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2023年9月

2023年9月30日 (土)

クルーズ③ 「変更がたくさんあったんだって?」

今回のクルーズ、総合的にはとても満足しているのですが途中、大きな変更もあったんですよ。時系列的に振り返りながら説明しますね。

そもそもクルーズを思案したきっかけは、春先に手にしたとあるチラシでした。「新型コロナで有名になったクルーズ。意外に高くない、って書いてあるなあ」と、その時は別のクルーズ船の説明をみて関心を持ちました。Webで日本発着のクルーズをあれこれ調べて、「クルーズ専門店の方が当然、よくわかるよね?」と「クルーズプラネット社」をセレクト。電話やメールも丁寧に対応してくれるのですが、最初はと思ってオフィスに出向き、1時間ほどやりとりしました。このあたりでかなりハイになってきました~。

ここで入手したパンフレットなど見比べ、「ダイヤモンド・プリンセス号で、日程を含めてこのコースが、私にはベスト」と絞り込みました。さあ、問題は2人一室の相方として、誰が行ってくれるか、です。夫は、船酔いの嫌な思い出があるようで「絶対に船はだめ」と言い張ります。クルーズ船は大きいので、悪天候時以外は問題ないと私は確信していましたが、無理強いして万一、天候が荒れたら一生、言われ続けると思って。仕方ありません。

ずっと同じ部屋で年長者でも負担が少ないことから、当初は母に相談し、それで行けそうでした。ところがゴールデンウィークに会った時に詳細を話そうとした段階で、「船内空調20度Cは辛い。寄港地での観光に出て35度Cにさらされ、両方を繰り返すのは無理」との断りが。ショック…。そこで友人で乗ってくれそうな人のリストを5人ほど作成。比較的、早く賛同者を見つけることができました。これが相方の確定までにあった最初の変更でした。

次は8月。国際船の日本発着なので、外国寄港地があってその変更です。一泊旅行(遊んでばっかり、笑)の車の中で代理店から電話があり、「韓国の済州島がだめになり、釜山に変更になった」と。韓国はソウルしか行ったことがないので問題ありません。この変更は船内でおしゃべりした人の話では、韓国の軍事関連が理由との話で、「前も同じ変更だったのよ。今回こそ済州島に行ける、と思っていたのに」とのことでした。

そして大物は、台風の到来です。そもそも西日本へ9月に行くので、台風のリスクは承知していました。仕事は概算要求が8月末のため毎年、この時期にしか長くは休めません。これまでの経験から、ぶつかっても1日程度だと考えて申し込んだのでした。出港は金曜夕方の予定で、水曜あたりに代理店に聞くも「クルーズ会社からの連絡に従うしかない。どうなるかはケースバイケース」といわれて。相方と「しようがない、大雨でも駅から徒歩10分の港まで歩けるよう、カッパや裸足にサンダルで用意しておこう」と準備をしました。

大雨の中を行く気で夕食を食べていた木曜夜。電話が来ました! 「乗船予定の船が(波が高くて)横浜港に入港できない(先のクルーズの乗客が下船した後、同じ船に私たちが乗り込む予定だった)。そのため一日後の出港で、日程は一日減となる。一泊分の費用返還などあるが、ここでキャンセルすることも可能だが、どうするか?」と。一日減となるだけなら大丈夫、もちろん決行です。ということで予定は、丸24時間後ろ倒しになり、一日あいて準備がラクラク~。正しくは、めったに遭遇することのない「丸一日、暇」な状態(笑)で過ごし、改めての快晴の出港日を迎えました。

「一日減のクルーズだけど、当初は終日航海で九州に向かうのだから、最初に予定していた寄港地を抜くことで、その後の予定は当然、そのままなのだろうね」と周囲とは話していました。寄港地ツアーなどもクルーズ社が地元観光会社と連携して予定していたので、あまり大がかりの変更はしないだろう、と。ところがこれが大違い。抜かれたのは帰りの航路上にあった静岡・御前崎で、釜山に寄る前後に配置された九州は熊本と長崎の順が入れ替わり。各寄港地での入港・出港時刻もかなり変わっていたのです。こ、こんなことになるのか…。

