北陸3県のスタートアップイベント、駆け足となる中で…
金沢に出向いてきました。北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)と金沢大学が主幹機関を務める「テック・スタートアップ・北陸」(TeSH=テッシュ)のキックオフシンポジウムです。半年前ほどの採択ですが、能登地震があった関係で開催が後ろ倒しになっていました。
このTeSHは、文科省の大学発新産業創出基金事業の「スタートアップ・エコシステム共創プログラム」で採択されたものです。富山・石川・福井の北陸三県で10数の大学・高専が一緒になって、地元の自治体や企業と連携して、スタートアップ育成を根付かせようというもの。大々的なもので夜に、地元テレビのニュースで流れたそうです。
そのためプログラムの中身は盛沢山です。私は最後のパネルディスカッションのパネリストでしたが、「これは時間が押せ押せになって、駆け足かも」と思っていたら、やはりそうなりました。でも。聴講者には「短い時間だったけど、いい感じだったな」と思ってもらいたいところです。発言候補を思案していろいろメモしていましたが、ぐっと内容を絞るよう方向転換しました。
質問は「TeSHに期待すること」で他のパネリストは皆、地盤が3県にありました。そのため「私からは外から見ての期待をお話します」と前置きをして、コメントしました。
「いいなと思うのは北陸3県というまとまりです。多すぎても動きにくくなりますし、地域の広がりや関連自治体(主に県庁)も、コンパクトで連携にちょうどよいです。それから旧帝大が入っていないのもポイントだと思います。旧帝大があるとどうしても、それ以外のすべての大学が従うという構図になりがちだからです。主幹機関が、北陸先端大(国立理工系単科の大学院大学)と金沢大(旧六医大の伝統がある国立地方総合大学)でバランスがよいですし、ベンチャーキャピタルも早く(金沢大が子会社として)作られましたし(規制緩和後のトップバッターだったらしい)、東京圏のキャピタルや支援機関とのネットワークも心強いです。もしかしたら! TeSHが成功したら(旧帝大ナシの地域の成功例として)全国で一番、参考にされるモデルとなるかもしれません。どうぞ皆様、頑張ってください。期待しております」。
どうです、これで約1分(今、実際に計ってみました)。終了後、両大学の学長から直々に、感謝の言葉をいただきました。長々と話さなかったのが、なによりよかったのでしょう(笑)。東京から金沢まで呼んでいただきながら、数分しか口を開かずに申し訳ない気がしましたが(笑)、喜んでいただいて嬉しかったです。
会場は日航ホテル金沢、地元で一番のハイクラスのホテルです。写真はロビーを上から写したもの。内装や調度品の高級感に加え、リゾート風の雰囲気を持たせているのも、観光地だからかもしれません。ホテルスタッフの心遣いの細やかさにも感激しました。必要十分な提案を向こうから、私個人だけで3回も受けましたから。
一つは宿泊先近くのビジネスホテル(JALホテルの宿泊は、さすがに予算オーバー)に、荷物を置きにいく時のこと。「雨が降っていますが、傘は大丈夫ですか」と声をかけて、わざわざ取りに行ってくれたのです。金沢の人のならではのコミュニケーションでしょうか。東京だともっとクール(ホテルスタッフも、頼まれていない余計なことはいわない)気がします。
北陸3県とは、このプログラムに限らず、いろいろなやりとりがこの先、出てきそうです。よろしくお願いいたします~。
| 固定リンク | 0
コメント