に専門を決めることが必要だ、という判断でした。記事はこちらから。

写真は少し前に完成した豊洲キャンパスです。Photo_20230218145201
豊洲キャンパス、私は移転のごく最初の頃のイメージがけっこう強く残っています。豊洲の地下鉄駅を出て、ほとんど見渡す限りといっていいですかね、「原っぱ」でした。10分ほど歩いて目に入ってくるのは、IHIと同大の建物だけ、でした。キャンパスにおける建物も奥に配置されていて、「手前にずいぶん広い広場を置いているんだな」と思っていました。そこにドンドンと、ちょうど写真の二つの建物が収まった形です。街はタワーマンションに商業施設と、元原っぱの雰囲気はもはや残っていません。いつも、その変化の大きさに感慨を持ちながら、出向くのです。

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2023年2月18日 (土)

白内障⑨ 手術後の制限&目を使わずにできること

白内障の手術自体は短時間で終わりますが、薬の服用・点眼に加え頻繁に診察があり、さらに「してはいけないこと」がたくさん出てきます。というのは、目の切開は目尻側の黒目と白目の間で行っていて、これが自然にくっつくのを待ちます。その間、傷口からゴミや水滴、汗に含まれる雑菌が入って炎症を起こさないよう、注意が必要なためです。

くっつこうとしているので、目を触ったり、こすったりしてはいけません。そのため洗顔はなんと1週間、化粧や洗髪は3日間ほどダメだといわれます。汗をかく運動も不可です。一覧表を写真で載せますね。Dsc_0106 目を保護する対策として「これって有効ですよね?」と病院で尋ねて、よかったのはオーバーサングラスです。元々は眼鏡の上からかけてUVや花粉を防ぐのが目的で、所有していました。ゴーグルみたいな感じで、通院時やお風呂(首から下は入ってよい、などといわれる)で安心でした。

それから瞳孔を開いた検査が入るので、その日は目がチカチカとまぶしくて、検査後は5時間など、字を見たりすることができなくなります。そのため私は社会人になって初めて、健康関係で何日も休みをとりました。仕事を入れている日も、うんとパワーダウンです。

洗顔についてはその代替として、ホットタオル(湿らせたタオルを電子レンジで温める)で顔を拭きました。化粧をした後も、液体メイク落としでふき取ったあとに、ホットタオルです。でも一週間、しっかり洗顔できないのですからね。どう考えてもあまり美しくないし、マスク生活だといっても、外行きの仕事は入れられない感じです。現役世代は、このあたりが辛いです。

実は白内障の手術をする人は退職したシニアが大半なので、病院側の対応もそういう人を想定したものになっています。つまり「顔が洗えない?! それで仕事に行くの?」という疑問が出てくるとは、考えていないようです。「両目の手術の間が2週間もあいて、そのガチャ目で仕事、できるの? PCとか使える?」という疑問とか、向こうは想定していなくて。いくつかすれ違いがありました…。

とはいえ休養の日がたくさん、とれたのは初めてで、楽しみにしていました(笑)。何をしようかと、手術前から思案していました。トライしたのが、大活字本と、小説朗読のCDで、地元の図書館から借りてきました。写真がそれです。Photo_20230204153801
一番奥が普段手にする本(といっても文庫など、シリーズによってけっこう文字の大きさはばらつきましが)なのに対して、真ん中が(シニアを読者に想定してるのでしょう)大活字本です。CDは音楽はフツーだけど、以前から気になるも試していなかった小説の朗読(時をかける少女、とか)を聞きながら、棚など部屋の片付けを進めました。

あと、瞳孔を開く検査デーは、5時間後くらいからまあまあ見えるようになるので、録画しておいた映画をけっこう見進めました。こういう工夫に頭をひねるもの楽しいですよね。特別、辛いものを別にすれば、「初めての経験はすべて、楽しい」。白内障ブログを書き進める動機も、その楽しさの振り返り、という気がしています。

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2023年2月13日 (月)

東大VC三つ目ファンドと、円筒形太陽電池、中央官庁の博士号取得者調査の3記事

1. 取材に行くとき、「今日はいい話(いい記事になる内容)が聞けるかな」というのは、もっとも大きな関心事です。その点、インタビューは比較的、気楽です。執筆が決まった記事企画ですから。記事としての価値はあるのですが、「あれこれ聞いたことを、書く」もので、難易度は高くありません。ですので、スクープ狙いのような緊張感はありません(笑)。