寄港地の観光も変更です。長崎は接岸ターミナルが街中なので個々に歩きや路面電車で楽しむのが一般的です。クルーズ社が手配するツアーは割高というのもあり、私は現地の軍艦島ツアー会社に予約をしていました。軍艦島、御存じですか? かつて良質の石炭が採掘されたため、小島を埋め立てながら炭鉱の町が拡大し、コンクリートの10数階建ての学校などにより、当時は世界で人口密度が一番、高かった島。今は廃墟となっています。自治体(長崎市かな?)が歴史遺産として観光に活用するため、ツアー会社数など制限して管理しています。

まず出港が一日、先延ばしになって金曜に電話をしてキャンセル。普通ならキャンセル料をとる日にちだったのですが、台風が理由なのでナシでOK、と助かりました。

長崎観光日が土日をはずれたわけです。Webをみると平日なので、予約にかなり空きがあることがわかりました。そこで「悪天候に当たる場合もあるから」と予約なしで行くことに。軍艦島ツアーは波が高いと島に上陸できず、周遊だけで終わることがある、という微妙さもありました。これが正解。長崎に上陸してから電話で申し込み無事、軍艦島上陸ツアーを満喫することができました。写真は船から近づいていく時の様子です。Dsc_0819 ちなみに利用したのは「軍艦島コンシェルジュ」という会社で、セットで用意している軍艦島ミュージアム(単独では2000円くらいする)の質が高くてよかったです。キャンセル対応もスムーズだったので、ここでPRに協力します(笑)。

ということで変更が多い旅行でしたが、大きなトラブルはなく楽しめました。友達と長い旅行をする経験が初めてだったので、途中でけんかをするのではと心配していました。が、「じゃあ軍艦島行は私一人でね」など、船内外とも別行動も取り入れたのが、よかったようです。

これにて、ブログ番外編のクルーズは終了します。新型コロナ中のこっそり旅行(笑)と異なり、取材先や社内にもクルーズは話していたので、今も「どうだった?」と聞かれます。普段はあえてのブログ紹介はしない(社内など揶揄されるリスクもある)のですが、クルーズに関心がある人はぜひ、私に声をかけてブログも熟読してくださいね!

 

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2023年9月24日 (日)

トルコ科技大& 理工系強化、私立3大学それぞれ

1.トルコと日本の政府間協力による科技大、来秋に本格開学です。この件、社内の別の局の人が「大使館で、こんな話を聞いてきました。HPでまだこれくらいの中身なんですが」と寄せてくれたものです。その時に「日本側のトップが、東工大の三原先生って方で…」というので、「三原先生?! よく存じていますよ。取材します」と即答しました。

ちょうど東工大の卒業生向けのホームカミングデーがあり、同じ生命理工学院の先生にこのことを聞くと、「夏に帰国するって聞きました」と。それで三原先生の東工大の名刺を使ってメールすると、トルコから「日本のテレビ放送も見られるし、なかなか快適ですよ」と返事が。外務省の担当者を介して取材調整に進んだのですが、その時に、大使館に入けそうな雰囲気があったため、積極的にリクエストしちゃいました。それで駐日大使の取材も追加ででき、記事にコメントを入れる展開になりました。

構内に気楽に入るのって、大学は可能なところも多いけれど、大使館はそうはいきません。これまで取材で入ったことがあるのは、英国とフランスと、スウェーデンだけです。ので初トルコ大使館でした。写真は正面入り口のプレートです。Dsc_0692 夜だったので鮮明に撮れませんでしたが。の月と星の国旗。日本の日の丸と対になってぴったりですね。記事はこちらから。

2.理工系強化の政府基金で、採択が7月末に発表。一般メディアでも夕刊一面トップなどかなりの報道となりました。私はこの採択をにらんで、親しい大学に打診をしていて、東京都市大と埼玉工大を記事にしました。

