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2023年2月13日 (月)

東大VC三つ目ファンドと、円筒形太陽電池、中央官庁の博士号取得者調査の3記事

1. 取材に行くとき、「今日はいい話(いい記事になる内容)が聞けるかな」というのは、もっとも大きな関心事です。その点、インタビューは比較的、気楽です。執筆が決まった記事企画ですから。記事としての価値はあるのですが、「あれこれ聞いたことを、書く」もので、難易度は高くありません。ですので、スクープ狙いのような緊張感はありません(笑)。

今回は東大VC、東大IPCの新社長のインタビューでした。ところが。取材をしているうちに「まてよ、これ、東大IPCとしての戦略がニュースになるじゃん」と気づきまして。ニュース記事に仕立てるべく、聞いて帰るべき項目をダダッと頭の中で引き出して、質問していく形に変更しました。

実は東京大学が2021年秋に中期計画を発表して、その時にファンド計画は出されていたことを思い出しました。が、実はその時は私も「ピッ」と反応しなかったのです。他に気になる項目がてんこ盛りで、「東大を主語に、他メディアと違う記事が書けるかどうか」とテンパっていたせいでしょう。その反省を思いながらの記事、こちらからです。

2. 電気通信大学で今、売り出し中の円筒形のペロブスカイト太陽電池を、これも比較的、楽な「紹介記事」で書きました。通常の太陽電池の課題を解消するという展開が分かりやすく、聞いていてもおもしろかったです。でも「あ、もしかしたら研究成果ニュースがとれるかも」と思い直して、「研究開発として今、詰めている部分はどこですか」と尋ねてみると、環境によくない鉛をなくした材料での発電効率アップへの取り組みということです。うーん。この場で取材しなくても、いいか。「プロジェクトの区切りなど、成果が出たらお声をかけてくださいね」と伝えて、切り上げました。なんかねえ~、専門紙の科学技術記者というより、一般紙の文系記者に、だいぶ寄ってきている気がします(笑)。

でも私がこのコーナーで取り上げる案件って、けっこうWebのヒット率が高いんですよ。研究者よりも広い読者の関心を呼ぶ記事になっているのでしょう、自画自賛(笑)。ちなみに研究室で撮影をさせてもらったら、メンバーの大半が外国人でびっくりしました。特任教授が率いるプロジェクトだから、卒業がかかった学生ではなくて、ポスドクかなと思います。写真はその一つ。Dsc_0014 背の高いアジア系の研究者が測定機器を操作しているシーンです。記事はこちらから。

3.内閣府などによる初の、中央官庁の博士号取得者調査。行政職において、評価される活躍は、研究職とやや近い面があるのではないかと思います。その分野についての深い洞察なり解析能力なりを活用して調査分析に取り組み、その結果を生かした行政の企画につなげる…といったあたりでしょうか。研究者だと「私がまとめた研究成果がこれです。社会活用は他の方(行政職)に任せます」という姿勢になるのと比べると、一気通貫になっていてよいのではないかな、と感じます。記事はこちらから。

今週末に予定があってブログは「公開予約」で対応です。‥‥としていましたが、上手くいかず。月曜夜のアップですが、ご理解くださいませ。

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