今回は東大VC、東大IPCの新社長のインタビューでした。ところが。取材をしているうちに「まてよ、これ、東大IPCとしての戦略がニュースになるじゃん」と気づきまして。ニュース記事に仕立てるべく、聞いて帰るべき項目をダダッと頭の中で引き出して、質問していく形に変更しました。

実は東京大学が2021年秋に中期計画を発表して、その時にファンド計画は出されていたことを思い出しました。が、実はその時は私も「ピッ」と反応しなかったのです。他に気になる項目がてんこ盛りで、「東大を主語に、他メディアと違う記事が書けるかどうか」とテンパっていたせいでしょう。その反省を思いながらの記事、こちらからです。

2. 電気通信大学で今、売り出し中の円筒形のペロブスカイト太陽電池を、これも比較的、楽な「紹介記事」で書きました。通常の太陽電池の課題を解消するという展開が分かりやすく、聞いていてもおもしろかったです。でも「あ、もしかしたら研究成果ニュースがとれるかも」と思い直して、「研究開発として今、詰めている部分はどこですか」と尋ねてみると、環境によくない鉛をなくした材料での発電効率アップへの取り組みということです。うーん。この場で取材しなくても、いいか。「プロジェクトの区切りなど、成果が出たらお声をかけてくださいね」と伝えて、切り上げました。なんかねえ~、専門紙の科学技術記者というより、一般紙の文系記者に、だいぶ寄ってきている気がします(笑)。

でも私がこのコーナーで取り上げる案件って、けっこうWebのヒット率が高いんですよ。研究者よりも広い読者の関心を呼ぶ記事になっているのでしょう、自画自賛(笑)。ちなみに研究室で撮影をさせてもらったら、メンバーの大半が外国人でびっくりしました。特任教授が率いるプロジェクトだから、卒業がかかった学生ではなくて、ポスドクかなと思います。写真はその一つ。Dsc_0014 背の高いアジア系の研究者が測定機器を操作しているシーンです。記事はこちらから。

3.内閣府などによる初の、中央官庁の博士号取得者調査。行政職において、評価される活躍は、研究職とやや近い面があるのではないかと思います。その分野についての深い洞察なり解析能力なりを活用して調査分析に取り組み、その結果を生かした行政の企画につなげる…といったあたりでしょうか。研究者だと「私がまとめた研究成果がこれです。社会活用は他の方(行政職)に任せます」という姿勢になるのと比べると、一気通貫になっていてよいのではないかな、と感じます。記事はこちらから。

今週末に予定があってブログは「公開予約」で対応です。‥‥としていましたが、上手くいかず。月曜夜のアップですが、ご理解くださいませ。

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2023年2月11日 (土)

審議会一区切り、最後の挨拶はこんな感じ

久しぶりにお会いした取材先の先生に最近、いわれて嬉しい話が二つ、あります。「Webで山本さんの記事、よく見ていますよ」というのと「審議会でご活躍ですね」というのと、です。デジタルの「ニュースイッチ」の記事が、複数の配信サイトにて見られるようになったことと、審議会の傍聴がリアル(現地に出向く30人ほど限定)から、WebのZoomで(先日の大学研究力強化委員会なら550人!)と変わってきたことによります。審議会の委員になった10年前であれば、どちらもなかったわけですから感慨深いところです。

文部科学省の科学技術・学術審議会の委員は10年で退任と決まっていて、私はこの2月で終了です。写真は最後の大学研究力強化委員会のプログラムです。Dsc_0058 座長の大野東北大総長が「退任の委員には最後に一言ずつ」と時間を取ってくれて、「あー、慶応の伊藤塾長もそうなんだ」と思いながら、挨拶しました。その発言要旨(記者会見みたいですね、笑)はこんな感じです。