青山学院大は「中身によっては一面かも」と、まさにこの記事で副学長が言ったとおりのインパクトを期待して出向いたのですが、「学部ができるかどうかは、わからない」といわれて、ちょっとアテがはずれました(笑)。でも、話としては面白い。それで3大学まとめ記事を書く段階で、同大の迷いを最初に置いて、盛り込んで書きました。記事はこちらから。

秋ですね。7月頭からの猛暑もようやく終わりです。今秋はたくさんの地方行き(講演会など)の予定があって、どれも1泊などでゆっくりはできませんが、でももちろんワクワクしています。今週末は時間があったので、遠出(旅行を含む)のノウハウのメモを改訂できて、達成感も大(笑)。ノウハウ蓄積を生かして、より快適に全国に足を延ばしていきます~。

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2023年9月23日 (土)

クルーズ② 「値段が高くない?」など疑問に答えます

クルーズ企画、第二弾。未経験者ならだれもが持つ疑問に、「ダイヤモンド・プリンセス日本発着、9月連休前の約1週間ツアー」参加を振り返って答えます。ちなみに旅行代理店は、「クルーズプラネット」というクルーズ専門会社(HISの子会社)。細かな質問にもよく答えてくれて、事前の心配はかなり払拭できたことも、感謝の気持ちを込めてここに記します。

Q1)クルーズってお値段が高くない?
A1) 三つある船のタイプでだいぶ違います。まず「ラグジュアリークラス」、小さめの船でサービスの行き届いたタイプは、高額です。「クイーン・エリザベス」などのグループです。「飛鳥Ⅱ」など日本船の場合は、日本語スタッフばかり配しているため、コスト高いいうのもあるでしょう。 対して「カジュアルクラス」は超巨大で、食事など大量生産・サービスのため、安いです。普通の子育て中の共働き夫婦が、夏休みに家族旅行で利用するといった想定と思います。

 その中間が「プレミアムクラス」でプリンセス・クルーズ(プリンセス△△という船、10数隻でやっているブランド)です。今回はこちらで、移動+飲食(飲み物はブッフェや、レストラン食後のコーヒー・紅茶のみフリー)+エンターテイメントで、1泊1万円強。これにチップ1泊$16が加算されます。意外に安いでしょう?! 

ただトリッキーな面があります。アルコールを含む飲み物をフリーにして、WiFiが可能(船による衛星通信経由)なサービスをと求めると、先のチップ代も含めた「パッケージプラン」が提示されて、それが「1人1泊」で$30とか8500円とか、かかります。それも2名1室で、一人だけというわけにはいかず、選択するなら二人とも、となります。私は「お酒は都度払いで、WiFiはしない」つもりだったのですが、相方がそれでは困るということで結局、1泊2万円レベルになりました。まあクルーズもビジネスなので、「最初は安く見せて、その後に高くなる」設計なのは仕方ないかな、とも思います。

Q2)英語が苦手なんだけど、日本語でやりとりできる?
A2)大物イベントの司会や、フロントの一部に日本語スタッフがいます。あと各旅行代理店のスタッフも乗船していて、時間帯は限られますが相談できます。他は英語です(イタリア人や英国人、マレーシア人やフィリピン人など)が、メニューは日本語だし、難しいやりとりをしないので、英語がまったくダメでも問題ありません。

Q3)事前の準備って大変?
A3)クルーズ手続きに「スマホアプリで進めてください」というものがあり、それがちょっと難しいです。でもちょっとお金を出してやってもらうとか、元々シニアがターゲットなので、PC・スマホがまったくダメな人でもなんとかなります。荷物の準備は、日中カジュアル、夕方からスマートカジュアルor準フォーマルとなることもあって、服装を思案する必要があります。

