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2023年7月16日 (日)

総研大新学長は自然科学研究機構理事長と学生時代から& 寄稿タイプの記事作成法

1.私は遠方にある大学などでも、相手が初対面の場合、なるべく現地に出向きます。神奈川県葉山町(最寄りはJR逗子駅)にある総合研究大学院大学の、永田敬新学長の取材を計画した時も、最初はそのつもりでした。片道3時間強、かかるとしても、です。

ところが文科省記者クラブの幹事期間と重なってしまい、余裕を持って出向くのが難しくなりました。というのは緊急の大物案件の記者会見などが入った場合、幹事社が仕切りをするのですが、弊社では各テーマの担当記者が行うことになっているからです。つまり「すわ、一大事件!」となった場合に、なんとか駆けつけられる場所にいることがある程度、求められるのです。

となると、往復6時間はどう考えても遠方すぎます。そこで私から、総研大が連携する大学共同利用機関法人の本部が置かれている、東京都港区虎ノ門(最寄りは地下鉄の神谷町駅)のオフィスを、活用させてほしいとリクエストしました。事務方の間だけでは依頼しづらい雰囲気だったので、「自然科学研究機構の川合真紀理事長に、私からお願いしてみますから」と伝えて、メールで事情を説明して、その形が実現しました。

永田学長の取材当日、川合理事長もオフィスにいらして、3人でのおしゃべりまでできてしまいました。なんとお二人は東大の大学院生(理学研究科化学専攻)時代に、同じ物理化学系で隣の研究室に所属。当時から一緒に食事をしたり、親しかったのだそうです。

実際、永田学長からの呼び方は「真紀さん」(たぶん当時は旧姓で呼んでいたと想像しますが)で、川合理事長からは「永田くん」でしたから、ね。「そんなに親しいのだったら、お部屋を借りるのに躊躇なんて全然、いらなかったのですね!」って感じです(笑)。

総研大の教育のこれからについても、川合理事長が「こういうことが重要でしょ」と口にしたら、永田学長が「(そのことも)書いて、書いて」と続ける、という息の合い方でした。インタビュー記事はこちらから。

2.東京都市大の三木学長に、「主張」というコーナーにて理工系強化を語ってもらいました。写真は同大世田谷キャンパスの管理部門が入る1号館です。

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この欄は「寄稿」の形態をとっています。といっても記者が取材し、一人称で執筆して、原稿の確認と赤字を本人にお願いして、完成させるという手法をとっています。

本当の寄稿は、特定の人に連載(週1回など)で原稿を書き続けてもらうもの。なかなかハードルが高いです。おそらく担当デスクが、各回のテーマや内容をやりとりして、またどんな書き方をする人か頭に入れた上で(依頼する前に多少の文章は読んでいることでしょう)進める。なので、なんとかなる。

だけど毎回、別の人が寄稿する、同コーナーのような形だと、どうなることでしょうか。「…どうするんです? この原稿。既定の字数の倍で出てきましたよ。おまけに何を言っているか全然、わからない…」とデスクが悩むケースが続出となる。だから各回、人が変わる寄稿は、聞き取り型で進めるのだと私は理解しています。

三木学長は大胆なことをバンバン話します。積極的に語ってくれる人は、記者にとって嬉しい相手なのは間違いありません。ただ「これ、書いて大丈夫かな? 書いたらトラブルになりそうだな」と悩むこともあります。報道の新聞記事は、原稿を相手に見せないのが鉄則なので、この点での判断は結構、難しいです。

対して寄稿のスタイルだと「その人の発言・責任で執筆した文章」ということです。当然、原稿もお見せします。そこで確認して赤字を入れてもらうことで、大事な内容はそのままに、誤解のない表現で記事になる。この点で、記者としても心安い仕事なのですよ。記事はこちらから~。

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