買物はシニアの楽しみか、どうか
かつて今の私と同世代だった年長男性の知人と、まだまだ若かった40代の私がおしゃべりをしていた時のこと。「この年になると、買いたいものがなくなってくるんだよな」といわれて、驚いたことがあります。確かに考えてみると、モノが欲しいというのは、モノを持っていない若い世代の思いです。当時の知人のように、それなりに年齢を重ねたらモノもそれなりに持っているから、買い物三昧ということにはならないのだな、と気づきました。
楽しみのためのお金は、体力があれば旅行やゴルフ、観劇などの遊びに使う。さらに体力がなくなって老年期に入ると、「最後は食の楽しみですかね」というのが、おしゃべりの結論でした。
そして私が50代半ばになった時点では、「定年退職後は再雇用でも仕事量を減らすだろうし、服も手持ちのものを維持する形がメーンかなあ」と思っていました。ところが。その頃から、社会情勢が大きく変わってきました。「人生100年時代です。早々にリタイアすると後、することがなくて困りますよ」「70歳くらいまで働くのが普通になってきています。ほーらアンケートでも皆、70歳まで働きたいって言っていますよ」「年金受給は後ろ倒しにすると、こんなに金額がアップしますから」といった情報が、増えてきたではありませんか。
高齢化が進む中で政府の財政上の戦略というのが大きいと分かってはいます。が、周囲にも「60歳前に退職して、まったく異なる仕事(介護など)に就いた」という事例が出てきて、刺激されるようになりました。
ついに私も「70歳を一つのメドに、細く長く働き続けようか」という気持ちになってきました。フルタイムはパスしようと思っているんですよ。元々、頑強でないところを、必死に頑張ってフルタイムを維持して、定年退職が見えて状況なのですから。さすがに労働時間は減らしたいです。でも、まだ「着るのはリラックスウェアばかり」という引退世代にはまだまだ、間があるわけです。ということで…。
じゃーん! 写真は今夏、購入した服と小物一覧です。 正確にはこれに、黒のパンプス(ヒールのあるパンプスの購入はそろそろ、最後かもしれません)など、あと数点があります。私は可愛いものが好きなのですが、〈若づくり〉とみられるのは嫌なので、「60代半ばで着ていて、おかしくないか?」という禁欲的な面(笑)も併せての、お店回りでした。
もちろん定石は毎年、少しずつ買い替えていくことだと思いますし、これまではそうでした。でも。定年退職でこの先は、収入がどうなるかはっきりしないじゃあ、ないですか。「収入減で委縮してしまう前の、フルタイムのラストイヤーは貴重。お金を使うなら今!」と判断したのです。
これは先のブログで取り上げた、先端人間ドック約30万円も同じ発想でした。結果的には高額にならなかったけれど、白内障手術(当初は保険が効かない80万円レベルの眼内レンズを考えていた)も、「お金を使える今のうちに」と思った面がありましたね。
といことで。仕事、この先もしっかり考えていきます。新しい服を並べたクローゼットにうっとりしながら、誓いを立てるのでした。
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