Q4)船は揺れない?
A4)問題ありませんでした。「あっ今、震度3」と思うくらいの揺れがある日もありましたが、普段は揺れを感じないくらいです。ただケースバイケースなので、私は「どこが一番、揺れませんか」と尋ねて、バルコニー付きの上層階の部屋ではなく低層階で、船体の真ん中の部屋を選びました。その上で心配な時は酔い止め薬も併用しました。

Q5)アクティビティーってどんな感じ?
A5)かなり多様なプログラムが用意されています。その日のスケジュールが前日に出ます。写真が一日中、航海の日(下船日前日)のプログラムです。Atosute-dsc_0841 私が楽しんだのは、夜のショー(ミュージカルやコメディーショー)、ダンス系、ズンバや太極拳、プールのジャグジー、ルームスタッフによるタオルのキャラクターづくりなど。まったく触れなかったのはカジノとブランドショッピングと温泉(追加料金が割高だったため)。お酒が好きな人は、飲み放題がやっぱり嬉しいでしょう。

Q6)よかったな、と思った点は?
A6)日本発着だからだと思うのですが、水道水が飲めること。部屋が意外に狭くなくて、服や小物の収納場所もたくさんあること。部屋の鍵の自動オープン、パッケージプラン確認や追加料金のチャージなどをするメダル型端末が向こうの売りで、首にかけたりバッグにつけたりして身軽だったこと。

自分の工夫でよかったのは、客室のセレクト(部屋がずらっと並んでエレベーターまで遠いというフロアを避けた。揺れない低層フロアはメーンイベント会場もあった)と、船内地図の拡大カラーコピーかな。「船内空調20度C」にびびってかなり対策をしていった(使わなかったけれど、カイロも用意していました)のも、慎重派ゆえです。

……と、かなり詳しく書いてしまいました。実は「もう一度、乗ってもいいな」と考えており、その自分用メモも兼ねています(笑)。10回リピートはないと思うけれど、乗船前に思っていた以上に、楽しかったから。もっとも同行の友人は芸術家肌ゆえ、「初めてで楽しかったけれど、これはディズニーランドの大人版。私はもういいかな」という反応でした。ので、「来年はだれを誘おうかな。そのためにも魅力的なブログにしておこう」と。頭をすでに次へ、巡らしております~。

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2023年9月17日 (日)

3大学連携の博士教育& 障がい学生と教職員の大学まとめ& リカレント教育

休暇の初クルーズから戻ってきました。前週の土日ブログ分は、アップを日付指定とする事前の執筆で準備しておきました。戻ってまもない本日の記事は、休暇中にニュースイッチにアップとなるよう編集部に頼んでおいて。さらにニュースイッチのフェイスブックでの紹介もありまして、休み前から手配に頭がこんがらがっていました。仕事の紙面記事も大車輪で準備した結果、休暇中はIT機器に触れる機会を激減させて、リラックスすることができました。

1.西東京の3大学の博士教育、以前から気になっていました。ユニークだし、同姓同名の山本佳世子先生が担当していたからです。以前から狙っていたSDGsの連載で企画をし、ニュースのネタも獲得し、バッチリ行きました。写真でも同性同名の先生を紹介しています。せめてブログの読者には(笑)、私のことをちゃんと認識していただきたいので、ご覧くださいね。記事はこちらから。

2.学部生は視聴覚の障がい者、という筑波技術大学。以前からSDGsや働き方改革の連載記事を使って紹介してきました。今回は就職活動支援の連載で取材をし、あわせてITスキルが高いため引っ張りだこの様子を別記事で書きました。高ITスキルの件は最初に同大を訪れた時からチェックしていて、「いずれ取り上げよう」と狙っていたのです。その意味で一区切りとなった状況です。記事はこちらから。写真は同大の建物です。Dsc_2654

3。社会人の学び直し、リカレント教育で3タイプ。東大は研修子会社で行う、大人数の企業社員向けの大きな取り組みです。早大などは理工系大学が得意な、特定技術分野で企業派遣・個人参加半々の中程度の人数で行うハイレベルのもの。三重大は博士教育の新型、地域中堅企業の経営者で少数で行う学位プログラムです。

実はこの3大学を集めての紹介、他でもいろいろやっているのです。社内の他部局の依頼で行った講演とか、博士学生時代に関わっていた学会誌への寄稿とか。今、話題のテーマですからね。そのため「ニュースイッチで掲載して」とリクエストしていなかったのに、編集部側からこれを取り上げるという展開になりまして。よってコメントは付いていませんが、記事はこちらからです。

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2023年9月16日 (土)

クルーズ➀ こんなに気兼ねのない遊び方は初めて!