「国立大学法人化の直前から20年弱、大学取材をしてきました。この間ずっと大学改革、社会貢献と言われてきました。その中で、この1-2年の各大学の積極展開は格段のものだと感じています。それは『産業社会や地域社会から、我々の大学はどうみられるか?』という意識が高まったためでしょう。規制緩和もありますが、先進的な大学からは、以前には考えられなかったようなチャレンジが競って出てきています。女性研究者や女子学生増の方策、スタートアップ支援のベンチャーキャピタル、大学債、土地の大型活用など…。法人化による大きな成果が今、引き出せてきていると感じます」 「本委員会の委員、傍聴者も多数いらっしゃいますし、事務方も毎回、大変なことですがどうぞ、高い意識を持って次に進んで行ってください。私も記事を通して、引き続き応援してまいります」。

これはまさに私の実感、この委員会に限らず機会あれば発信していきたいところです。法人化の問題点はもちろんあるけれど、「法人化前だったら、各大学が自らいい出すなんてことは絶対に、なかった」という大きな変化が、実現していますからね。それで気づいたのですが2024年、つまり来年は法人化から20年なんですね。これは大きな区切りとして紙面企画を、今から考えていかなくてはなりません~!

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2023年2月 5日 (日)

認定VC第一号の農工大 &早大が高専編入学受け入れをスタート

記事は2本。一つは東京農工大学、認定VCの組成で第1号。「国立大だって関連VCって別に珍しくないじゃん?」と思ったでしょうか。そうではないのです。大きいのは4国立大の補正予算が投入された東大など4大学があります。でも、そのほかは民間VCとの提携に限られていました。「本学の大学発スタートアップ(SU)の案件を紹介するから、たくさん投資してよね」という関係にすぎません。上場になっても、ファンドを通じての還元はありませんでした。それが規制緩和で、全国立大がVCに出資することができるようになる、とほぼ1年前に記事にしました。そこから出てきたわけです。

農工大がVCで策を練っているというのは以前から聞いていて、昨秋に千葉学長の再任会見の機会に、探りを入れていました。そうしたら(やぶへびでしたかね)千葉学長が「VCを予定している」って言っちゃって。うちの抜き(スクープ)も念頭にあっただけに、ちょっと残念でしたがまあ、いいか。それを盛り込んだ再任会見記事にしました。「再任でメディアを呼ぶなんて、東大や早慶でもしない(早大は前回、希望メディアのみ個別取材を設定)のに、農工大は張り切っているなあ」って感じていたので、「おもしろい話、何もないじゃん」で終わるのでなく、中身のある記事になりましたからね。

その後、別件もあって取材にいって「近々に公表」というので執筆にとりかかったところで、発表になりました。ちょっと残念。でもいいんです。だってWebで今、ぐぐっても、出てこないんだもん。私の記事しか。それでもって私が執筆着手した段階では、教えてもらえなかった詳細情報は、リリースにきちんと書いてあったのですから。「ありがとう、私の記事のために情報を整備して提供してくれて」と思うことにしました、笑。

二つ目は早大、工学系の高等専門学校生の 編入学受け入れを始めるというニュース。以前、進学情報のWebでたまたま読んだのが、「高専から編入学すると、東大などハイレベルの大学の学生になれちゃう」という裏技の紹介でした。たしか「裏ルートとして人気」みたいに書いてあったと思います。その時に思ったのは「中学卒業してすぐ、普通高校でなくて工業高専(高専の大半は工業系)に行こうなんて生徒は、ガチ技術系。東大卒の学歴をゲットして、お得な思いをしたいというタイプは、高専なんかそもそもいかないんじゃない?」 ということでした。きっと「技術が好きで高専に進学したけど、エンジニアというより研究職が自分には向いている」と考え直した高専生が、編入学という道を選ぶのではないでしょうかね。

今回のリリースでは、「旧帝大などでなくてわざわざ、早大に編入学するだろうか?」という感想を最初、持ちました。でも、これも「お得な裏技に明け暮れる強欲者が、ブランドで選別する」というのではないから、違うかと思い直しました。「早大も選べるんだ。うち、お父さんをはじめ親族に早大が多くて、実は憧れなんだ」といった高専生などが、入学してくるのかもしれませんね。