遅い夏休みで、初めてクルーズに行きました。それも新型コロナで名前が浸透した(私もここで知りました)、ダイヤモンド・プリンセス号です。これまでにない遊び方で、予想以上に楽しく過ごせました。

帰港の辺りから、「なぜ、これまでにない(普通と違う)、という感慨なのだろう?」と考えるようになりました。初回➀は「クルーズってどんなもの?」とあわせ、この点を執筆します。もっとも「クルーズに関心があるのなら、この点もぜひ」と、お伝えしたいことはたくさんあります。ので白内障の時と同様に、連載形式で執筆していきます。まあ、「産学連携取材日記」的ではないので、あまり多くならないように気を付けつつ…。

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写真は、ダイヤモンド・プリンセス号の先頭部分からの写真です。画像でうまく大きさを伝えられないのが残念ですが大きさ11万㌧、13階建てビル相当の高さで、長さが290㍍。港からみるとかなりの迫力です。定員は乗客2700人(今回は日本人1500人、米国人400人、カナダとオーストラリアと香港が約100人ずつ)、クルー(乗組員)1100人の計3800人規模と聞いています。

クルーズの定義は「客船による観光旅行」です。ですが、「旅行」というより、どのように長期のステイを楽しむかという「ホテルライフ」に重点があると感じました。例えばクルーは、船の運航に関わる技術系、レストラン系、エンターテイメント系に分かれます。つまりクルーズは船での移動と、食べ放題の飲食、移動時間で楽しむショーやカジノ、ダンスレッスン、バーの生演奏といったプログラムで構成されています。そして、これらを提供する上での基本料金が設定されています。ただし「限られたもの以外のドリンクは、別のパッケージ料金が必要」など、微妙な仕組み(また改めて記します)もあります。食事はおいしくて頻繁に変わるので、まったく飽きませんでした。

私はエンターテインメントの充実に魅かれました。もちろん、一つだけとってみれば「劇団四季のミュージカルには負ける」かもしれないけれど、普通の舞台は「3時間で1万円で終了」ですから、比較するのもおかしいですよね。今回の同行者、同性同世代の友達は、複数の観光地を簡単に回れるのがよかったそうです。外国客船の日本発着ツアーなので、一カ所は外国ですが他数カ所は国内です。寄港地ではオプショナルでツアーがありますが、利用せずに出航時間まで勝手に出歩いていてもよいし、船会社手配とは別の現地ツアーを使ってもいい、という自由度です。

それから「普通の旅行と違う」という意味で、ポイントが高いのは、ずっと同じ部屋にいられることです。複数都市を回る旅行は、荷物の出し入れや、スーツケースの持ち運びが負担ですよね。今回、7泊8日のツアーを選んだのですがその間、ずっと自分たちの部屋(ツイン17平方㍍とのことですが、もっとずっと広い印象です)というのは、すごいことです! 寄港地観光の後も、港まで戻ればすぐ自室、というわけで楽なことこの上なし。軽く眠って、さあ夕方からの飲食とイベントへ! とフル回転でした。

最初はこういった「楽しみ」に目を奪われていたのですが、日を追うと「ストレスが全く生じない」状況にあることに気づきました。当初は他の乗客のふるまいや服装などに、内心でケチをつけていたのですが、そのうち「皆、好きにすればいいこと、なんでもOK」と変わっていったのです。少しは順番待ちの案件もあるのですが、列はきちっとしていません。これも「もっと整列するようにクルーが指示してくれればいいのに」「あの人は私の横に並んだけれど、いざとなったら『私が先ですよ』と英語で言わなくちゃいけないのかなあ、言わないとなめられるだろうしなあ」と悩んでいました。が、全員に余裕があるから、ゆるゆるとしていながら、どこからも不満が出てきません。よって私もまったくイライラしなくなりました。こんな気兼ねのない休暇は初めてかもしれません!

これは、映画などで垣間見る資産家やかなりのエグゼクティブのプライベートに近い形では、と気づきました。激務かつ社会的価値の高い仕事をし、高収入であればこそ、それ以外の場でのストレスをなくすことにお金を使います。移動には公共交通機関を使わず、閉鎖空間を構築します。ちなみに本船の中でも、部屋のランクやパッケージプランでハイレベルのものがあり、より閉鎖的なVIP空間があったようです。それはおいておいて一般のクラスでも、何か壊したとか間違えたとかあっても、スタッフがさらっと対応してくれる(客に対しスタッフが多い)から、何の罪悪感も感じないのですよ~。

考えてみると普通、個人の旅行って「ストレス満載」ですよね。海外なら言葉は予想以上に通じないし、貴重品管理に始終、気を配って、値段はいくらなのか計算して…と、リラックスとは程遠い(笑)。国内だって、交通の時刻や乗り換え、異なる習慣による周囲への気遣い…などそれなりに、大変です。クルーズはそういうストレスを遮断した世界、といえそうです。

今回、驚いたことの一つは客層の中心のシニア夫婦(完全リタイアの70代あたり)で、リピーターが多いことでした。「うちは7回目」「13回目かな」と、各種クルーズの情報交換をしていました。寄港地で下船しないケースも多いです。それは年長者だけに、快適なステイが主目的になっているから、なのだと理解しました。

クルーズ体験記の動画はWebに大量に出ていますので、私はこういった文章で、少しずつ発信してまいりますね。

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2023年9月10日 (日)

東京科学大、発足まで1年& 電通大が工夫したPFI& 国際卓越研究大は東北大で刺激大

1.東京科学大に向けた展開は早くて印象的です。検討を始めた段階から数ヶ月後の昨年10月に合意の会見。その数ヶ月後に新大学名称の候補を発表。そしてもう「統合まであと1年」ですから。まあ会社の合併でも恋人同士でもそうですが、時間がかかるのは「ちょっと合わないかも…」という状況の証明。ご破算になる可能性もあります。破談して正解、ということもあります(笑)。東京医科歯科大と東工大の間には、心配がなさそうですね。記事はこちらから。

2.国立大の施設整備は近年の私のテーマの一つ。他メディアは「竣工した」の発表は書くけれど、それ以上はまったく手を付けないようです。今回は電通大が「我々と一緒に、最先端の実証試験をしませんか」と呼びかけて、PFIの形で新施設をつくってもらっちゃう(資金は民間持ち)というものです。記事はこちらから。

3.国際卓越研究大学の新制度で、東北大が唯一の認定候補となりました。私は個人的には「かなりいい結果だな」と思いました。東大は「トップで当たり前」、京大はあまり詳しくない(大阪・京都の支社・総局が担当のため)けど東大よりもっと学術志向でバラバラでしょう。そのため「これからどれだけ変わっていけるか、その学内統率力がある大学」を求める同制度で、多くの点で「国立大3位」を付けている東北大が選ばれるというのは、「リーズナブル&応援していく気になる」と思うからです。8月頭に会見があった、三井住友信託との連携だってユニークですもんね。Dsc_0740 写真はその時のものです。

ちなみにニュースイッチのコメント、文科省の担当者から力強いお褒めをいただきました。新聞紙面記事そのものも大事だけど、「これくらい書いて大丈夫かな?」と思いながらのコメントで反応がいいと、嬉しいですね。記事はこちらから。

今回のブログは、Webへのアップを予約するスタイルです。掲載になった今頃は、遅い夏休み…。詳細は来週にお話しします~。

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2023年9月 9日 (土)