写真は「都電の早稲田駅」です。

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早大の本部にいく時など時々、使っています。実は理工系は西早稲田にあるため、「営団・副都心線の西早稲田駅」の写真にすべきところなのですが、手持ちがなくて融通してしました…。大規模大学はキャンパスもいろいろあって、間違えやすいですよね。高専は全国、県庁所在地に次ぐ第二都市にあることが多いし、高校みたいに小規模なところが中心です。だから「地元で進学したけれどやっぱり、カオス状態の東京&大学で学生生活を送る方が、自分には向いている」と考え直したアグレッシブな学生に、早大はお勧め、かもしれません。

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2023年2月 4日 (土)

白内障⑧ 「目の手術って怖くないですか?」に答える

いよいよ手術当日。朝、自宅で持参グッズを用意しながら、目薬の点眼を30分おきなどでしていきます(手術4日前からの目薬もあります)。写真は手術前後の目薬チェック表(1日4回のもの、2回のものなどある)です。Dsc_2720_20230204153201  持っていくのは、現金など貴重品(手術代もその日に払うためちょっと金額が大きい、手術中は小さなロッカーが使えました)、軽昼食(プロテインバーなど)に暖かいお茶ボトル、(目は使わない方がよさそうですが、どうしても何か読みたいときのための)スマホ、(耳は目に対して活用できるので)携帯ラジオとイヤホンなどです。目の手術だというと多くの人が「目だなんて、怖くないですか?」と反応するのですが、私は「経験したことがないものは、なんでもやってみたい」タイプなので、「今日はどんなかな」とピクニック気分です(笑)。
 
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時に受付。白内障手術専用の階へ。リクライニング椅子と荷物カゴのあるカーテン仕切りの個室へ。点滴(麻酔と、緊張をほぐす薬)と目薬点眼(瞳孔をしっかり開かせるのがメーン)で1時間弱。看護師にあれこれ話しかける高齢男性(興奮しているんでしょう)など、他の患者の声も聞こえます。スタッフも大半が休む昼休みは静かになり、軽昼食やラジオで個室ライフを楽しみます。

午後、執刀者の院長先生との短い最終面談の後、一人ずつ手術室へ入っていきます。患者それぞれの注意点など書いた紙が張り出されています。年齢、70代後半2人に80代前半2人、60代がなくて私一人50代。一番若い!って別に喜ぶものでもないのですかね(笑)。

手術台に横たわり、上を見ているようにいわれ、緊張をほぐすガスを口元を覆ったカバーから吸っているうちに(確かそうだったと思う)、先生が入室してきました。視界にライトが映っている中で、液体が掛かりました(目薬の点眼量がすごく多かったような感じ)。先生は「大丈夫ですよ、楽にして、らくーにして」「すぐ終わりますからね、楽にしてくださいね」と唱え続けます(コミュニケーションの上手な、とってもいい先生だと思う)。そして「はい、レンズ入りましたよ」。あっ、そうなんだ。ここまではなんともありません。次いで「これから乱視調整をしますね」。乱視がある人はトーリックレンズというものが適用されていて、レンズを置く角度の調整がいるそうです。そ、それがけっこう痛くて、ショックでした。目玉の中をぐりぐりといじられている感じ。まもなく終了しましたが、痛みはその後も少し続きました。

すぐに、目を保護するための金属製の浅いカバーが眼帯としてかぶせられ、顔半分にべたべたとテープで貼られました。終了は15時ころ。身内の迎えで、薬局で内服薬など受け取って。さすがに気力が低下しまして「へとっ」という感じ。帰宅してから休むお昼寝は、1時間半を使ってしまいました。

以前にも書きましたが初回は、手術を終えて会社スマホをみてびっくりでした。東京医科歯科大と東工大の統合が某紙の朝刊に出たため、対応に追われる部内のチャットがずらっと出ていたためです。もちろん全面的に休みをとっていたため、仲間が動いてくれましたが、「よりによってこんな日に」です。翌日、朝いちの診察に向かう時は、手術直後ではないし「一人で問題ない」と思ったのですが、バスのステップを踏み外しそうになりました。片目に慣れていないから、奥行きが把握できていなかったのでしょうね。

手術に絡んでの怖さ、大変さはそのくらいでした。眼帯をはずしてもらって即、見え方の改善を実感しました。同様の流れで2回目の手術が2週間後にあり、その時は”経験者”として落ち着いて、何の問題もなく進められました~。

 

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