外資系の素敵な女性と情報交換、ただし一流企業ゆえ室温設定は20度C

今夏は仕事関係でも、これまでと違う業種の、世界的な外資系企業で、大学関連を担当している素敵な女性2人(年代は私より下)と親しくなる機会がありました。一つは論文出版社で、以前に別の取材でやりとりがあったことから、プライベートも含めてじっくりおしゃべりしました。その人は帰国子女で、外国大学で博士号を取得して、海外で研究者をしていて、こちらに転職したという経歴です。

帰国子女といったら、英語力を生かした文系外資系就職が当然かと思っていたから、「研究者の道に進むなんて、驚き」と思いました。が、これも偏見でしょうか。本人の関心ある学びの分野や資質は、「親の仕事や育った環境とは違うところにあった」だけです。別におかしくはないのかもしれませんね。

もう一つは、政府の大学関連の仕事を手がけるコンサルティング会社です。有識者会議などで紹介される、海外大学の事例調査などは、こういった会社が担当しているのだと初めて知りました。写真は同社の入り口です。Dsc_0748

この2件のように取材でなくて「面談」「情報交換」をする場合、最初に向こうの活動状況を聞かせてもらいます。その上で、向こうが関心を持ちそうな昨今のテーマや、相手の質問に対して、私がベラベラしゃべります。話しているうちに、「これは1年前から政府がいっていたことと重なって」とか、「△大学が◇しましたよね、その理由だって…」と、どんどん関連付けがでてきて、どんどん広がって、ハイになるのも楽しいです(笑)。最後は「じゃあ次の△の時には取材に来ますから、声をかけてくださいね」と伝えて終わります。

今回は面談中、寒いなと思って壁の空調パネルを見ると、なんと「20度C」。寒いはずです。一流企業、それも米国標準ですからね、この温度で真夏もジャケットを着てオフィスで仕事をしています。冷房を弱めるリクエストをして楽になりましたが、「そうか、これか!」と気づきました。

というのは…。現在、実行中であるはず(このブログはWebアップが日付指定のもので、事前に書いているのです)の旅行は、米国ベースということで、「空調は20度Cです、冷房対策を」との案内を受けていたためです。「20度Cってどれくらいの感覚だったっけ、4月上旬レベルだよね」と思っていたのですが、旅行に出向く前に、この社にて体感した、というわけです。

さて2週続けて、旅行の前振りをブログで書いて、失礼いたしました。次週は、帰国後の報告がうまくできますように。

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2023年9月 3日 (日)

東京科学大学の医工連携キモの新組織 &国立大の電気代高騰を助ける概算予算

1.東京医科歯科大と東京工業大の医工連携は、「具体的にどうなっていくの?」とどのメディアも、鵜の目鷹の目かと思います。その中で幸いにして私が、1面掲載で書くことができました。いつも「知る人ぞ知る」ネタを書いている私が、一般メディアでも関心が高い切り口で独自記事を書くなんて、めったにあることではありません(笑)。

中身は医科歯科大の医学部ではなく、医学部付属病院の診療機能を、未来に向けた研究に生かし、そこに東工大の工学系の切り口を掛け合わせる、というものです。

執筆の時に主語をどうするか、迷いました。中身の大半は医科歯科大のリードによるものなので、「東京医科歯科大学は…」とする方が正直な気がしたのです。でも新「医療工学研究所」は、統合後の新大学で設置するものですし、もちろん両大学を主語にした方が、目を引きます。それに新大学の名称も入れた方が、よりインパクトがあります。結果、「東京医科歯科大学と東京工業大学は…統合を予定する東京科学大学に…医療工学研究所を新設する」という書き方にしました。

記事の最後で取り上げた、すでに両大学の研究者がペアになって動く共同研究が、すごいと思いました。研究テーマの発表による交流会は、あって当たり前。でも「もうこんなにペアができて進んでいるんだ!」と感心したわけです。写真は東工大。論文オープンアクセスの取材時に撮ったので、図書館が入った大岡山キャンパス風景です。記事はこちらから。Dsc_0667

2.文部科学省の概算要求で、国立大学の運営費交付金の案件です。通常、私たちは概算要求の資料をざあーっとみて、「新規」と書かれているところで、「数十億円」など大きな額が記されているものを、取材の優先事項とします。

今回は7大学支援で85億円(かなりの額です)の「新規」に目を付けました。もっともこれは、事業施策としての新規ではなく、運営費交付金の中での新規です。なのでちょっと気付きにくいものでした。

取材に出向いてみると、電気代高騰の対応が出てきました。「こっちの方が絶対、おもしろい!」。記事の書き方は、最初に考えていたのとは大きく異なる形になりました~。

ところで大学の新提案に対する文科省支援って、個別の事業施策への各大学公募での採択で、行うことが多いですよね。でも国立大の場合、交付金の中での調整もけっこう大きいです。少し前まで「交付金は、学生数・教員数で自動的に決まるもの」と、何かの時に聞いた話を信じ込んでいました。もちろんその分が大きいのですが、個別の国立大と文科省とのやりとりで決まる分も密かにあるわけです。今回の新規で表に出たのとは別の部分でも、各大学が春から案を練って初夏に文科省に出したプランの採択可否(まだ概算ですが)が、このタイミングで決まるという流れです。

というわけで概算は、メディアに加えて、各国立大学にとってもドキドキのものなのですね。すべての大学が渇望していた電気対策と合わせて、注目です。記事はこちらから~。

 

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2023年9月 2日 (土)

機能ミニマムの電子辞書を入手した訳は

先週から今週にかけて、文科省の概算要求&国際卓越研究大学で、久々にフル稼働です。仲間の概算記事は総合面に行くのが多かった分、私が科技面の頭をほぼ制覇しました(笑)。火は概算、国立大学向けの電気代支援関連で446億円。水付、埼玉工大に「自動運転専攻」新設。木付も概算で、文科省のスタートアップ支援2策。金付は電通大、企業に実証試験を呼び掛ける新型PFIです。

国際卓越大は他メディアが金夕刊、土朝刊と予想以上の大分量を大勢の記者で書いています。弊紙は残念、週末に紙面がないため来週月付。それでもまあなんとか、他メディアが書いていない視点も盛り込めた、と自負しています。

それでこの週末。いよいよ迫った夏休み大物旅行の準備です。今のうちにお伝えしますと(笑)、ちょっと特殊な海外行きで、通信がしづらいところへ出向くため、その間は携帯電話もパソコンメールも届きません。よって取材先にも「やりとりは休み前の日程まで、または出勤後の日程で」と無理をいっているところです。

急に思いついて入手したのは、機能ミニマムの電子辞書です。昨今はパソコン上で翻訳機能を使うことが多いし、またスマホなら情報通信研究機構(NICT)の無料アプリ「VoiceTra」が超おすすめです。ですが今回は、なんといっても通信が難しい場所です。「うーん、フロントに問い合わせたいけど、この単語はなんていうんだっけ?」という場合に、パッと使えるものがほしいと思いました。

そのため「英和と和英だけ」「軽くて小さい」「値段が手ごろ」という条件で、Webで探って出てきたのが「キヤノン ワードタンク IDP-610E」です。大型量販店に出向くと一台だけ残っていました。あとはどれも、別の辞書が入ったシニア一般生活向けだったり、英語学習用の高機能・高額製品だったりします。「語彙が、ジーニアスの辞書で10万語のところを、4万語しかないんですよね」と店頭で言われるも、即買いしました。

Dsc_0771 2000円レベルで84グラム。重さは以前、持っていた高機種(当時は、海外出張で企業の業績発表資料も訳せるように、と張り切って使っていた)の3分の1。すばらしいです。えっ、「それでどういう旅行なの」ですって? それは帰国してからのブログのお楽しみです~。

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